温州ミカン 栽培 特徴 土づくり剪定施肥

温州ミカンの栽培特徴を踏まえた土づくりや剪定・施肥、生理落果対策まで、収量と品質を安定させるポイントを整理するとどうなるのでしょうか?

温州ミカン 栽培 特徴

温州ミカン栽培の特徴と基本
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土づくりと定植環境

pH6~6.5前後の排水性のよい土壌を整え、風を避けつつ日当たりを最大化することが、温州ミカンの樹勢と果実品質の基礎となります。

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剪定と生理落果対策

弱剪定と計画的な摘果で隔年結果を抑え、葉25枚前後に1果を目安に着果負担を調整すると安定多収がねらえます。

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施肥と有機的管理

春肥・夏肥・お礼肥の3本柱に、有機質資材と草生栽培を組み合わせることで、病害虫に強く糖度の高い果実を安定して得やすくなります。

温州ミカン 栽培 特徴 と土づくりの基本条件

 

温州ミカンの栽培では、まず土づくりが樹勢と収量の「貯金」として重要であり、pH6~6.5程度の弱酸性で排水・通気性に優れた土壌が推奨されています。 水はけが悪い圃場では、暗渠排水や高畝、客土によって根域に停滞水が溜まらない構造をつくることで、根腐れや根傷みによる生理落果を大きく減らせます。 日本土壌協会の有機栽培指針では、家畜糞堆肥や植物性堆肥を数年スパンで継続投入することで、団粒構造が発達し土壌病害の発生も抑えられることが報告されており、これが結果として化学農薬の使用回数低減にもつながります。
土づくりでは、苦土石灰や石灰資材を植え付けの1~2か月前に散布し、土壌酸度矯正と同時にカルシウム・マグネシウムを補給することで、果皮障害や裂果のリスクを和らげられます。 有機物は未熟なものを大量投入するとガス障害や窒素飢餓を招くため、完熟堆肥を1反当たり数百キログラム程度、地力や過去の施用履歴を見ながら毎年または隔年で入れるほうが安全です。 意外と見落とされがちですが、ナトリウムやホウ素など微量要素の過不足が果実の浮皮や偏った着色に影響するため、土壌診断でカチオンバランスを確認し、必要に応じて微量要素入り有機質肥料やけい酸資材を組み合わせると、葉色と糖酸バランスが安定しやすくなります。

土壌管理では、裸地管理よりも草生栽培が温州ミカンの根域環境を安定させるうえで有効とされ、ナギナタガヤ等を利用した被覆により、夏の高温時の地温上昇を抑えながら有機物を供給できます。 ただし、草生栽培では肥料分の競合が起こるため、草丈が高くなりすぎる前に刈り込み、株元30~50センチは雑草を抑える「リング状管理」にすると、樹体の水分ストレスを防ぎつつ作業性も確保できます。 圃場全体を均一に見てしまいがちですが、圃場内でも低地や盛り土部で水分条件が違うため、局所的な水たまりや乾燥しやすい場所には点滴灌水マルチングでピンポイント補正を行うことが、長期的な園地寿命の差につながります。

 

参考)https://sunbiotic.com/wp-content/uploads/2021/03/582a9b0705dc5ad4e0b7f90d9990218b9d449b55.pdf

温州ミカンは根域制限に比較的強く、タキイ種苗などが紹介する「鉢育苗2年後に露地定植する方法」のように、幼木期にコンパクトな根域で細根を多く発達させる新しい栽培法も提案されています。 この方法は、植え穴周辺の土壌条件さえ整えておけば、のちの乾燥や過湿に対する耐性が高まり、狭い段々畑や樹間距離の詰まった園でも樹勢をコントロールしやすい特徴があります。 既存園でも、極端な根の浅植えや深植えがされている場合には、更新伐採や改植のタイミングで植え付け深さを見直すことで、倒木リスクや極端な裏年の発生を減らせるケースがあります。

 

参考)https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/072000/ecofamar/shishin/d00216388_d/fil/3-1.pdf

温州ミカンの栽培環境
農研機構「カンキツ連年安定生産のためのマニュアル」:土壌条件やpH、連年生産に向けた樹相づくりの考え方を詳しく解説。

温州ミカン 栽培 特徴 と剪定・摘果のコツ

温州ミカンは「弱剪定が基本」とされ、枝を短く切り詰める強剪定を繰り返すと、翌年に強い徒長枝が多発し、生理落果を助長して隔年結果を招きやすいことが指摘されています。 成木では、長い徒長枝よりも中庸な結果母枝を残し、樹冠内部にも日光が差し込むように間引き剪定で枝の込み合いを解消するのがポイントです。 幼木期の剪定は骨格づくりが目的で、主枝・亜主枝の角度を開きすぎず、風で揺れにくい構造としながらも、将来的に機械作業や防除がしやすい高さに揃えておくと、成園になってからの労力を大きく削減できます。
摘果では、生理落果期が過ぎた後に計画的に行うことが重要で、大阪府の指導では葉25~30枚あたり1果を目安とする基準が示されています。 6月前後の生理落果期には自然に多く落果するため、それを「失敗」と捉えて慌てて対応するのではなく、開花から約50日経過して落果が収まってから9月まで、2~3回に分けて仕上げ摘果を行うと、樹体にとって無理のない着果負担になります。 農業試験場の資料では、一か所に果実が固まって着果している場合には、7月に小玉を整理し、8月に仕上げとして残す果実を決める2段階の摘果が、糖度と玉揃いの向上に有効とされています。

 

参考)温州みかんの実がいっぱい落ちているがどうしたらよいか?摘果は…

意外な技術として、生理落果抑制にジベレリン25ppm程度の散布が利用できることがあり、開花始めから満開10日後までの期間、特に満開3~5日後に着花部位へ丁寧に散布することで、落果を減らせると報告されています。 ただし、過度な着果は翌年の裏年や枝折れにつながるため、ジベレリンを用いる場合でも摘果基準は守り、「なりすぎ」にならないよう葉果比と樹勢を見ながら調整する必要があります。 隔年結果が慢性化している園では、実が少ない裏年にあえて樹高を詰めたり徒長枝を整理する「裏年更新剪定」を行い、翌年以降の連年結果型の樹相へ移行させる技術も紹介されています。

 

参考)カンキツの着果対策のポイント~花と芽のバランスを取り、連年安…

剪定・摘果技術のポイント
農林水産省「うんしゅうみかん栽培のポイント」:弱剪定と隔年結果対策、摘果基準を整理した実践的な資料。

温州ミカン 栽培 特徴 と施肥・水管理の年間リズム

温州ミカンの施肥は、一般に春肥・夏肥・お礼肥(秋肥)の3本柱が基本とされ、特に春肥は根の活動が始まる3月上中旬頃に与えることで、新梢の伸長と花芽・果実の初期肥大を支えます。 夏肥は果実肥大期にあたる7~8月に施し、窒素とカリを中心に、過剰にならない範囲で果実を太らせる役割を持ちますが、与えすぎると樹勢が強くなりすぎて糖度低下や着色遅れを招くため、過去の結果量を見ながら控えめに調整することが勧められています。 お礼肥は収穫後から年内にかけて行い、その年に使った養分を補い翌年の花芽形成を支える位置づけで、有機質中心の穏やかな肥効の肥料を選ぶと、根への負担を少なくできます。
水管理では、開花から幼果期の5月には土壌を乾燥させないことが強調されており、乾燥が続くと生理落果が増え、極端な玉不足や樹勢低下を招きます。 一方で、10~12月の成熟期はあえて土壌をやや乾燥気味に管理することで、果実の着色が早まり糖度が上がることが、肥料メーカーなどの栽培解説でも紹介されています。 この「前半は乾かさない、後半は締める」という水分リズムを意識することが、温州ミカンの栽培特徴を活かした管理のポイントです。

 

参考)温州ミカンの育て方や栽培のコツ|株式会社ハイポネックスジャパ…

環境保全型の施肥体系としては、サンビオティックの施肥基準にみられるように、剪定と連動させながら、有機質主体の肥料と微量要素資材を少量多回数で与え、草生栽培と組み合わせる方法があります。 ここでは、「5月は乾燥させない」「中生・晩生で剪定は15%以下の弱剪定」といった具体的な管理指針が示されており、樹体へのストレスを抑えながら安定多収をねらう考え方が徹底されています。 有機栽培の現場からは、「土づくりと施肥管理を適切に行って樹体を健全にすれば、多少病害虫が出ても致命的な被害にはなりにくい」という経験則も報告されており、化学防除一辺倒ではないリスク分散の考え方として参考になります。

施肥・水管理の技術
日本土壌協会「温州ミカンの有機栽培技術」:施肥設計と水管理、病害虫との関係を体系的に整理した手引き。

温州ミカン 栽培 特徴 と病害虫・障害への先回り対策

温州ミカンの主な病害には黒点病・かいよう病灰色かび病などがあり、害虫ではカイガラムシ・アブラムシハダニ・エカキムシ・ハマキムシ・カミキリムシなどが代表的とされています。 これらは一度大発生させると防除コストが増大するため、剪定時に罹病枝や枯れ枝を徹底的に切除して園外に持ち出す「衛生剪定」と、落果果実や病斑葉を圃場内に残さない清掃管理が、発生源を減らすうえで極めて重要です。 特に灰星病などの病原菌は、剪定くずや落果が温床になり翌年以降の発病を繰り返すため、冬季剪定時にまとめて除去し焼却または埋設することが推奨されています。
近年、長崎県などで報告されているように、ハナアザミウマ類による露地温州ミカン成熟果の被害が問題となっており、開花期や幼果期の防除タイミングが重要視されています。 アザミウマ類は花弁や若い果皮に傷をつけ、のちの果実表面の汚れや変形の原因になるため、薬剤防除とあわせて雑草管理や周辺樹種の整理を行い、圃場周辺の発生源を減らすことが有効です。 一方で、過度な殺虫剤の連用は天敵昆虫も減らしてしまうため、有機栽培の指針では、土づくりと樹勢管理を重視し、「多少の斑点や外観不良は許容しつつ、全滅を避ける」方針に切り替えている生産者も少なくありません。

 

参考)https://www.pref.nagasaki.jp/e-nourin/nougi/pdf/120kinen.pdf

障害としては、生理落果や浮皮、裂果、着色不良などがあり、その多くは栄養バランスと水分ストレス、樹勢のアンバランスから生じます。 例えば、窒素過多で樹勢が強すぎると、果皮が厚く酸が抜けにくい「大玉ボケ」になりやすく、逆に窒素不足では果実が小玉で酸抜けが早く、貯蔵に弱い傾向が出ます。 連年安定生産マニュアルでは、「連年生産型の樹相への転換」が強調されており、樹高を抑え、短い結果枝が均一に配置された樹形に整えることで、病害虫発生リスクも軽減できることが示されています。

 

参考)https://japr.or.jp/wp-content/uploads/shokucho-shi/04/shokucho_04-08_02.pdf

病害虫と障害の知見
ハイポネックス「温州ミカンの育て方」:家庭果樹向けだが、病害虫や剪定、防除タイミングの整理に実務的なヒントがある。

温州ミカン 栽培 特徴 を活かした省力・高品質化の新しい工夫

温州ミカンは、伝統的な露地栽培だけでなく、新しい栽培様式によって省力化や高品質化をねらう取り組みも進んでおり、静岡県では「片面結実法」による超省力・超多収・高収益栽培の開発が試みられています。 片面結実法は、樹の片側に重点的に着果させ、もう片側を翌年の結果母枝づくりに回す考え方で、樹全体に一様に着果させる従来法に比べて摘果や収穫の動線が単純になり、省力性が高まる特徴があります。 交互結実の発想を園地単位ではなく「樹の片側単位」に応用することで、隔年結果のリスクを抑えながらも、一年ごとの労働ピークを平準化できる可能性が指摘されています。
もう一つの興味深い工夫として、三ヶ日みかん産地などで導入が進む、反射マルチと選果場の高度化があります。 反射マルチは園地の地表に白や銀のシートを敷き、太陽光を果実と葉裏に反射させることで、光合成効率を高めつつ果実の着色を促進する技術で、早生品種の糖度アップや色回りのムラ解消に役立っています。 三ヶ日町の「AI選果場」では、カメラとセンサーによる外観・内部品質の自動判定によって、1時間あたり約66.9トンという処理能力で選果を行っており、この出荷体制が農家の労働負担を減らしつつ、産地ブランドを支える重要な役割を果たしています。

 

参考)農家が教える温州ミカンの育て方~みかん栽培の1年間~

園地管理レベルの工夫としては、最初から露地に定植せず、鉢で2年間育苗して細根を均一に発達させてから定植する方法が紹介されており、根域をコンパクトに保つことで狭い圃場や棚田でも管理しやすい樹形を維持しやすくなります。 このような根域制御と、草生栽培・反射マルチ・点滴灌水などを組み合わせることで、従来は高齢化や傾斜地での作業負担から放棄されがちだった園でも、温州ミカンの栽培特徴を活かした省力・高品質な経営を模索できます。 将来的には、ジベレリン散布タイミングや水分ストレス、土壌水分をセンサーで見える化し、スマートフォンで灌水や施肥を遠隔制御するスマート農業技術の導入により、温州ミカン栽培のノウハウがデータとして共有されることで、地域全体の技術水準向上にもつながると期待されています。

 

参考)https://shop.takii.co.jp/simages/shop/selection/orange1610.html

温州ミカンの新しい栽培技術
三ヶ日みかん公式ブログ「農家が教える温州ミカンの育て方」:反射マルチやAI選果場など産地ならではの取り組みが詳しく紹介されている。

 

 


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