剪定やり方図解で学ぶ基本の切り方と道具

庭木の剪定を始めたいけど、どこをどう切れば良いのか分からない。剪定の基本的なやり方を図解で分かりやすく知りたいと思いませんか?

剪定やり方図解

この記事で分かること
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剪定の基本的な切り方

外芽の見分け方、枝の付け根からの切り方、透かし剪定の方法など基礎知識を図解で解説

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不要な枝の見極め方

徒長枝・内向き枝・絡み枝など12種類の不要枝を図解で紹介し、正しい剪定位置を解説

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剪定道具の選び方と使い方

剪定バサミ・ノコギリなど初心者向けの道具選びと正しい使い方のコツを紹介

剪定の基本は外芽の上で切る

 

剪定で最も重要なのは、枝を切る位置です 。枝についている芽には、木の内側を向いている「内芽」と外側を向いている「外芽」の2種類があります 。剪定する際は、必ず外芽の5~10mm上あたりを水平またはやや斜めに切ることが基本です 。

 

参考)剪定とはどのような作業?おすすめ時期ややり方のコツ

内芽の上で切ってしまうと、新しく伸びる枝が木の中心に向かって成長し、樹形が乱れる原因になります 。一方、外芽の上で切ると、枝が外側に向かって自然に伸び、美しい樹形を保つことができます 。特に立ち枝(真上に勢いよく伸びる枝)の発生を防ぐためにも、外芽を意識した剪定が欠かせません 。

 

参考)【剪定】切る場所の基本(内芽と外芽)|用務レンジャー

芽の向きが分かりにくい場合は、枝をよく観察して、少し膨らんでいる部分や小さな突起を探しましょう 。冬季の落葉樹であれば、芽がはっきり見えるため初心者でも判断しやすくなります 。

 

参考)【図解】庭木の剪定方法の基本!初心者でも自分でできる切り方の…

剪定の透かし剪定と切り詰め剪定の違い

剪定には大きく分けて「透かし剪定(間引き剪定)」と「切り詰め剪定」の2つの方法があります 。透かし剪定は、不要な枝や混み合った枝を付け根から完全に切り落とす方法で、庭木剪定の最も基本的な技術です 。

 

参考)失敗しない木の剪定 透かし剪定・間引き剪定をマスターしよう …

透かし剪定では、枝の途中ではなく、必ず枝の付け根ぎりぎりの場所で切り落とします 。枝の途中で切ってしまうと、その場所から新しい枝が複数生えてきて、かえって枝が混み合う原因になってしまいます 。特に立枝や逆さ枝、徒長枝などの不要枝に対して行うのが効果的です 。

 

参考)植木の豆知識:伸びた枝の剪定はどこで切る?今更聞けない剪定の…

切り詰め剪定は、枝の先端部分を切って長さを調整する方法です 。こちらは樹形を小さくコンパクトに保ちたい場合や、生垣の形を整える際に用いられます。ただし、切り詰め剪定は木に負担がかかるため、適切な時期と方法を守る必要があります 。

 

参考)自分で剪定する場合の注意点とは?よくある失敗例と正しい対処法…

透かし剪定の度合いによって、「大透かし(太い枝を切る強剪定)」「中透かし」「小透かし(細い枝を整える弱剪定)」と呼び分けられています 。

 

参考)剪定の基本のやり方を庭師が伝授します♪

剪定で切るべき不要枝の種類と見分け方

剪定では「忌み枝(いみえだ)」または「不要枝」と呼ばれる、樹形を乱したり木の健康を損なう枝を優先的に切り取ります 。代表的な不要枝として、以下の種類があります 。

 

参考)【図解あり】不要枝・忌み枝の種類と剪定方法!剪定した方がいい…

  • 徒長枝(とちょうし):勢いよく真上に長く伸びた枝。花芽がつきにくく、樹形を乱す​
  • 立ち枝:真上に向かって伸びる枝

    参考)忌み枝が図解でわかる!枝ごとの特徴と剪定方法を詳しく解説

  • 内向き枝:木の内側に向かって伸びる枝。日当たりや風通しを妨げる​
  • 下がり枝(下垂枝):下向きに伸びている枝​
  • 絡み枝・交差枝:他の枝と絡んだり交差している枝​
  • 平行枝:隣り合う枝と平行に伸びている枝​
  • 車枝(くるまえだ):一箇所から放射状に複数の枝が出ている​
  • ふところ枝:幹の近くの枝の内部に出た弱い枝​
  • 胴吹き枝:幹から直接生えてくる細く弱い枝​
  • ひこばえ(やご):株元から出てくる新しい枝​
  • 枯れ枝:病気や害虫の温床になるため最優先で除去​

これらの不要枝は、基本的に枝の付け根から切り取ります 。ただし、絡み枝や車枝の場合は、全体のバランスを見ながら1~2本を残し、残りを切り取るのが適切です 。

忌み枝の詳しい図解と剪定方法(株式会社SHARING TECH)
忌み枝の種類ごとの特徴と具体的な剪定方法が図解入りで詳しく解説されています。初心者でも分かりやすい内容です。

 

剪定道具の種類と正しい使い方

剪定を安全かつ効率的に行うには、適切な道具選びが重要です 。初心者が揃えるべき基本的な剪定道具は以下の通りです。

 

参考)剪定とは?目的や適したタイミングを紹介!剪定に必要な道具も

剪定バサミは、直径15~20mm程度の枝を切るのに適した最も基本的な道具です 。バネ付きのタイプが多く、グリップを握って切断すると自然に刃が開く仕組みになっています 。枝を切る際は、切りたい枝を握って下向きに力を加えながら切ると、枝とハサミの摩擦が減って切断しやすくなります 。
参考)庭木剪定のコツ【枝の見分け方・切り方】

剪定ノコギリは、剪定バサミでは切れない太い枝や幹を切断するために使います 。細い枝を切る際は、目が細かく刃渡り25cm程度で片手で作業できるものがおすすめです 。太い枝を切る場合は、枝が途中で折れないように3回に分けて切ります 。まず枝の付け根8cm程度の位置に下から切れ目を入れ、次に1cmほど枝先にずらして上から切り、最後に枝の付け根からきれいに切り落とします 。​
その他、刈り込みバサミ(生垣や細かい枝葉を整える)、高枝切りバサミ(高い位置の枝を地上から切る)、剪定用の手袋と保護メガネ(安全対策)なども揃えておくと便利です 。

 

参考)【プロ庭師おすすめの剪定道具19選】初心者でも扱いやすい庭木…

道具は使用前に切れ味を確認し、切れない場合は研いでおくことが大切です 。また、雑菌がついている道具を使うと、切り口から病気に感染する可能性があるため、使用前後の清掃も忘れずに行いましょう 。

剪定の適切な時期と初心者が注意すべき失敗例

剪定には適した時期があり、間違った時期に行うと花が咲かない、木が弱るなどのトラブルが起きます 。基本的に剪定は「冬季剪定(12月~2月)」と「夏季剪定(4月~6月)」の2回に分けて行います 。

 

参考)庭木の剪定におすすめ!作業別『剪定ばさみ』と剪定時期・道具の…

冬季剪定は、木の成長が止まる休眠期に行う基本剪定で、葉が落ちているため枝の混み具合が一目瞭然で作業しやすい時期です 。太い枝を切る強剪定や樹形を大きく変える作業はこの時期に行います 。一方、夏季剪定は、本格的に暑くなる前の時期に伸びすぎた枝葉を整える軽剪定です 。

 

参考)https://www.sunrefre.jp/sumutano/garden/5153/

樹種によっても適切な剪定時期は異なります。常緑広葉樹は3月~4月の新芽が芽吹く前が理想的で、寒さに弱いため冬の強剪定は避けます 。落葉広葉樹は12月~2月の落葉後が適しています 。常緑針葉樹は寒さに強いため冬でも剪定可能ですが、3月~4月の方がより美しく整えられます 。

 

参考)【種類別】庭木の最適な剪定時期|基本的な剪定時期や上手に剪定…

初心者によくある失敗例として、切りすぎによる木の衰弱があります 。一度に多くの枝を切りすぎると光合成ができなくなり、最悪の場合枯れてしまうことも 。剪定は1回で全て終わらせず、複数回に分けて少しずつ行うのが安全です 。

 

参考)よくある剪定の失敗例と注意点

また、枝を適当に切って不自然な形になる失敗も多く見られます 。これは不要枝の見極めができていない、または全体のバランスを考えずに切っているのが原因です。剪定前に木全体を観察し、どの枝を切るべきか計画を立てることが重要です 。

切り口の処理を怠ることも失敗の一因です 。太い枝を切った後に切り口を放置すると、病原菌が侵入したり腐食の原因になります 。直径2cm以上の太い枝を切った場合は、癒合剤(ゆごうざい)を塗って保護すると良いでしょう。​
庭木の剪定時期一覧表と詳しい解説(サンリフレプラザ)
樹種別の詳しい剪定時期と方法が一覧表でまとめられており、自分の庭木に合った剪定時期を確認できます。

 

剪定は木の健康と美しい樹形を保つために欠かせない作業ですが、基本を押さえれば初心者でも十分に対応できます。外芽を意識した切り方、不要枝の見極め、適切な道具の使用、そして正しい時期に剪定を行うことで、庭木を長く健康に育てることができるでしょう。

 

 


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