田助 緑肥 水田転換畑 土壌改良 透水性向上活用術

田助 緑肥を水田転換畑の土壌改良に生かし、透水性向上や地力アップを図る具体的な活用術をまとめますが、あなたの圃場ではどう生かしますか?

田助 緑肥 水田転換畑活用

田助 緑肥の特徴と使いどころ
🌱
水田転換畑の硬盤対策

強い直根と耐湿性を生かし、排水不良ほ場の硬盤を砕いて透水性を高める狙いどころを整理します。

🌾
後作の減肥と収量安定

マメ科緑肥としての窒素固定と有機物供給を活用し、転作小麦や野菜の減肥・増収を目指すポイントを解説します。

🔍
田助ならではの意外な使い方

耕作放棄地の立て直しや、暗渠と組み合わせた排水改善など、現場の工夫例を紹介します。

田助 緑肥の基本スペックと耐湿性の生かし方


田助はマメ科一年生緑肥セスバニア」の商品名で、特に水田転換畑向けに選抜された品種です。 草丈はおおむね1.5〜2.0mに達し、10aあたり2.5〜3.0tのすき込み量が見込めるため、有機物供給源としても力があります。
最大の特徴は強い直根性と耐湿性で、田んぼ由来の硬盤層を突き抜けて根穴を残し、排水性と通気性を同時に改善できる点です。 マメ科緑肥として根粒菌が空中窒素を固定し、後作の窒素肥料を一部代替できるため、化学肥料依存を減らしたい農家に向いた素材です。
田助の耐湿性は、降雨後に湛水が残りやすい除染後農地や粘土質圃場でも生育しやすいという実証例が報告されています。 一方で、極端な低温時や播種適温を下回る時期では生育不良や立ち枯れが出やすく、気温20℃以上を確保した播種が推奨されています。


参考)セスバニア

土壌物理性改善を狙う場合、田助単独でも一定の効果が得られますが、ほ場全体の排水設計と組み合わせることで、硬盤破砕+暗渠排水+緑肥という多重対策が可能になります。 田助は「すが入り」や根腐れが出がちな転換畑で、まず土の器を整えるためのスターティングメンバーと位置づけるとイメージしやすいでしょう。


参考)田んぼの土壌改良【緑肥で水はけ改善、地力UP!】 - 島根益…

田助 緑肥の播種適期 播種量と地域別のコツ

田助の播種適期は、一般地では5月下旬〜7月下旬、西南暖地では5月上旬〜8月中旬、東北・寒冷地では6月中旬〜7月中旬が目安とされています。 播種適温20℃以上が目安で、秋冬播種は避けるべきとされており、残暑期までに十分な生育期間を確保する計画が重要です。
播種量は10aあたり条播4kg、散播5kgが標準で、散播ではムラを避けるため、細かめに二度に分けて播種し、浅く覆土して発芽率を確保する方法が現場でよく取られています。 転換初年度や新造成地では根粒菌が土壌中に少ないため、専用根粒菌を種子にまぶしてから播種することが推奨されています。
条播する場合、うね間をやや広めにとり、後のロータリー作業やプラウ耕がしやすいレイアウトにしておくと、すき込み作業の労力を減らせます。 粘土質で水はけの悪い圃場では、播種前に粗起こしを行い、可能であれば簡易暗渠や溝切りを併用することで、発芽直後の冠水リスクを減らせます。


参考)田助|セスバニア|緑肥作物種子|畑作園芸分野|商品情報|雪印…

農家の栽培記録では、手作業での散播+鍬による浅い覆土でも十分に成立した例があり、耕耘機がなくても導入可能な緑肥として扱われています。 ただし雑草の多い圃場では、田助の初期生育が負けないよう、播種前の一度の耕起で雑草をできるだけ切断しておくことが、立ち上がりをそろえるうえで重要です。


参考)セスバニア栽培記録(その1) - FIREを目指す田舎暮らし…

田助 緑肥のすき込み時期 耕盤破砕と分解管理

田助は播種後およそ85日前後で草丈が1.5〜2.0mに達し、緑肥としてのピークを迎える中生タイプです。 草丈がこの程度に達したら、プラウやロータリーで立毛のまますき込むか、細断後に鋤き込むのが標準的な処理方法とされています。
茎葉が若いうちほど分解が早く、2〜3週間の分解期間を見れば後作への悪影響は少ない一方、開花が進んだ株は茎が硬くなり、分解が遅れやすくなるため注意が必要です。 すき込みが遅れた場合は、細断を丁寧に行い、すき込み深度もやや浅め〜中程度にして分解を助けると、ガス害や窒素飢餓のリスクを抑えられます。
硬盤破砕を主目的とする場合、田助の直根が硬盤を貫くまでの期間を確保することが重要で、少なくとも草丈1m以上、可能なら1.5m程度まで伸ばしてから鋤き込むのが効果的とされています。 雪印種苗の報告では、転作小麦前に田助を導入した場合、硬盤層の透水性向上とともに、地力増進による収量安定が確認されています。


参考)https://www.snowseed.co.jp/wp/wp-content/uploads/grass/grass_199106_04.pdf

ただし、田助を厚くすき込みすぎると、後作作物の根が腐植化途中の層で停滞することがあり、10aあたり3t前後を上限目安として、残渣量と分解期間から栽培計画を組むと実務上扱いやすくなります。 深耕と組み合わせるかどうかは圃場の状態次第ですが、田助の根穴を壊しすぎないよう、すき込み後1年程度は過度な深耕を避ける方法も検討の余地があります。

田助 緑肥を転作小麦 野菜の減肥と地力増進に活かすポイント

田助はマメ科緑肥として根粒菌による窒素固定能力を持ち、すき込み後に分解されることで、転作小麦や野菜の窒素要求の一部を賄うことができます。 根粒が十分に形成された場合、窒素供給効果は慣行の化学肥料の一部代替に相当するとされ、山梨県などのマニュアルでは「マメ科緑肥の導入で窒素施肥量を圃場条件に応じて減らす」ことが提案されています。
雪印種苗の試験では、田助を前作として導入した転作小麦で、地力窒素の増加と収量安定が報告されており、有機物供給と物理性改善が複合的に働いた結果と考えられています。 後作の施肥設計では、田助すき込み後の初年度は窒素肥料をやや控えめにし、葉色や生育を見ながら追肥で調整する「控えめスタート+観察」が安全なアプローチです。
野菜類では、根菜や葉菜など栽培期間の短い作物に田助後作を組み合わせる場合、分解期間2〜3週間をしっかり取ることが特に重要です。 分解途中の有機物が多いと、ガス害や窒素飢餓が出ることがあるため、すき込み後の降雨状況や土壌水分を見ながら、場合によっては浅耕を追加してガス抜きを行うと安心です。


参考)https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/629411.pdf

また、田助のすき込みは土壌中の団粒構造を改善し、保水性と透水性のバランスを整える効果があるため、夏野菜の乾きムラや秋雨期の過湿ストレスの両方を和らげる狙いがあります。 特に、元水田の畑で「雨が降るとぬかるむが、晴れるとすぐカチカチになる」ような圃場には、田助+有機質肥料の組み合わせで、物理性と化学性を同時に立て直す戦略が有効です。

田助 緑肥と水田転換畑の暗渠 排水対策 耕作放棄地での意外な活用

現場のブログや事例では、田助を暗渠や溝切りと組み合わせた「排水改善パッケージ」として活用しているケースが目立ちます。 例えば、梅雨時に竹暗渠で山水の流れを抜いた田んぼに、セスバニア田助を播種し、根と暗渠の両方で排水を確保した事例では、翌年以降のぬかるみが明らかに軽減したと報告されています。
耕作放棄地の再生でも、草刈りと簡易耕起の後に田助を撒き、1シーズンかけて根と有機物で土をほぐしてから本格的な作付けに移るステップが取られています。 この方法は、いきなり野菜などを導入するよりも作業失敗リスクが小さく、地上部は刈り倒してマルチ状に利用することで、雑草抑制や表土保護の効果も期待できます。
意外な使い方として、田助を「クリーニングクロップ」として短期間だけ育て、2ヶ月ほどで早めに鋤き込んでしまう方法があります。 これは、雑草種子や細根をまとめてすき込み、微生物のエサとして分解させることで、翌シーズンの雑草発生をやや抑えながら地力を上げていく狙いです。


参考)耕作放棄地開拓記4

また、田助の直根が作る根穴は、ミミズなど土壌動物の通り道にもなり、すき込み後も微生物と小動物による土壌改良が続く「後に残る効果」として評価されています。 実際に、セスバニア栽培記録では「粘土質のカチコチ畑が、1シーズン後にはスコップの入り方が変わった」という体感レベルの改善が報告されており、化学肥料だけでは得にくい変化として注目されています。


参考)http://shimada-farm.seesaa.net/article/154794540.html

田助の基本特性と播種・管理方法の公式な整理は、メーカーと公的機関の資料が詳しいです(品種特性と播種・鋤き込みの基本)。


雪印種苗「田助」商品情報ページ
緑肥全般の効果や、セスバニアを含む緑肥の効果別の使い分けは、県のマニュアルが体系的です(緑肥の効果と利用設計の参考)。


山梨県「やまなし緑肥利用マニュアル」
田助を転作小麦に組み合わせた試験結果や、硬盤破砕効果の詳細は、メーカー技術資料が詳しく解説しています(硬盤対策と収量への影響の参考)。


「新緑肥作物『田助』の栽培と転作小麦への緑肥効果」PDF




農業資材 緑肥 種子 【 セスバニア 田助 (緑肥)1kg 】土づくり 土壌改良におすすめの資材 牧草