スープやグラタンなど人気レシピも紹介。
あなたもリーキを無駄なく美味しく食べられるようになりませんか?
リーキは薬味には向かない
リーキは地中海沿岸原産の西洋ネギで、英語では「Leek」、フランスでは「ポワロ」、イタリアでは「ポッロ」と呼ばれています。古代エジプトやギリシャで栽培されていたほど歴史が深く、ヨーロッパでは馴染みのある野菜です。日本では「ポロネギ」や「西洋ネギ」とも呼ばれ、近年栽培する農家が少しずつ増えています。
見た目は太い長ネギに似ています。白い部分と緑の葉の部分に分かれており、白ネギよりも太く、根本がさらに太くなっているのが特徴です。葉の部分はV字型で、ニラの葉のように平らにつぶれています。白い軟白部分は通常20cmくらいで日本の白ネギより短めですが、太さは直径4cm前後と白ネギの2倍以上あります。
切り口の断面が年輪のように層になっているのも特徴的です。
日本の長ネギのような独特な香りや辛みはなく、味はまろやかで癖がありません。加熱をするとトロッとした食感とほのかな甘みが出るのが最大の特徴です。味や食感は下仁田ネギと似ているため、代用する際は下仁田ネギを使うとよいでしょう。白ネギと違い、薬味として生で使うのには向いていません。
繊維が強めで硬さがあるからです。
栄養面では100gあたり28~31kcalと低カロリーながら、葉酸が非常に豊富です。リーキ100g中に葉酸が76μg含まれており、これは白ネギよりも多い数値です。たんぱく質、ビタミンK、ビタミンB6、ビタミンC、食物繊維、カリウムをバランスよく含んでいます。ネギ類共通の硫化アリルも含まれており、血行促進や疲労回復、血液を固まりにくくする作用、コレステロール低下、血糖値抑制、殺菌効果などが期待できます。
栽培には土寄せが欠かせません。白い部分を長くするためには、成長に合わせて3回にわたり手作業で土寄せを行う必要があります。この作業は葉の間に土が入らないよう慎重に行わなければなりません。土寄せによって軟白化した部分が20cm程度になったら収穫適期です。収穫時期は春植えで10月初旬から、秋植えで翌年2月下旬からとなります。
リーキの旬は11月から2月の冬季です。寒い時期に甘みが増し、最も美味しくなります。この時期に出回る国産リーキは品質が高く、農家が丹精込めて栽培したものが多く流通します。岡山県の矢掛町や埼玉県の深谷市などが主な産地として知られており、「満点リーキ」「深谷リーキ」といったブランドも存在します。
良いリーキの見分け方は、まず白い部分の長さを確認することです。
大抵は白い部分を使う食べ方が多いので、白い部分が長いものを選びましょう。大きく立派に見えても実は青い部分が大半という場合もあるので注意が必要です。太さはしっかりとしていて、ずっしりと重みがあるものが良品です。白い部分にハリとツヤがあり、表面がみずみずしいものを選んでください。
葉の部分は鮮やかな緑色で、しおれていないものが新鮮です。葉先まで元気があり、切り口が乾燥していないかチェックしましょう。根元を軽く押してみて、ふにゃふにゃしていないかも確認のポイントです。傷みが始まると粘り気が強くなり、ドロドロになったり汁気が出たりします。
国内産リーキの生産量はまだ多くありませんが、近年は道の駅や直売所、一部のスーパーでも見かけるようになりました。
オンライン通販でも購入可能です。
生産農家と直接やりとりできる産直サービスを利用すれば、収穫したての新鮮なリーキが手に入ります。冬季限定で販売される場合が多いため、見かけたら試してみる価値があります。
価格は産地や時期によって異なりますが、1本あたり200~500円程度が目安です。一般的な白ネギよりやや高めの価格帯ですが、その独特の甘みと食感は価格に見合った価値があります。受験生を応援する「満点リーキ」のように、縁起物としても人気があります。購入後は適切に保存すれば冷蔵で約1週間、冷凍で約1ヶ月保存できます。
リーキの下処理で最も重要なのは、葉の間に入り込んだ土をしっかり洗い流すことです。リーキは白ネギと違い、土寄せ時に葉の間から葉鞘部へ土が入りやすい構造になっています。この土が残っているとジャリジャリした食感になり、クレームの対象にもなります。農家でも土の侵入を防ぐため、土寄せ作業時にマイカー線で葉身部を持ち上げるなど工夫していますが、完全に防ぐのは難しいのです。
洗い方の基本手順は次の通りです。
まず根元を切り落とし、外側の傷んだ葉を1~2枚取り除きます。緑の硬い部分と白い部分の境目で切り分けてください。白い部分は縦に切り込みを入れて、葉を開くようにして流水で丁寧に洗います。節をほぐしながら、中に詰まった土を落としていきましょう。V字型に重なった葉の間は特に念入りに洗ってください。
流水だけで落ちにくい場合は、ボウルに水を張ってリーキを浸し、葉の間を広げながら振り洗いするとよいでしょう。
水を2~3回替えて、土が完全に出なくなるまで繰り返します。洗った後はキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってください。水気が残っていると調理時に油はねの原因になったり、冷凍保存する際に霜がつきやすくなったりします。断面からも水分が入り込むので、断面の水気も忘れずに拭き取りましょう。
緑の葉の部分は硬く繊維質が強いため、白い部分に比べて食べにくいのは事実です。しかし、青い部分が全く使えないわけではありません。
新鮮でみずみずしい場合は食べられます。
細かく刻んでよく加熱した後、ミキサーで滑らかになるまで混ぜればポタージュになりますし、日本のネギと同じように出汁を取るときや臭み消しとして料理に使えます。ブーケガルニの一部として煮込み料理の風味づけにも活用できます。
捨てるのはもったいないですね。
下処理のコツは、用途に応じた切り方を考えることです。スープや煮込み料理なら2~5cm幅の輪切りに、グラタンなら1.5cm厚さの輪切りに、炒め物なら斜め切りや千切りにすると火の通りが均一になります。輪切りにする場合は、切った後に水に浸して砂や汚れを取り除くとより安心です。
リーキは生でも食べられますが、加熱すると甘みが増すため、おすすめの食べ方は火を通す料理です。ねっとりとした食感を生かして、シチューやスープなどの煮込み料理、グラタンなどのオーブン料理にするのが王道です。軟らかいものは生でも食べられますが、加熱した方が甘みが引き立ちます。長ネギより繊維が強いので、基本的には加熱して食べるのがおすすめです。
最もシンプルなのは焼く調理法です。
リーキを2~5cm幅のぶつ切りにし、フライパンでころころ転がしながらしっかり焼きます。中火から弱火で蓋をして、じっくり火を通すと甘みが増してトロリとした食感が楽しめます。焼き色がついたら裏返し、両面をこんがり焼いてください。
調理時間は10~15分程度が目安です。
仕上げに塩コショウ、またはポン酢をかけるだけで美味しい一品になります。
ベーコンを巻いて焼くのもおすすめです。
スープは家庭で作りやすい定番料理です。リーキを小口切りにし、バターで炒めてから水とコンソメを加えて煮込みます。リーキが柔らかくなるまで15~20分ほど煮れば完成です。このスープをベースに、パンとチーズを加えればグラタンスープになります。リーキを切って鍋に並べ、コンソメスープで煮た後、耐熱容器に移してこんがり焼いたバゲットを浮かべ、たっぷりのチーズをかけてオーブンで焼けば本格的なグラタンスープの出来上がりです。
ポタージュも人気があります。
リーキとじゃがいもを組み合わせると相性抜群です。リーキを炒めてからじゃがいも、水、コンソメを加えて煮込み、柔らかくなったらミキサーで滑らかにします。牛乳や生クリームを加えて塩コショウで味を調えれば、上品な味わいのポタージュが完成します。
緑の葉の部分もここで活用できますね。
マリネやサラダにする場合は、リーキをゆでてから使います。沸騰したお湯で3~5分ゆで、冷水にとって水気を切ってください。オリーブオイル、レモン汁、塩コショウを混ぜたドレッシングに漬け込めば、ヴィネグレットマリネになります。焼いてから漬け込むと、香ばしさと甘みがさらに引き立ちます。
グラタンはリーキの特性を最大限に活かせる料理です。リーキを1.5cm厚さに切り、オリーブオイルで炒めます。野菜ストックまたはコンソメスープを加えて煮込み、柔らかくなったら耐熱容器に移します。ホワイトソースまたは豆乳ベースのソースをかけ、チーズをたっぷり乗せてオーブンで焼けば完成です。里芋やじゃがいもと組み合わせると、さらにボリュームのある一品になります。
炒め物にも使えます。リーキを斜め切りにし、にんにくと一緒にオリーブオイルで炒めます。ベーコンや豚肉、牡蠣などと組み合わせると旨味が増します。オイスターソースで味付けすれば、中華風の炒め物にもなります。火の通りを均一にするため、白い部分から先に炒め始め、途中で緑の部分を加えるとよいでしょう。
リーキの保存は、長ネギと同じ方法で大丈夫です。表面の乾燥を防ぐため、新聞紙やラップで包み、保存袋に入れます。冷蔵庫の野菜室に立てて保存するのがポイントです。断面から水分や香味成分が抜けていくので、なるべくカットしないで保存する方がより長持ちします。
この方法で約1週間保存できます。
立てて保存することで、リーキが本来の生育状態に近い環境を保てます。横にして保存すると、起き上がろうとしてエネルギーを消費し、傷みが早くなってしまいます。野菜室のスペースが限られている場合は、ペットボトルを切った容器などを使って立てる工夫をしてみてください。保存中は時々チェックし、表面が乾燥してきたら新聞紙を湿らせると鮮度が保ちやすくなります。
すぐに使い切れない場合は、冷凍保存がおすすめです。
冷凍することで、リーキの鮮度を保ち、風味を損なわずに1ヶ月ほど保存できます。冷凍庫の温度を摂氏マイナス18度以下に保つことで、長期間新鮮な状態を保ちます。密閉容器に入れ、空気に触れないようにするのが長持ちの秘訣です。正しく冷凍すれば最長10~12ヶ月間保存できるという情報もありますが、家庭用冷凍庫では1ヶ月程度を目安にするのが現実的でしょう。
冷凍保存の手順は次の通りです。まず根元を切り落とし、葉の間の土をしっかり洗い流します。水気をキッチンペーパーでよく拭き取ってください。
これが非常に重要です。
水気が残っているとリーキが塊になって使いづらくなり、解凍時に水分が抜けてフニャフニャになってしまいます。使いやすいサイズにカットし、冷凍用保存袋に入れます。空気をしっかり抜いて密封し、平らにして冷凍庫に入れてください。
カットする大きさは用途に応じて変えるとよいでしょう。輪切り、斜め切り、千切りなど、よく使う形にあらかじめカットしておけば、凍ったまま調理に使えて時短になります。リーキは凍ったまま切ることもできますが、事前にカットしておく方が使い勝手がよいです。小分けにして冷凍すれば、必要な分だけ取り出せて便利です。
解凍は基本的に不要です。
凍ったまま調理に使えます。スープや炒め物、煮込み料理にそのまま投入してください。解凍してしまうと細胞が壊れて水分が抜け、食感が悪くなります。冷凍したリーキは生の食感が失われますが、火を通す料理なら問題ありません。むしろ細胞が壊れることで火の通りが早くなり、甘みが出やすくなるというメリットもあります。
カットしたリーキをクッキングシートを敷いたバットに並べて冷凍し、凍ってから保存袋に移す方法もあります。この方法なら、リーキ同士がくっつかず、パラパラの状態で保存できます。必要な分だけ取り出しやすく、計量も簡単です。一手間かかりますが、使い勝手は格段に向上します。
冷凍する際は、リーキの種類によって処理を変える必要はありません。白い部分も緑の部分も同じように冷凍できます。ただし、緑の部分は繊維が強いため、冷凍前に細かく刻んでおくと使いやすくなります。出汁用として冷凍する場合は、大きめのぶつ切りでも問題ありません。
用途に応じて切り方を工夫しましょう。
リーキを自分で栽培してみたい農家の方に向けて、栽培のポイントをお伝えします。リーキは冷涼な気候を好む野菜で、日本では春植えと秋植えの2パターンがあります。春に種を蒔く場合は6月頃、秋植えは9月頃が目安です。種から育てる場合、発芽適温は15~20度で、育苗期間は約2ヶ月必要です。草丈7~8cm、鉛筆程度の太さになったら定植できます。
定植の際は、はかま状に開く葉を畝の直角方向にし、およそ10cm間隔で溝に立てます。
根元に少し土をかけ、その上にわらや腐葉土を5~10cmの厚さに入れます。
この作業が軟白部分を長くする第一歩です。
リーキは排水性の良い土壌を好むため、高畝にして排水対策を徹底することが重要です。水はけが悪いと根腐れを起こしやすくなります。pH6.0~6.5の弱酸性から中性の土壌が適しています。
土寄せはリーキ栽培の最重要作業です。植え付け後、成長に合わせて3回にわたり行います。1回目は定植後1ヶ月程度、2回目はその1ヶ月後、3回目は収穫の1ヶ月前が目安です。収穫の1か月前に土寄せをすると、軟白部分が少し長いリーキを収穫できます。土寄せの際は、葉鞘部への土の侵入を防ぐため、葉身部をマイカー線で持ち上げながら作業します。
夏場に最終土寄せする場合は、軟腐病などの発生時期でもあるため、首元より3cm程度下までで抑えます。それ以外の時期は首元近くまでしっかり寄せます。土寄せは手作業で丁寧に行う必要があり、これが農家にとって大きな労力となります。ネギ用管理機を使う方法もありますが、葉の間に土が入らないよう注意が必要です。
追肥は土寄せと同時に行います。
株周りに追肥を施し、固くなった用土の表面を軽く耕してから土を寄せます。追肥後は施した肥料の上から土をかけ、土を株元に寄せて、肥料が流れ出るのを防ぎます。リーキは生育期間が長いため、定期的な追肥が欠かせません。月に1~2回程度、化成肥料や有機肥料を与えましょう。
収穫時期は、土寄せによって軟白化した部分が20cm程度になったら適期です。春に定植したリーキの収穫時期は10月初旬から、秋に定植したのであれば、収穫時期は翌年の2月下旬からになります。根元を持って引き抜き、抜いてできた穴を土で埋めてください。若取りしたリーキはポワロジェンヌといい、柔らかで生食もできます。
病害虫対策としては、アブラムシやネギアザミウマ、ヨトウムシなどに注意が必要です。定期的に観察し、早期発見・早期対処を心がけましょう。有機栽培を目指す場合は、防虫ネットを使ったり、コンパニオンプランツを活用したりする方法があります。軟腐病やべと病などの病気対策としては、排水を良くすることと、密植を避けることが基本です。
リーキの栽培は手間がかかりますが、その分市場価値が高く、直売所やオンライン販売で人気があります。受験シーズンには「満点リーキ」として縁起物需要も見込めます。差別化された農産物として、新たな収益源になる可能性があります。

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