長ネギ(根深ネギ)は、白い部分(白根・軟白)を「土で遮光して伸ばす」作物なので、プランター栽培では容器の深さが収量と見た目をほぼ決めます。深さが足りないと、株自体は育っても白根が短くなりやすく、「細い・白が短い・倒れやすい」という不満につながります。
プランター選びの目安としては、深型(高さ30cm程度以上、容量20L以上)が推奨され、可能なら高さ45cm程度が良いとされています。特に「白根(軟白)をしっかり作りたい」場合は、最初から深い容器を用意しておくと後半の増し土が楽になり、管理のブレも減ります。
参考:根深ネギ(長ネギ)のプランターは深型(高さ30cm以上、可能なら45cm)推奨(プランター準備)
https://www.noukaweb.com/spring-onion-planter-cultivation/
一方で、深さを確保できない容器でも「やり方」で挽回はできます。たとえば、最初の用土を少なめにしておき、育ちに合わせて増し土を積み上げれば、白根を作るための“土の柱”を後から作れます。つまり、深型は有利だが、運用設計(増し土の積み上げ)がセットで必要、という整理が現場的にわかりやすいです。
目安の整理(農業従事者向けに現場判断しやすく)
プランター栽培で意外に重要なのが、「最初から満タンに土を入れない」設計です。根深ネギは、成長に合わせて株元に土を寄せて(または増し土して)遮光域を広げ、白根を伸ばす作物です。そこで、初期はあえて土を少なく入れて、後から土を足せる余白を残します。
具体的には、最初に入れる培養土は5〜10cm程度が目安とされています。プランターの深さを使い切らず、上方向に「増し土の伸びしろ」を残すことで、畑の土寄せをプランター内で再現できます。
参考:根深ネギは最初の用土高さを5〜10cm程度に(培養土の敷き詰め)
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運用のポイントは、増し土に使う土の“性格”を揃えることです。肥料入り培養土を増し土に使うと、追肥を入れたつもりがなくても窒素過多になりやすく、葉だけが伸びて軟白が締まらない(柔らかく倒れやすい)方向に寄ることがあります。逆に肥料分のない用土だけを足すなら、どこかで追肥設計が必要になります。
現場での「崩れない設計」例(やりやすさ重視)
「増し土はただ足す」ではなく、「白根を伸ばす遮光」と「根の酸素」を両立させる作業です。足した直後に過湿になりやすいので、散水は株元にだらだらやらず、表土の乾き具合を見てメリハリをつけた方が失敗が減ります。
土寄せ・増し土のタイミングで一番多い失敗は「早く白くしたくて、早く寄せすぎる」ことです。根深ネギは、生育後半で草体が大きくなってから土寄せを入念に行うのが重要で、タイミングを急ぐべきではないとされています。
参考:白根を長くするには後半から入念な土寄せ、急いではいけない(ポイント)
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さらに、土寄せは「日数で決める」のではなく、生育状況で判断するのが基本です。産地の技術情報でも、軟白部の長さを確保するために通常4〜5回に分けて土寄せするが、土寄せ時期は生育日数ではなくネギの生育状況に応じて行う、と整理されています。
参考:土寄せは通常4〜5回、時期は日数ではなく生育状況で判断(タキイ最前線WEB)
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/nebukanegi/flow.html
プランターでは畑のように土を横から寄せにくいため、基本は「増し土」を繰り返して高さを作ります。増し土の目安として、草丈20cm程度で1回目、その後およそ1か月ごとに増し土を重ね、4回程度できると仕上がりがきれいになりやすい、という目安が提示されています(※これはあくまで目安で、生育と季節で調整が必要)。
参考:増し土のタイミング目安(草丈20cm、以後約1か月ごと、計4回程度)
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タイミング判断を現場向けに言い換えるなら、次の3点セットが効きます。
参考:高温期は生育が緩慢で土寄せにより病害が出やすい注意(タキイ最前線WEB)
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/nebukanegi/flow.html
プランターで長ネギを太く・白く仕上げるには、「追肥」と「土寄せ(増し土)」をセットで回す必要があります。根深ネギは栽培期間が長いため元肥だけでは足りず、生長を見ながら追肥で栄養分を補っていく考え方が必要、とされています。
参考:ネギは栽培期間が長く追肥が必要(培養土・施肥の説明)
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追肥設計で大事なのは「量より回数」です。特にプランターは用土量が限られ、肥料が一度に効きすぎると根傷み→生育停滞→軟白が伸びない、という事故が起きます。増し土が培養土(肥料入り)なら追肥は減らすか省略、増し土が肥料分のない用土なら追肥で補う、という切り分けが明確に示されています。
参考:培養土で増し土する場合は追肥少なめ/不要、肥料分ない用土なら追肥で対応(追肥・増し土)
https://www.noukaweb.com/spring-onion-planter-cultivation/
また、産地技術の観点では、軟白部の長さを確保するために土寄せを通常4〜5回に分ける、という整理があり、家庭菜園のプランターでも「複数回に分ける」という考え方自体は非常に有効です。1回でドカッと埋めると、光合成する葉が減って太りにくくなる上、蒸れやすくなります。
参考:軟白確保のため土寄せは通常4〜5回(タキイ最前線WEB)
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/nebukanegi/flow.html
実務で使える「追肥×増し土」運用例(プランター向け)
参考:最終土寄せから収穫まで、夏は約3週間、冬は1か月以上必要の目安(タキイ最前線WEB)
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/nebukanegi/flow.html
ここは意外と見落とされがちですが、最終土寄せ直後にすぐ収穫すると、緑と白の境が薄緑っぽくなって商品価値が落ちる、と産地情報で明確に言及されています。プランターでも同じで、「白くしたい」なら最後に待つ工程が必要です。
検索上位でよく語られるのは「深型を使う」「増し土する」ですが、現場で差が出るのは“根の酸素”と“乾湿の波”の作り方です。長ネギは乾燥に強い一方で湿害に弱く、通気性の良い土壌が必要不可欠、とされています。つまり、深さを確保しても、過湿で根が呼吸できない状態になると、白根も太りも止まります。
参考:ネギは乾燥に強いが湿害に弱い、通気性が重要(ポイント)
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プランターで通気性を保つための具体策(小技だけど効く)
参考:高温期は土寄せで病害が発生しやすい注意(タキイ最前線WEB)
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/nebukanegi/flow.html
さらに、深型プランターの“副作用”として、用土量が増える分だけ「水が抜けるまで時間がかかる」ことがあります。深い=良い、で止まらず、排水と風通し(置き場所の通風、株間、葉が混みすぎない管理)までセットで考えると、病気の出方が変わります。
農業従事者の方なら、ここを「根域環境の設計」と捉えると理解が早いです。深さは“軟白の器”、通気と乾湿管理は“根のエンジン”で、どちらかが欠けると最後に白根の長さが伸びません。