
ビニール袋で腐葉土を作るときは、落ち葉を均一に湿らせ、空気と排水を確保します。黒い袋や高価な容器を用意することより、乾いた塊や水のたまりを残さないことが重要です。完成日は先に決めず、中身の変化で判断します。
袋での作業は、材料の準備→湿らせて袋詰め→混ぜ直し→熟成の確認の順です。以下の作業順を基本にし、バケツや庭の囲いの数字は、それぞれの容器・条件の例として読み分けてください。


基本材料は落ち葉、水、発酵を補助する米ぬかです。落ち葉以外のごみは取り除き、袋を破りそうな太い枝も分けておきます。袋は、湿った落ち葉を入れて動かしても破れにくい厚手のものを選びます。
北見市は厚手の透明45L袋を使う例を紹介しています。黒袋が必須ではなく、透明袋でも取り組めます。実践者の記録にも、少量なら袋を使い、高価な容器を買わずに作る方法があります。
袋には排水のための穴を設け、口を密閉して空気を遮断しないようにします。ただし、北見市のバケツ作りで示される穴数を、袋の必須条件として数え直す必要はありません。袋の大きさや詰め方で状態が変わるため、底に水がたまらず、中身へ空気が入るかを確認します。
かさを減らそうと強く踏み固めたり、重しを載せたりするのは避けます。落ち葉の間の空気層までつぶすと、通気を確保しにくくなるためです。
参照:北見市の作り方、袋を使う実践例

米ぬかは、落ち葉の間へ分散させます。一か所へまとめて入れるより、仕込み時に落ち葉と水とをなじませ、乾湿の偏りを減らすことを優先してください。
北見市のバケツの手順では、落ち葉を約20cm積むごとに米ぬかを1~2つかみ入れ、全体を湿らせます。これはバケツで層を作る場合の目安で、どんな小袋にも同量を入れる指示ではありません。「つかみ」も厳密な重量ではないため、袋ごとの固定量に置き換えないようにします。
水は表面だけに掛けて終わりにせず、葉をほぐしながら内部まで湿らせます。葉が重なった塊は、外側が濡れていても内側が乾いていることがあります。反対に、底へ水がたまるなら加水を止め、排水穴の詰まりと中身の偏りを確認します。
進みが遅いときも、すぐに米ぬかを追加するのではなく、乾燥、過湿、通気、気温の順に状態を見直します。材料を増やすだけで解決するとは限りません。

切り返しは、中身をほぐして混ぜ、空気を入れるとともに乾湿の差を小さくする作業です。袋の外側を揺するだけでなく、外側と中心部を入れ替えるように混ぜます。袋が扱いにくければ、シートなどへ一度出して混ぜ、戻す方法も取れます。
北見市の例は、仕込みから最初の一か月後に混ぜ、その後は3~4か月に一度です。この間隔を、すべての袋や季節に共通する必須日程とは考えないでください。
旭川市が紹介する自治体共同のヤード試験は、外側が乾き、内側が湿る偏りを切り返しで解消しています。袋でも混ぜる際に、乾いた部分を探して湿らせます。ただし、大きなヤードと家庭の袋では量や保温性が違うため、作業頻度までそのまま移すものではありません。
いやな臭いがする場合は、完成と判断せず、底の水や固まった部分を確認し、ほぐして通気と排水を改善します。寒冷地の冬は分解が進みにくく、同試験では冬季を静置しています。低温による停滞を、米ぬか不足と即断して繰り返し追加しないことが大切です。
参照:旭川市の落ち葉堆肥化試験

| 出典・方法 | 記載された目安 | 袋で参考にする点 |
|---|---|---|
| 北杜市・バケツ | 落ち葉約20cmごとに米ぬか1~2つかみ。最初の1か月に混ぜ、その後3~4か月に一度。完成まで約1年。 | 層の中まで湿らせる。袋の固定投入量や必須の混ぜる間隔には置き換えない。 |
| 羽村市・自治会の金網囲い | 11月に仕込み、翌年2月に切り返した実例。 | 乾いた部分を探して湿らせる。大きな囲いと袋では保温・量が違う。 |
| 家庭の袋 | 一律の完成月数は設定しない。 | 乾燥・水たまり・臭い・葉の崩れを見て、湿らせ方と混ぜ方を調整する。 |
完成は、経過月数だけでなく、色、葉の崩れ方、臭いを合わせて判断します。必ず粉状やサラサラになるわけではありません。北見市の例は完成まで約一年で、黒くなり、葉の形が少し残る状態です。
旭川市の資料では、いやな臭いがなく、握ると団子状になる状態が示されています。葉の形が残っていることだけを理由に失敗と決める必要はありませんが、元の葉が多く、乾いた塊や強い臭いが残るなら、均一に混ぜて分解の続きを待ちます。
袋の量、葉の種類、水分、季節で進み方は変わります。「三か月で完成」と保証せず、寒い時期を挟むことも考えて余裕を持って仕込みます。
できた腐葉土は、土の性質を改善する資材として使います。作物が必要とする肥料を同じように供給するものではありません。腐葉土を混ぜたから追肥は不要、とせず、施肥は作物と土の状態に合わせて別に考えます。

プロトリーフ 腐葉土 5L
コーヒーかすは、乾燥させただけで完成した肥料になるわけではありません。UCCは、抽出直後のかすには植物の生育を抑える場合があると説明しています。そのまま根元へまく方法は勧められません。
使う場合は、腐葉土などと合わせて発酵・分解させる材料として扱います。乾燥は水分を減らす作業であり、発酵は微生物による変化を進める工程です。両者を同じ意味にしないことが重要です。
袋へ加える際は、かすだけの厚い層を作らず、落ち葉へ分散させます。追加した後は水分と臭いを確認し、元の落ち葉の分解が進んでいるかも観察します。家庭の袋での適量や完成日が確認できないまま、大量投入するのは避けてください。
UCCが紹介する試験の一年・二年という期間も、すべての家庭で必要な熟成期間を示すものではありません。日数の転用より、未分解のかすを直接使わず、材料全体の熟成を待つという点を参考にしましょう。
参照:コーヒーかす利用の注意、発酵させて使う考え方
あわせて読む:ブルーシート / 窒素 / 土壌改良関連する資料
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