葉虫駆除は「何が食べているか」を外さないのが最短です。アブラナ科(キャベツ、ブロッコリー等)で多い“葉を穴だらけにする系”は、コナガ・アオムシ類・ヨトウムシ類などが混在しやすく、同じ葉でも加害ステージで対策が変わります。特にヨトウムシ類は、芯部に潜り込む前の若齢幼虫のうちに処理するのが防除上のポイントとされ、齢が進むほど薬剤が効きにくくなる点が重要です。
現場での一次判定は、次の観察で精度が上がります。
意外と効くのが「1株だけを凝視しない」ことです。畝の端・風上側・周囲の雑草帯など、“最初に入ってくる場所”から点検すると、葉虫駆除の初動が早くなります。
葉虫駆除で最も再現性が高いのは「そもそも入れない」設計です。IPM(総合的病害虫・雑草管理)の中でも、物理的防除として防虫ネット等の資材を設置して害虫の激発を防ぐ考え方が示されています。
防虫ネットを“張ったのに効かない”圃場で多い落とし穴は、ネットそのものより運用面です。
物理的防除は、ネット以外も組み合わせると強くなります。IPMの物理的防除には、防虫ネットのほか資材を用いて害虫の激発を防ぐという位置付けがあります。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11281168/
葉虫駆除は「薬で倒す」より、「入れず、増やさず、増えたら適期に最小回数で倒す」ほうが、年を跨いで安定します。
BT剤は、チョウ目害虫に対して選択的に効く微生物由来の殺虫剤として広く使われています。
一方で、BT(Bt)毒素に対する抵抗性が問題になり得て、効果低下を招くリスクがあることも指摘されています。
ここが現場の分かれ道で、BT剤は「使えば万能」ではなく「当て方が9割」です。葉虫駆除でBT剤の効果を出す基本は、若齢幼虫期に、食べさせる形で、ムラなく付けることです(葉裏を外すと効きが落ちます)。また、同じ系統に寄せ続けると抵抗性リスクが上がるので、ローテーション(作用の違う薬剤・資材の組み替え)を“暦”ではなく“発生密度”と“齢”で回すほうが事故が減ります。
ローテーション設計の考え方(例)。
「BT剤が効かなくなった」と感じる圃場では、抵抗性だけでなく、幼虫が大きくなってから散布している/葉裏にかかっていない/散布後に強雨で流亡、など“技術要因”が原因のことも多いです。抵抗性が疑わしい場合も、いきなり強い薬に寄せるより、IPMで複数手段を組むほうが中長期で安定します。
参考:IPMの考え方(耕種・物理・生物・化学を組み合わせる前提)
IPM防除(総合的病害虫・雑草管理)とは?:4つの防除技術(耕種・物理・生物・化学)と、抵抗性対策としての位置付けが整理されています
葉虫駆除を“毎回の散布”で乗り切ろうとすると、コスト・作業・抵抗性が同時に重くなります。IPMは農薬だけに頼らず複数の技術を組み合わせて病害虫管理を行い、経済的損失を最小化する考え方として整理されています。
また、フェロモントラップは、誘引した害虫を計数することで発生時期を知り、防除適期を判断する目安になるとされています。
フェロモントラップは「たくさん捕れたら成功」ではなく、「いつ増え始めたか」を掴む道具として使うと投資回収が早いです。運用のコツは次の通りです。
ここまで整うと、「葉虫駆除=大量散布」から、「葉虫駆除=適期に最小回数」に変わります。IPMの枠組みで、耕種的防除(残渣処理、土づくり等)と物理的防除(ネット)を先に固めると、化学的防除に頼る場面が減ります。
葉虫駆除は“薬剤選び”より、“散布品質”で差が出ます。現場で効きがブレる最大要因は、同じ薬剤でも「葉裏に届いていない」「株の芯・重なり葉に入っていない」「歩行速度が日によって違う」など、ムラが生まれることです。ヨトウムシ類は芯部に潜り込む前の若齢での処理が重要という指摘があるように、適期を外すと同じ散布でも結果が変わります。
散布ムラ対策は、高価な機械更新より先に“手順の標準化”で改善できることが多いです。
散布設計を整えると、BT剤のような「食べさせて効かせる」資材も安定しやすくなります。BTに抵抗性が起こり得ることは研究でも議論されているため、効きが落ちたと感じたら“資材変更”だけでなく“散布品質の点検”も同時に行うのが、結果的に最短です。

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