茶殻 肥料 作り方 と 堆肥 発酵 乾燥

茶殻を捨てずに肥料化するために、乾燥・発酵・堆肥の手順、失敗しやすい点、作物別の使い方までを農業目線で整理します。あなたの圃場で安全に活かすには何から試しますか?

茶殻 肥料 作り方

茶殻 肥料 作り方
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まず乾燥

湿った茶殻はカビ・腐敗の原因。水分を落としてから土へ。

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次に発酵・堆肥

単体で入れず、腐葉土や牛糞堆肥と混ぜて完熟させるのが安全。

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施用は少量・分ける

遅効性なので元肥向き。苗期は控えめ、土づくりから使う。

茶殻 肥料 作り方 乾燥 のコツ と カビ 対策


茶殻を肥料として使う最初のハードルは「水分」です。茶殻は含水率が高く、湿ったまま土に入れるとカビや腐敗が起きやすく、土の中が局所的に嫌気化しやすくなります。実際、茶殻を堆肥化・肥料化する前提として「可能な限り水分を切ることが大事」「電子レンジや天日干しでしっかり乾燥」が重要だと整理されています。
乾燥のやり方は、家庭向けの話に見えても農業現場での“失敗率”に直結します。特に袋詰め保管やコンテナ仮置きが多い圃場では、半乾きの茶殻が一気に温度を持って腐敗臭に変わり、ハエ類・小バエ類を呼び込みやすいです。乾燥の目安は「手で握っても水が滲まない」「指でほぐれて塊が残りにくい」あたりを基準にすると判断が速くなります。


乾燥工程でよくある誤解は、「表面が乾いたからOK」という判断です。茶殻は繊維が細かく、内部に水分が残りやすいので、広げて薄くすることが効きます。作業の省力化を優先するなら、以下のように“失敗しにくい”形に寄せるのがコツです。


  • 乾燥場所は雨が当たらない風通しの良い所(直置きは避け、ネットやコンテナで空気が回るようにする)。
  • 一度に山積みにしない(厚みが出ると内部が蒸れて腐敗しやすい)。
  • 乾燥後は密閉しない(結露で再び水分が戻る)。

カビ対策として覚えておきたいのは、茶殻は「乾燥できれば勝ち」で、逆に乾燥できないなら“単独施用しない”が現実的という点です。奈良県の園芸Q&Aでも、お茶の出し殻はそのまま使用しない方がよく、腐葉土と混ぜて分解させるか、牛糞堆肥と混ぜて発酵させ完熟堆肥として使うのがよい、と明確に注意されています。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/42d4070fcf5e4b871c2981c849a3dd812fad2576

茶殻 肥料 作り方 土 に 混ぜる と 堆肥 の 違い

茶殻の使い道は大きく「土に混ぜる」「堆肥にする」「ぼかし肥料にする」の3つに整理できます。茶殻をそのまま土に混ぜる方法は最も手軽ですが、効果が出るまで時間がかかる(遅効性)こと、そして分解が進むまでの管理が要点になります。
ここで農業従事者が押さえるべき“土の中の現象”は、投入した有機物が植物に効くには微生物による分解(無機化)が必要、という当たり前を現場判断に落とすことです。茶殻をそのまま入れると分解が追いつかない条件では、土中の微生物が分解に窒素を使い、作物側に窒素が回りにくくなる状況が起きやすくなります。奈良県のQ&Aでも「そのまま使用すると、お茶の葉を分解しようと土中の窒素成分が使用され、土中の窒素がなくなる」と説明されています。

一方、堆肥化は「分解を圃場の外で先に進めてから入れる」考え方です。堆肥は有機物を発酵させ、微生物分解がある程度進んだ状態なので、そのまま施用より比較的早く肥効が現れやすい、という整理がされています。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/cfef8cf0b18bcc2c377c87f9b349ee995277abdf

この“外で進める”メリットは、作付けに合わせて投入時期とリスクをコントロールできることです。元肥や土づくりで「今、入れても根を痛めにくい形」にしてから圃場へ戻せるので、茶殻を資源化するなら堆肥化は王道になります。


もうひとつ、土に混ぜる派が陥りがちなのが「少しずつなら何でもOK」思考です。少量でも湿っていたり、局所的に固まって埋まったりすると、その一点が嫌気化して根腐れや病害のきっかけになる場合があります。土に混ぜるなら、乾燥を徹底し、施用は“面で薄く”が基本です(畝間・通路側に散らす、すき込みは浅めにして通気を確保する等)。


茶殻 肥料 作り方 発酵 と ぼかし の 手順

発酵させて使う場合、茶殻単体よりも「他の資材と混ぜる」方がうまくいきやすいです。奈良県のQ&Aでは、茶殻は腐葉土と混ぜてある程度分解させる、または牛糞堆肥と混ぜて発酵させ完熟堆肥として使うのがよい、とされています。
ぼかし肥料は、堆肥より速効性を狙いやすい発酵資材として扱われます。茶殻を含む有機物は、発酵・熟成をさらに進めることで速効性の肥料としての役割を果たす、という整理があります。

農業従事者向けに“現場で回る”手順に落とすと、次のように組み立てやすいです。


  • 材料:乾燥茶殻、米ぬか(発酵のスターターになりやすい)、腐葉土または完熟堆肥(微生物の母材)、必要なら籾殻(通気性確保)。
  • 仕込み:全体をよく混ぜ、握って固まるが水が滴らない程度の水分に寄せる(入れすぎは腐敗)。
  • 管理:空気を入れる方法(好気)か、密閉して進める方法(嫌気)を先に決め、途中でブレさせない。

堆肥化の期間感は、目安として「夏場で約1ヶ月、冬場で約3ヶ月」程度かかる、とされています。

ただし現場では“作って終わり”ではなく、未分解物が残った状態で圃場投入するとトラブルになりやすいので、完熟(熟成)を工程として確保するのが安全です。生ゴミ堆肥の例ですが、堆肥化後に土と混ぜて熟成する工程が必要、と説明されています。

また、ダンボール等を使った堆肥化例では、床の温度が40〜50℃になったら投入開始、という目安も出ています。

この温度の目安は、微生物がしっかり動いているサインとして使えるので、農業用の堆肥舎・フレコン管理でも「内部温度を測る」「温度が上がらないなら水分・通気・炭素材の不足を疑う」といった点検に応用できます。


茶殻 肥料 作り方 施用量 と 作物別 の 使い方

茶殻肥料は「効き方がゆっくり」になりやすい資材なので、基本は土づくり・元肥寄りで考えると失敗が減ります。茶殻をそのまま施用する場合は、微生物分解を経て無機化されるため肥効が遅く、堆肥は分解が進んでいるため比較的早く肥効が現れる、という整理がされています。
施用の考え方としては、作物のステージで分けるのが現実的です。


  • 育苗期・定植直後:茶殻の“生”投入は避け、使うなら完熟堆肥化したものを少量にする(根域の急な環境変化を避ける)。
  • 生育中盤:追肥目的で茶殻単体を狙うより、ぼかしや完熟堆肥でじわっと効かせる(速効を狙うなら別資材の方が設計しやすい)。
  • 作付け前:乾燥茶殻の少量すき込み、または堆肥として全面散布→耕うんで均一化(局所的な嫌気化を防ぐ)。

ここで注意したいのは、茶殻を「そのまま使用しない方がよい」という公的な注意喚起がある点です。奈良県のQ&Aでは、茶殻はそのまま使用すると土中窒素が使われやすいので、腐葉土や牛糞堆肥と混ぜて分解・発酵させ、完全に発酵してから使うように示されています。

農業現場では“効く・効かない”以前に、収量リスクとクレームリスク(臭い、虫、カビ)を潰す方が価値が高いので、この方針は安全側の基準として採用しやすいです。


茶殻の成分面を見ても、肥料成分がゼロではありません。茶殻の栄養素例として、含水率84.2%、窒素4.42%、リン酸0.31%、カリウム0.42%などが表で示されています。

ただし、この種の数値は原料(茶種、抽出回数、保管状態)で変動するので、「成分を当てにして施肥設計する」というより「有機物として土に戻し、堆肥化で安全に効かせる」と捉えるのが現実的です。


茶殻 肥料 作り方 独自視点:窒素ロック を 避ける “混ぜ方” 設計

検索上位の多くは「乾燥」「そのまま混ぜる」「堆肥化」「ぼかし」までで止まりがちですが、農業従事者にとって本質は“混ぜ方の設計”です。茶殻は単独で入れるより、腐葉土や牛糞堆肥と混ぜて分解・発酵させる方がよい、と公的Q&Aでも示されています。
この混ぜ方を、単なる材料の足し算ではなく「窒素ロック(分解側に窒素が取られる状況)を起こしにくい配合」に寄せるのが、現場での独自の勝ち筋になります。


具体的には、“分解が速いもの”と“通気を作るもの”を意識して組みます。茶殻は繊維が細かく締まりやすいので、通気性を落とすと一気に嫌気化し、腐敗方向に振れます。そこで、籾殻・剪定枝チップ・乾いた落ち葉など、物理的に空隙を作る資材を混ぜる発想が効きます(ここは圃場にある副資材で代替可能です)。また、腐葉土や完熟堆肥を“菌の種”として入れると、分解が安定しやすいです。堆肥化では微生物の活動環境を整える必要がある、とされているので、配合は環境づくりそのものです。

もう一段、意外に効くのが「投入を分割する」設計です。茶殻資材は一気に大量投入すると局所環境が崩れやすいので、同じ総量でも2〜3回に分け、間で耕うんや切り返しを挟む方が失敗しにくいです。ダンボール堆肥の例でも、腐らせないように発酵させることが重要で、日々混ぜることがポイントとして示されています。

そして“見落とされがちな価値”として、茶殻は施肥というより、圃場の有機物循環(外から買う資材の置き換え)の一部になれる点があります。ペットボトル飲料の普及で茶殻排出が増える一方、茶殻のポリフェノール・タンニンで堆肥化が困難とされ、鶏糞堆肥化の副資材として茶殻を加えた検討が行われた、という研究課題の説明もあります。


参考)KAKEN — 研究課題をさがす

このように“単独で完結させようとしない”設計(家畜ふん堆肥、腐葉土、稲わら等と組む)は、資源循環の現場実装として筋がよい考え方です。

参考:茶殻をそのまま入れると土中窒素が分解に使われるので、腐葉土や牛糞堆肥と混ぜて発酵・完熟させて使う(注意点の根拠)
https://www3.pref.nara.jp/syokusai/item/1608.htm
参考:茶殻を肥料に使う3つの方法(そのまま・堆肥・ぼかし)、乾燥の重要性、堆肥化の期間目安(夏約1ヶ月/冬約3ヶ月)
https://www.noukaweb.com/used-tea-leaves-fertilizer/




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