防除とは農業 病害虫 雑草 農薬 IPM

防除とは何かを農業の現場目線で整理し、病害虫・雑草対策を「予防」「判断」「防除」の流れで失敗しにくく解説します。農薬だけに頼らずIPMや耕種的防除まで押さえたいあなたは、何から見直しますか?

防除とは 農業

防除を“作業”ではなく“設計”として捉える
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防除=予防+駆除

「発生してから」だけでなく、「発生させにくくする」工程まで含めて計画すると、無駄散布と手戻りが減ります。

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判断の基準を先に決める

見回り・発生状況・作型の特性を踏まえ、いつ何を根拠に実施するかを決めると、防除がブレません。

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IPMで組み合わせる

耕種・物理・生物・化学を“足し算”でなく“最適化”として組み、経済性と環境負荷の両方を管理します。

防除とは農業の意味と駆除との違い


防除とは、農作物に悪影響を与える病害虫雑草を「防いだり除く」ことで、現場では「病害虫防除」「雑草防除」として使われます。
ポイントは「除く(駆除)」だけでなく、「防ぐ(予防)」が含まれる点で、ここを落とすと“発生してから慌てて対応する”設計になりがちです。
また防除は農業に限った言葉ではないものの、現在は農業分野での用法が中心になっています。
防除の考え方を現場で誤解しやすい例を挙げると、同じ薬剤を同じタイミングで反復する「作業化」です。防除は本来、発生条件・発生量・被害の見込みを見て“効く形”に組み立てるもので、単なる散布回数の多寡では評価できません。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/7b2f46e5852f43574ffda4427907ddd6a5ffd302

農業生産は経済行為なので、防除にかかる費用・労力と、防除によって得られる収量・品質などのメリットが見合うことが重要です。

防除とは農業の手段:化学的防除 耕種的防除 物理的防除 生物的防除

防除の手段は、化学的防除・耕種的防除・物理的防除・生物的防除などがあり、これらを組み合わせて総合的に行うことが重要だと整理されています。
農薬=防除のすべて」ではなく、同じ目的(被害を抑える)を別の手段で達成できると、農薬散布の回数や難易度を下げられる場面があります。
耕種的防除は、作物の栽培法・品種・圃場環境を適切に選び、病害虫が発生しにくい条件を整える方法です。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/e4bca7eb995a2a3fe90d8ec092125664a01f4936

具体例として、抵抗性品種や抵抗性台木接ぎ木)、輪作や作期の調整、圃場衛生(残渣処分・発病株の除去・機械洗浄)などが挙げられます。

この系統は即効性よりも「発生の土台を崩す」効果が主で、収穫期に効くというより“シーズン全体の被害総量”を落とす役割になりやすいです。

意外と見落とされるのが、耕種的防除の中に「湿度・濡れ時間」を減らす工夫が明確に含まれている点です。例えば過繁茂を避ける(適正密度・整枝・肥培)、施設なら換気やマルチで過湿を避ける、散布やかん水は晴天の早い時間帯に行う、など“病気が成立しにくい状態”を作ります。

防除とは農業のIPM:発生予察 判断 予防的措置

IPM(総合的病害虫・雑草管理)は、病害虫の発生予察情報に基づき、化学農薬による防除と耕種的防除・生物的防除・物理的防除を適切に組み合わせ、環境負荷を低減しつつ被害を経済的被害が生じるレベル以下に抑える体系技術とされています。
IPMの肝は「農薬代替技術を1個入れる」ことではなく、栽培体系全体を通して総合的に管理する考え方にあります。
実践の型としては、(1)予防的措置(発生しにくい環境の整備)、(2)判断(発生状況の確認)、(3)防除(状況に基づく手段・時期の選択)の3点が基本と整理されています。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/41a17745c8f47ae8919440d042204d897179379c

この順序を守ると、現場の忙しさの中でも「見回り→必要な時だけ実施→次の予防に戻る」という循環が作りやすくなります。

防除を“やった感”で終わらせないコツは、判断を具体化することです。例として、圃場の見回りで「どの部位に」「どの程度」「どの分布で」出ているかを固定の観察手順でメモし、次回の手段選択に反映させます。こうした「きめ細かく病害虫の発生を予測して適切な防除を組み合わせる」考え方が基本になっている、とされています。

参考:IPMの定義と「予防的措置・判断・防除」の基本3ステップ、推進の狙い(環境負荷低減、安定生産、健康リスク軽減)がまとまっています。


https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/ipm.html

防除とは農業の農薬:適正使用と経済性

防除の手段のうち、経済的で効率的な防除手段の一つが農薬の活用だと整理されています。
同時に、防除は費用・労力とメリットが釣り合わないと意味がないため、「どの圃場に」「どのタイミングで」「どの目的で」使うかを明確にしておく必要があります。
農薬散布を“効かせる”うえで、現場で効きやすい順番は次の発想です。


  • 目的を決める:予防なのか、初期の拡大抑制なのか、被害の頭打ちなのか。​
  • 状況を確認する:発生状況を見て、適切な防除を組み合わせる考え方が基本とされています。​
  • 手段を選ぶ:化学的防除だけでなく、耕種・物理・生物も含めた“組み合わせ”が重要です。​

「意外な落とし穴」として、雨よけ栽培は降雨に関係する病害を抑える目的で行われますが、作物によっては別の生理障害が出やすくなり、管理の工夫が必要になるケースが示されています(例:トマトの雨よけでCa欠乏症が出やすいので、かん水方法や石灰資材補給の工夫が必要)。

つまり、防除は単独の対策で完結するものではなく、別のリスクが増えないように“栽培管理込みで最適化”するのが現実的です。

参考:防除の意味(予防+駆除)と、化学的・耕種的・物理的・生物的防除を組み合わせる重要性、経済性の考え方が整理されています。


https://www.croplifejapan.org/qa/a4_15.html

防除とは農業の独自視点:圃場衛生を“機械”まで含める(拡散を止める設計)

防除の独自視点として強調したいのは、圃場衛生は「残渣を片付ける」だけでなく、「拡散経路を断つ」発想にすると強くなることです。
例えば、前作の作物残渣が次作の発生源になり得るので栽培終了後の処分に注意する、土壌伝染性・虫媒伝染性などは発病株を早めに抜き取って処分する、地上部病害も発病部位を切除して圃場内に放置せず処分する、といった衛生作業が挙げられています。
さらに見落とされがちなのが、トラクタのロータリなど作業機械の洗浄が「汚染拡大の防止」として明示されている点です。

病害虫の“点”の問題を“面”に広げないために、作業導線の最後に洗浄を組み込む、病害が出た圃場の作業順を最後に回す、といったルール化が現場では効いてきます(特に土壌病害虫や線虫の疑いがある場合)。

現場で運用しやすいチェック例を置きます。


  • 🧼 作業機械:圃場間移動前後に泥落とし・洗浄をしたか(担当者名も残す)。​
  • 🗑️ 残渣:圃場内に“次作の伝染源候補”を残していないか。​
  • 🔍 発病株:初期で抜き取り・処分できているか(放置すると拡大しやすい)。​

この衛生の徹底は、農薬の回数を増やすより地味に効く場面があります。なぜなら、発生をゼロにするより「持ち込まない・増やさない・広げない」ほうが、実際の圃場では再現性が高いからです。




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