「古くなった土を再利用すると病害が倍増します。」
培養土を再利用する際、「乾かせば大丈夫」と考えている人がいます。ですが、実際にはそれだけでは不十分です。農研機構の調査によると、再利用土のうち約7割にフザリウム菌やピシウム菌などの病原菌が残っていることが確認されています。
古土の再利用でトマトの収穫が半減した例も珍しくありません。つまり再利用するなら、必ず殺菌と改良が必要です。
熱湯消毒や太陽熱処理で病原菌を減らす方法が効果的ですが、完全ではありませんね。
時間がない場合は、市販の「古土再生材」(約500円/kg)を使うのも現実的です。コストはかかりますが、廃棄量や収穫ロスを防げます。
結論は、再利用するなら科学的に処理することです。
標準的な培養土は赤玉土5、腐葉土3、バーミキュライト2の割合が黄金比です。これは保水性と通気性の両立に最も優れると実証されています。
赤玉土は根張りを助け、腐葉土は栄養供給、バーミキュライトは水分調整を担います。この3者のバランスが崩れると、根腐れや生育不良につながります。
つまり、比率を守るのが基本です。
例えば赤玉土を減らすと、粘土状になり通気が悪くなります。逆に腐葉土が多いとカビが発生しやすくなるという報告もあります。
品質が安定した市販ブランドとして、プロの間でも「花ごころ 野菜用培養土」などがよく利用されています。
多くの農家が見落としがちなのが、pHとECの調整です。特にpH6.0〜6.5、EC0.5〜1.5mS/cmを目標に調整する必要があります。
この範囲を超えると、根の吸収が鈍くなり、葉が黄化したり実が小さくなったりします。数字だけ見ると難しく感じますね。
でも、テスターで簡単に測定できます。
特に市販の「土壌測定ペン(約2000円)」を利用すれば、数秒で結果が出ます。管理頻度は月1回で十分です。
結論は、pHを無視すると収穫量が2〜3割減るということです。
通気と排水を両立させるには、底石や鉢底ネットの構造も重要です。根腐れは放置すると、全体の株がダメになります。
実際、根腐れが発生すると収穫量が30〜40%も減少します。厳しい数値ですね。
防止の基本は、培養土の下層に軽石層(深さ3cm程度)を敷くこと、そして水やりの頻度を見直すことです。
肥料も控えめが原則です。
また、夏季は遮光ネット(約35%遮光)が根温上昇を防ぐ効果が確認されています。つまり、水はけと温度管理が鍵ということです。
季節によって最適な配合は異なります。春〜夏は排水性を上げ、秋〜冬は保水性を高めるのが基本です。
夏場はバーミキュライトを2割増やすと、乾燥防止になります。逆に冬は腐葉土を5割に増やすと、温度保持にも役立ちます。
気温差がある地域では特に重要です。
実際、北海道の農家では冬用培養土にピートモスを加えるケースも多いです。これは軽くて暖かい素材だからです。
つまり、季節ごとに土づくりを見直せば、年間を通じて安定収穫が可能になります。
意外と知られていませんが、土壌中の微生物バランスは生育に直結します。肥料を足すだけでは解決しません。
善玉菌が優勢の培養土では、病害に強くなることが農業総合研究所の実験で確認されています。
つまり微生物量の管理も必要ということです。
例えば「バチルス菌」や「トリコデルマ菌」を含む資材を1㎡あたり20g混ぜると、トマトの根腐れ率が約60%低下したというデータがあります。
市販の「バイオ培養土改良材」などを使えば、小規模農家でも実践しやすいですね。
野菜用培養土の活性化や微生物資材に関するより具体的なデータは、農研機構の技術資料(https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nfri/142245.html)で確認できます。