エルサン粉剤 使い方 散布 使用量 使用時期

エルサン粉剤の使い方を、登録内容に沿って「使用量・使用時期・散布のコツ・注意点」まで整理し、現場で迷いがちなポイントも補足しますが、あなたの作物でまず何を確認しますか?

エルサン粉剤 使い方

エルサン粉剤の使い方で最初に見る場所
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登録情報(作物・害虫・使用時期)

最優先は農林水産省の農薬登録情報。作物名、適用害虫、収穫前日数、使用回数が一致しているかを確認します。

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使用量(kg/10a)と散布ムラ対策

粉剤は「量=効き方」に直結。秤量して使い切り、葉裏や株元まで“届く散布”を設計します。

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安全と周辺環境(ミツバチ・水域)

皮膚感作や水生生物への強い毒性が示されているため、防護具と飛散・流入防止が重要です。

エルサン粉剤 使い方の基本:そのまま散布と登録確認


エルサン粉剤(例:日産エルサン粉剤2)は、剤型が「粉剤」で、基本の使用方法は水で希釈せず“そのまま散布”するタイプです。
ただし、同じ「エルサン」でも剤型(乳剤・水和剤など)で希釈倍率や散布方法が変わるため、まず手元の製品ラベルと登録内容を一致させてください。
農林水産省の登録情報では、本剤の種類が「PAP粉剤」、農薬の名称が「日産エルサン粉剤2」、用途が「殺虫剤」、剤型が「粉剤」と示されています。
ここが曖昧なまま作業に入ると、「使用量は合っているのに作物名が違っていた」「収穫前日数を取り違えた」など、実害が出やすいポイントになります。
粉剤の現場運用で重要なのは、①登録(適用作物・適用害虫・使用時期・回数)を守る、②散布ムラを減らす、③周辺への影響を最小化する、の3つです。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/3498863d9e88b56d357154aa281780686991bb62


登録情報には作物名と害虫名がセットで並び、使用量(kg/10a)、使用時期(例:収穫○日前まで)、本剤の使用回数、PAPを含む農薬の総使用回数が明記されています。


参考)302 Found

「同じ害虫でも作物が違えば使用時期や回数が違う」ケースがあるので、害虫名だけで判断しないのが安全です。

エルサン粉剤 使い方:適用作物・使用量・使用時期の目安(稲/キャベツ/だいず)

日産エルサン粉剤2の登録情報では、稲の複数害虫に対し使用量が3~4.5kg/10a、使用時期は「収穫7日前まで」、使用方法は「散布」、本剤の使用回数は2回以内とされています。
例として、稲のニカメイチュウ第1世代は3kg/10a、第2世代は4kg/10a、サンカメイチュウ第3世代は4.5kg/10aで、いずれも収穫7日前までに散布します。
稲のツマグロヨコバイ、ヒメトビウンカ、セジロウンカ、アブラムシ類などは3~4kg/10aで、同じく収穫7日前まで、2回以内です。
水稲は水管理が絡むため、登録情報の「収穫前日数」だけでなく、散布後の管理も含めて“工程”として守る意識が必要です。
アブラナ科の例では、キャベツのアオムシ・コナガ・アブラムシ類・ハスモンヨトウが3kg/10a、使用時期は「収穫14日前まで」、散布、2回以内とされています。

ブロッコリーも同様に3kg/10aですが、使用時期が「収穫30日前まで」と異なるため、同じ畑で作型が混在する場合は特に要注意です。

だいずでは、ハスモンヨトウとマメシンクイガが4kg/10a、シロイチモジマダラメイガが3~4kg/10aで、いずれも「収穫7日前まで」、散布、2回以内です。

この「kg/10a」という単位は、面積に対して必要な有効成分量を担保する設計なので、散布器の設定(吐出量)と歩行速度のズレが大きいと効き方がブレます。


登録の一次情報(作物名・害虫名・使用量・収穫前日数・回数)を確認したい場合は、農林水産省の登録ページが最も確実です。

農林水産省:日産エルサン粉剤2(登録番号5621)の適用表(作物別の使用量・使用時期・回数)

エルサン粉剤 使い方:散布のコツ(葉裏・若令期・落水)

粉剤は「付着した場所」で効く性格が強く、散布ムラがそのまま効きムラにつながりやすいので、狙う部位に“届く”散布設計が重要です。
農家向け解説では、残効性・浸透性が強いタイプではないため、散布時は葉裏まで薬剤がいきわたるように散布することがポイントとされています。
つまり「虫がいる場所」へ粉を置くイメージで、風向・作物の繁茂具合・畝間の通り方を先に決めてから散布すると外しにくくなります。
害虫側の条件として、ハスモンヨトウは幼虫が大きくなると効果が劣るため、若令幼虫期の散布が推奨されています。

粉剤は即効性を期待しやすい一方で、遅れて入ったり、虫齢が進んでから“追いかけ散布”になると、期待値より効きが鈍く見えることがあります。

畑で見たときに「被害が出てから」ではなく、「発生初期(若令)」を作業トリガーにするのが、結果的に散布回数の節約にもつながります。

水稲については、散布後少なくとも3日間は落水やかけ流しをしない注意が示されています。

この注意は、薬剤が水と一緒に動いてしまう・田外へ出てしまうリスクを下げる意味でも重要なので、水口・水尻の管理も散布作業の一部として扱うと事故が減ります。

特に用水路が近い圃場では、散布当日だけでなく散布後数日の雨予報や入水予定も含めて計画してください。

エルサン粉剤 使い方:安全使用と周辺影響(防護具・皮膚感作・水生生物)

安全データシートでは、本品は皮膚感作性「区分1」(アレルギー性皮膚反応のおそれ)などが示され、取扱い時のばく露低減が求められています。
同じく注意書きとして、粉じん等の吸入回避、取扱い後の洗浄、保護手袋・保護衣・保護眼鏡等の着用が明記されています。
粉剤は散布中に浮遊しやすいので、「風が弱い時間帯を選ぶ」「圃場外へ出る動線を短くする」など、作業設計で吸入リスクを下げるのが実務的です。
環境面では、水生環境有害性(急性・慢性)「区分1」や「長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性」といった記載があり、水域への飛散・流入防止が重要になります。

つまり、散布の上手い下手は「効き」だけでなく「外に出さない」技術でもあり、用排水・側溝・河川が近いほ場ほど注意が必要です。

廃棄についても、空容器は内容物を除去して適切に処理し、洗浄液は環境に影響のないよう配慮して処理する旨が示されています。

安全・応急の一次情報は、メーカーの安全データシートが判断の拠り所になります。

日産化学:日産エルサン粉剤2 安全データシート(危険有害性・保護具・漏出時対応・廃棄)

エルサン粉剤 使い方:独自視点の段取り(秤量・歩行速度・「余らせない」運用)

粉剤で意外に差が出るのが「秤量」と「散布の再現性」です。
農家向け解説では、使用量に合わせて秤量し、使い切ることが注意点として挙げられています。
ここを徹底すると、①効きムラの原因切り分けが速くなる、②薬剤を余らせて保管・廃棄で悩む頻度が下がる、という現場メリットが出ます。
実務の段取り例(10aあたりの設計)は、まず登録の使用量(例:3kg/10a)を基準に、散布器の吐出設定と歩行速度で“面積あたりの吐出量”を合わせます。

次に、散布前に圃場の区画(何m×何mで何aか)をざっくりでも把握し、「この列を何分で歩く」「ターンで止まらない」など、動作の標準化をします。

粉剤は停止・旋回で局所的に多量付着しやすいので、旋回のたびにシャッター操作を一定にするだけでも薬害・効きムラのリスクが下がります。

「余らせない」は安全データシートでも繰り返し強調されており、農薬は全て使い切る、使用済み容器は他用途に使わない、施錠して保管するといった基本が示されています。

この運用を守ると、作業者のばく露や、家庭内・倉庫内での二次事故(誤使用・誤接触)を減らせます。

さらに、同じ系統を連用しないローテーション発想も、抵抗性リスクの面で重要だと解説されています。




日産化学 殺虫剤 エルサン粉剤2 3kg