独立行政法人農林水産消費安全技術センター 業務 食品 農薬 肥料 飼料

独立行政法人農林水産消費安全技術センターの業務や農薬・肥料・飼料・食品検査の仕組みを、農業従事者の視点からわかりやすく解説するとどう役立つのでしょうか?

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 業務

FAMICを農家目線で理解する
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検査・分析の「中身」を知る

農薬・肥料・飼料・食品表示など、FAMICが何をどのような方法で検査しているのかを、現場のメリットと結びつけて解説します。

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結果の「使い方」を学ぶ

立入検査や分析結果、公表情報の見方を押さえ、農場のリスク管理や資材選定に活かす具体的なポイントを紹介します。

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FAMICと協働する発想

講習会・Q&A・動画など、FAMICが提供する支援ツールを把握し、「監督官庁」ではなくパートナーとして活用する視点を提案します。

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 食品表示とJASの検査

独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)は、「一般消費者の利益の保護」を目的に、農林水産物や飲食料品、油脂類の品質や表示について調査・分析を行う独立行政法人です。
農家にとっては「農薬や肥料の検査機関」というイメージが強いかもしれませんが、実は加工食品や農産物の食品表示の監視、科学的検査、JASマークの付いた農林物資の検査・格付に関する技術調査や指導も大きな柱になっています。
食品表示の分野では、日本農林規格(JAS)や食品表示基準に沿っているかどうかを、表示内容のチェックだけでなく実際の成分分析を通じて確認している点が特徴です。


参考)https://www.soumu.go.jp/main_content/000315950.pdf

例えば「糖度○度」「たんぱく質○%」といった数値表示や、産地表示、無添加・減農薬などの表示が妥当かを検証することで、まじめに表示ルールを守っている生産者が不利にならない環境づくりに貢献しています。


参考)独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)

JASに関しては、FAMIC自身が農林物資の検査を行うだけでなく、登録認定機関や格付実施機関に対して技術的な調査・指導を行う立場にもあります。


参考)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/gskaigi/kaikaku/wg/dai5/siryou1-2-2.pdf

そのため、JAS認証や付加価値の高いブランド展開を目指す農家や農業法人にとって、FAMICの公表資料や講習会情報は、品質管理の「お手本」として活用できる情報源になり得ます。


参考)https://careers.maff.go.jp/cmsdata/filelib/202410FAMIC_gyoumu.pdf

JAS制度や食品表示の監視・検査の概要と、FAMICの役割を整理した資料がまとまっています(JAS表示や食品表示の章を見ると、ラベルづくりの勘所がつかめます)。


総務省資料「独立行政法人 農林水産消費安全技術センター(特定)」

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 農薬検査とGLP制度の舞台裏

FAMICの代表的な業務の一つが、農薬取締法に基づく農薬の登録検査と、農薬GLP(Good Laboratory Practice)制度に基づく査察です。
新しい農薬を市場に出すには、毒性、残留性、環境影響など膨大な試験データが必要で、その多くはGLP基準を満たした試験施設で行われ、FAMICがその信頼性をチェックしています。
登録農薬情報はFAMICのサイトからダウンロードでき、最新の登録・失効状況が一覧で公表されています。

このデータを活用すれば、使用を検討している農薬が最新の使用基準に沿っているか、すでに失効していないかを、農家自身が事前に確認でき、誤使用によるリスクを減らすことができます。


参考)農薬検索がもっと速く・正確に!プロ農家も使う時短テクニック …

あまり知られていない点として、FAMICは単に農薬を「通す/通さない」を判断しているだけでなく、分析法の開発・改良も担っていることが挙げられます。

GC/MSやLC/MS/MSなどの分析機器を用いて残留農薬やかび毒を測定する技術ノウハウが蓄積されており、こうした技術的な知見はセミナーやテクニカルノート、動画などの形で部分的に公開されていて、試験場や民間分析機関だけでなく高度な品質管理に取り組みたい生産者にも参考になります。


参考)農林水産消費安全技術センター(FAMIC)公式チャンネル -…

農薬の登録検査やGLP制度、分析技術の概要がスライド形式で整理されており、残留農薬の考え方や試験の流れを一通りつかむのに役立ちます。


FAMIC業務紹介スライド(農薬・飼料等の検査)

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 肥料と土壌改良資材の安全確保

肥料取締法にもとづく肥料や土壌改良資材の検査も、FAMICの重要な業務です。
公定規格に適合しているか、重金属などの有害成分が基準以内に抑えられているかといった点を、製造業者や輸入業者などへの立入検査と試験分析を通じて確認し、不適合な製品が市場に出回らないようチェックしています。
肥料関係の規格や制度はたびたび改正されており、その動きに関する説明会や解説資料にもFAMICが関わっています。


参考)https://a-hiryo-youdo.com/img/papirus25.pdf

肥料メーカー向けの内容が多いものの、有機質肥料や土壌改良資材を多用する農家にとっても、成分表示の背景や、「なぜこの成分に基準があるのか」を理解する材料となり、施肥設計や土づくりの考え方を見直すヒントになります。

近年注目されているのが、食品残さ等を利用した飼料や肥料(エコフィード・リサイクル肥料など)の安全性確保です。


参考)https://kashikyo.lin.gr.jp/images/04_data/01/gg08/001_guide.pdf

こうしたリサイクル資材はコスト面や環境面で魅力がある一方、原料由来の有害物質や異物混入のリスクがあり、FAMICや都道府県などによる検査結果やガイドラインを読み込むことで、導入の際に注意すべきポイントを具体的に把握できます。

食品残さ等利用飼料の製造業者向けガイドラインですが、リサイクル資材の安全性の考え方を知るのに役立ちます(原料管理や工程管理の章が参考になります)。


「食品残さ等利用飼料の安全性確保のためのガイドライン」

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 飼料・ペットフード検査とエコフィードの実際

飼料安全法にもとづき、FAMICは飼料や飼料添加物、ペットフードなどの立入検査と分析・鑑定を行っています。
現場では、工場や貯蔵施設に立ち入り、帳簿類や原料・製造工程を確認しつつ、製品サンプルを採取して農薬、かび毒、重金属、抗生物質、動物由来たん白などの規格基準への適合状況を調べています。
この仕組みは、畜産農家にとって「与えている飼料の安全性をどこまで信頼できるか」という問いに直接関わります。

FAMICが公表する立入検査結果やQ&A資料には、違反事例の傾向や、どのような原料・工程で問題が起こりやすいかといったヒントが含まれており、飼料メーカー任せにせず自分の牧場・養鶏場でチェックすべきポイントを洗い出すのに使えます。


参考)Q&A・解説書等 - 独立行政法人農林水産消費安全技術センタ…

意外な活用法として、FAMICの資料から「ペットフード」関連の部分を読むと、ヒト用食品ほど注目されない領域でどの程度の安全基準が求められているかが見えてきます。

ペット向けの穀物・肉副産物の品質管理の視点を自分の農産物や副産物の活用に応用すると、たとえば規格外農産物の用途開発や六次産業化のアイデアを練る際に、どこまでなら安全・品質面で通用するのかを考える手がかりになります。

飼料安全法に関するQ&Aや解説書が整理されており、違反事例のポイントや規制の考え方を把握するのに適しています(飼料安全法Q&Aのページが参考になります)。


FAMIC「飼料安全法に関するQ&A・解説書等」

独立行政法人農林水産消費安全技術センター 農家が使い倒すための実践テクニック

FAMICは法律にもとづき検査や監視を行う「お役所的」な組織と思われがちですが、そのサイトや関連資料には、農家が日常の意思決定に使える実務的な情報がかなり蓄積されています。
例えば、登録農薬情報のダウンロード機能、立入検査結果の公表、JASオンラインセミナー資料、肥料制度の入門講習会資料などを組み合わせてチェックすると、自分の経営に関係の深い法律・制度の変更や、違反事例の傾向を把握しやすくなります。
また、FAMIC公式YouTubeチャンネルでは、数分で概要をつかめる紹介動画や、肥料分析のテクニカルノートなど、文字だけでは伝わりにくい内容をビジュアルで解説しています。

新規就農者や従業員教育の場面で、これらの動画を「共通教材」として見てもらい、そのうえで自農場のルールや手順を上乗せして説明すると、法令遵守と現場作業を結びつけやすくなります。


参考)https://www.jinji.go.jp/content/000001635.pdf

独自視点として、FAMICの情報を「農場のリスクマップづくり」に使う方法があります。


例えば、登録農薬リストと自分の使用農薬を突き合わせて「失効リスクの高い農薬」を洗い出したり、違反事例が多い表示項目をリスト化してラベル作成チェックリストに反映させたりすることで、書類や記録を「やらされ仕事」から「リスクを見える化するツール」に変えることができます。

さらに、FAMICメールマガジンのバックナンバーや行事・講習会情報を定期的に眺めるだけでも、「どの法令が今、行政の重点になっているか」を肌感覚でつかめます。

それをヒントに、農場HACCPやGAP、自社マニュアルの見直しテーマを決めると、限られた時間で「今やっておくと後で効いてくる」改善点に投資しやすくなり、結果として監査や立入検査にも強い現場づくりにつながっていきます。

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