ブドウ褐斑病の原因防除と薬剤選定をめぐる最新現場知識

ブドウ褐斑病の発生原因や薬剤防除、品種別リスクを徹底検証。実は多くの農家が誤解している管理方法とは?

ブドウ褐斑病の予防と防除対策

あなたの散布時期、実は病害を悪化させているかもしれません。


ブドウ褐斑病の概要と被害特徴
🍇
症状の見分け方

ブドウ褐斑病は、7月中旬から葉に褐色の円形斑点が現れる病害です。初期は直径2〜3mmほどで、周囲が黄色に縁取られ、進行すると葉が萎れ落葉します。葉面からの蒸散バランスが崩れ、果粒肥大が止まるのが特徴です。 つまり収量が激減するということですね。

🕒
感染時期と拡大条件

意外にも感染のピークは梅雨明け後の高温期(25〜30℃)にあります。多湿では胞子が増殖しますが、乾燥続きでも発病速度は落ちません。 これは他の病害とは違う点です。 結論は乾燥時期でも油断禁物ということです。

📉
被害経済の実例

山梨県の2023年調査では、褐斑病による収量ロスが平均12〜18%でした。1haあたり約25万円の損失に換算されます。葉の見た目の変化だけで軽視すると、このレベルの損害が出るのです。 痛いですね。

ブドウ褐斑病の発生条件と意外な起因環境



ブドウ褐斑病の発病率を左右するのは、湿度と品種だけではありません。実際には、剪定時期のズレや施肥タイミングが大きく関与しています。たとえば5月中旬の遅い芽かきの後、窒素肥料を過剰投与すると、葉の成熟が遅れて病原菌が侵入しやすくなります。
結論は、肥料管理も防除の一部ということです。
また、黒とう病やうどんこ病用薬剤を毎年ローテーションせずに散布している場合、褐斑病菌も耐性化します。特にストロビルリン系剤を3年以上連用した圃場では、菌の耐性率が約70%を超える報告もあります。対策は、同系統薬剤を年2回以上続けないこと。


これが原則です。


参考リンク: 農研機構ブドウ病害研究室による防除ガイド(耐性菌の報告と薬剤選定基準)
農研機構 果樹病害研究部門公式サイト

ブドウ褐斑病の薬剤散布と耐性菌の増加

ブドウ褐斑病対策の薬剤として代表的なのは、マンゼブ剤やジチオカーバメート系、そしてTPN水和剤などです。しかし現場では、同じ薬剤を年4回以上使う生産者が4割に上ります。
つまり、薬剤ローテーションが破綻しているということですね。
2024年の愛媛県農林総センターの報告によると、TPN耐性菌が発見された圃場では防除効果が通常の約60%に低下しました。効果減少により、再散布コスト(1haあたり約4万円)も増加します。防除を「定例化」するだけでは損をする仕組みです。


予防面では、病害発生前の5月末と、降雨直前の散布が効果的だと確認されています。病斑が出てからの対処ではほぼ意味がありません。


つまり早期防除が条件です。


ブドウ褐斑病の品種別の発生リスク

実は「巨峰」は褐斑病に対して中程度耐性がありますが、「シャインマスカット」や「ピオーネ」は感受性が高いとされます。


意外ですね。



山形大学農学部の研究では、シャインマスカット圃場における褐斑病感染率は7月中旬で約45%。


これに対し、巨峰はわずか12%でした。


この差は葉厚と表面ワックス層の違いによるものです。


葉裏の通気性も関係します。


つまり、品種によって防除重点が違うということです。耐性品種でも湿気がこもる仕立てでは発病します。枝の間隔(約20cm)を保ち、葉裏まで風が抜ける管理が推奨されます。


これなら問題ありません。


ブドウ褐斑病の有機防除と代替資材の成功例

化学薬剤だけが頼りではありません。ICボルドー液(石灰硫黄合剤)や銅水和剤も効果的で、特に発病初期の防除に役立ちます。近年では、乳酸菌資材「ファーメントウォール」なども注目されています。
有機JAS認証圃場でも使用できるのが利点です。
実例として長野県塩尻地域では、有機防除資材の併用によって褐斑病発生率を30%低下させ、薬剤使用回数を年5回から3回に削減した成功例があります。コストと環境負荷の両面でメリットが大きいですね。


ただし、有機資材は残効性が短く、散布間隔(7日以内)を守ることが条件です。そこを怠ると、一度押さえた病勢が簡単に再燃します。


つまりこまめな対応が必要です。


参考リンク: 長野県農業試験場「ブドウ有機防除試験レポート」
長野県農業試験場公式ページ

ブドウ褐斑病の再発防止と剪定管理の盲点

見落とされがちなのが、越冬病斑を残した剪定枝です。翌年の初夏に胞子源となり、発生源が圃場内に残ります。特に棚仕立てでは、上部枝の病斑部が雨滴で再飛散します。


再発の原因はここにあります。



対策は、発病枝の切除と焼却(または完全搬出)を徹底すること。


焼却回数は年2回、1月と3月末が理想です。


病原菌は0℃でも越冬するため、放置は危険です。


さらに、刈払機で落葉を粉砕すると、土壌感染型褐斑病菌が拡散するケースもあります。落葉は粉砕せず堆肥化する方法に切り替えましょう。


つまり、清掃工程も防除の一部です。


参考リンク: 岡山県病害虫防除所「ブドウ褐斑病越冬防除指針」
岡山県病害虫防除所公式サイト




住友化学 殺菌剤 ダコニール1000 250ml