有機石灰 使い方 量 施用 目安 時期

有機石灰の使い方と量の目安を、施用時期・混ぜ方・注意点まで現場目線で整理します。土壌pHの測定から失敗しやすいポイント、作物別の考え方も押さえると迷いが減りますが、あなたの畑ではどこから直しますか?

有機石灰 使い方 量

有機石灰の施用で迷う3点
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量の目安を先に決める

「面積(㎡)」「土量(㎥)」「目的(pH調整 or Ca補給)」で量の基準が変わるため、先にどれで管理するか決めます。

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時期は“安全側”で組む

有機石灰は穏やかに効く資材ですが、元肥と同日混用などの事故は別問題。作業順を固定すると失敗が減ります。

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pH測定で過剰を止める

石灰は入れ過ぎると逆効果になり得ます。まず測って、必要量だけ入れるのが最短ルートです。

有機石灰 使い方 量の目安を決める:1㎡・1㎥・1Lで管理


有機石灰の「量」は、現場では3つの単位(面積㎡、土量㎥、培土量L)のどれかで管理するとブレません。コメリの目安では、有機石灰は花壇・菜園で土1㎥当たり200~400g、鉢・プランターでは1L当たり5~6gが目安とされています。大事なのは“どれか1つに統一”することで、毎回の感覚施用(だいたい一握り等)をやめられる点です。
面積(㎡)で管理したい人は、「耕す深さ」を固定してください。耕深が毎回違うと、同じ1㎡でも混和される土量が変わり、効き方も変わります。マイナビ農業では、石灰資材の散布後は土とよく混ぜ、目安として土1㎡当たり約100gという考え方も示されていますが、これは石灰資材全般の“ざっくり基準”です。つまり、有機石灰だけの絶対値ではなく、土壌pHと目的で上下する前提の数字として扱うのが安全です。


量を決めるときは「pH調整」と「カルシウム補給」を混同しないのがコツです。pHを上げたい(酸性を中和したい)なら、まずpH測定をして不足分を埋める発想が必要になります。カルシウム欠乏対策(尻腐れ等)目的なら、pHを上げ過ぎない範囲でCa供給を狙うので、同じ有機石灰でも“控えめ運用”になりやすいです(石灰は入れ過ぎるとアルカリ側に振れ、微量要素欠乏など別の問題が出ます)。


有機石灰 使い方 量の基本手順:施用→混和→期間→元肥

有機石灰の基本は「先に耕す→pH測定→散布→よく混ぜる」です。マイナビ農業では、石灰を入れるのは元肥より前で、深さ20~30cmを目安に耕し、pH測定機や試験紙でpHを確認してから施用する流れが解説されています。ここを省くと、必要量が分からないまま“とりあえず石灰”になり、結果として過剰施用のリスクが上がります。
散布後は「ムラを消す」ことが最優先です。全面散布してから、・管理機・ロータリー等で二方向(縦横)に混ぜると混和の偏りが減ります。特に有機石灰は粉状が多く、風で飛びやすいので、無風に近いタイミングを選ぶ、低い位置から落とす、散布後すぐ混和する、といった現場の小技が効きます。


元肥との間隔は、資材の性質と事故回避の両面で考えます。マイナビ農業では「有機石灰なら10日ほど空けてから元肥」と説明されており、石灰と肥料を同時に使うとアンモニアガスが発生し危険なので避ける、としています。現場では“絶対に同日に混ぜない”をルール化して、作業記録(いつ・何を・どれだけ)を残すと、翌年の改善が速くなります。


有機石灰 使い方 量で失敗する原因:pH不足・過剰・混ぜ不足

失敗パターンで多いのは、①pHを測らずに入れる、②一度に多量投入、③混和不足、の3つです。マイナビ農業でも、土壌を極端にアルカリ性にすると微量要素欠乏や生育不良のリスクがあるため、pHを確認し適切な量を守る重要性が述べられています。石灰は“入れると安心”ではなく、“入れた量の責任を取る資材”だと考えると判断が変わります。
有機石灰は穏やかといっても、入れ過ぎれば当然pHは上がります。pHが上がり過ぎると、鉄・マンガンなどの吸収が悪くなり、葉色が抜ける、初期生育が止まる、など別のトラブルに見舞われます。特に「前作で苦土石灰を多めに入れた」「転作で資材が重複した」など、履歴が複雑な圃場ほど“今年さらに有機石灰を足す”判断が危険になります。


混ぜ不足も地味に効きます。白く固まった部分だけ強アルカリ寄りになり、根がその層に当たると根傷みのような症状が出ることがあります。これは施用量が適正でも起こり得るので、量だけでなく「均一に混ぜたか」をチェック項目に入れてください。


有機石灰 使い方 量の使い分け:苦土石灰・消石灰との違い

有機石灰の立ち位置を理解すると、量の決め方もブレにくくなります。サカタのタネのFAQでは、有機石灰はカキ殻などを粉砕したもので主成分は炭酸カルシウム消石灰や苦土石灰に比べて水に溶けにくく穏やかにカルシウムを補給し、通常量なら施用後すぐ植え付けできる、と整理されています。つまり「急いでpHを動かす資材」ではなく、「安全側でCaを補いながらpHをゆっくり整える」寄りです。
同じ“石灰”でも、消石灰はアルカリ性が強く、施用後2週間以上あける必要があるとされています(サカタのタネ)。一方で有機石灰は、通常量ならすぐ植え付け可能という説明があるため、作付け直前の微調整に使いやすい反面、「直前に入れられる=いつでも多く入れていい」ではありません。直前に入れるほど“取り返しが効かない”ので、むしろ少量・分割・測定が向きます。


また、苦土石灰はCaとMgを同時補給できる(主成分は炭酸カルシウムと炭酸マグネシウム)という整理もあります(サカタのタネ)。Mg不足が疑われる圃場なら、同じpH調整でも有機石灰一択にしない方が合理的です。逆にMg過多気味、あるいはMgを増やしたくない場面では、有機石灰でCaを寄せる設計もできます。


有機石灰 使い方 量の独自視点:粒度・原料で効きが変わる

検索上位の記事では「有機石灰=安全で使いやすい」で終わりがちですが、現場では“同じ有機石灰でも効き方が違う”点が盲点になります。理由はシンプルで、原料(カキ殻、卵殻など)と粉砕の粒度、そして製品ごとの加工で、溶け方(反応速度)と散布性が変わるからです(有機石灰がカキ殻や卵殻由来であることはマイナビ農業・サカタのタネで説明されています)。
具体的には、粉が細かいほど土と接する面積が増え、反応が出やすくなります。その代わり飛散しやすく、散布ムラも起きやすいので、作業者のクセが結果に反映されます。粒状は飛びにくく均一に撒きやすい一方、効きが遅めに出るケースがあり、直前のpH是正には間に合わないことがあります。


この差を吸収する方法が「小面積テスト」です。畝の一部(例:5㎡だけ)で、同じ施肥設計のまま有機石灰の量だけを変え、1~2週間後にpHを測る。これを1回やるだけで、その圃場×その製品×その耕深での“効き方のクセ”が見えます。土壌改良は教科書より履歴が強いので、毎年の作業を“試験区つきの改善”に変えるのが、結局いちばん失敗が減ります。


土づくり全体の流れの中で見れば、石灰は単独の正解がありません。マイナビ農業が挙げるように、土壌pHの調整、病害虫の抑制、カルシウム補給など目的が混ざりやすい資材だからです。だからこそ、有機石灰の「使い方」と「量」は、製品ラベルの目安+pH測定+混和品質の3点セットで管理すると、上司チェックでも説明が通りやすくなります。


病害虫の抑制や石灰資材の種類・注意点(pH調整、施用順、危険性)
https://agri.mynavi.jp/2024_04_04_259309/
有機石灰の目安量(1L当たり、1㎥当たりの基準)
https://www.komeri.com/contents/howto/html/03070_kg_a.html
有機石灰・苦土石灰・消石灰の違い(原料、主成分、施用後の考え方)
https://faq.sakataseed.co.jp/faq/show/336?category_id=9&site_domain=default




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