ピラクロニル 除草剤 水稲 一発 処理

ピラクロニルを有効成分に持つ水稲除草剤の特徴や、適用雑草・使用時期・水管理の要点を整理し、失敗しやすい場面の対策までまとめます。あなたの圃場ではどの使い方が最適ですか?

ピラクロニル 除草剤

ピラクロニル 除草剤の要点
まず「登録」と「適期」

ピラクロニル粒剤は、移植時〜ノビエ1.5葉期など適用が細かいので、作型と発生ステージの確認が最重要です。

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水管理が効き目を左右

散布後3〜4日は通常湛水(3〜5cm)を保ち、7日間は落水・かけ流しを避けるなど、基本動作が効果と安全性を支えます。

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薬害リスクの地雷を踏まない

浅植え・深水・砂質土で減水深が大きい水田などは薬害のおそれがあるため、圃場条件の見極めが必要です。

ピラクロニル 除草剤 登録 使用時期 使用量


ピラクロニルを語るとき、現場で一番効くのは「薬の強さ」よりも、登録に沿って“いつ・どれだけ・どう撒くか”を外さないことです。
たとえばピラクロニル粒剤(例:兆1キロ粒剤)は、移植水稲で「移植時 1kg/10a 田植同時散布機で施用」など、機械散布を前提としたメニューがきちんと用意されています。
同じ剤でも、植代後〜移植7日前、移植直後〜ノビエ1.5葉期(ただし移植後30日まで)といった別の使用時期が設定されており、湛水散布や無人航空機による散布が可能な場面もあります。
直播でも使い道があり、は種同時散布機での「は種時 1kg/10a」や、湛水直播で「は種直後〜稲出芽前」「稲出芽始期〜ノビエ1.5葉期」など、発生・出芽の節目に合わせた登録が並びます。


参考)水稲用除草剤フェンキノトリオンの開発

ここで重要なのは、「稲側のステージ(移植直後/出芽前後)」と「雑草側のステージ(ノビエ○葉期など)」を同時に見ることです。

雑草は同じ草種でも発生が揃わないため、適期幅の広い体系(初期剤→一発→中後期)を組む考え方が実務では効いてきます(※体系は地域指導や登録の範囲で調整)。

また、ピラクロニルは単成分の初期剤だけでなく、複数成分の一発処理除草剤に“含有成分”として採用されているケースが多いです。


参考)水稲用除草剤「フェノキサスルホン」の開発

「いま使っている一発剤にピラクロニルが入っていた」ということは珍しくなく、成分表を見ておくと、作用の特徴や次の一手(後処理剤の選択)を組み立てやすくなります。

一方で、同一有効成分の総使用回数などの制限も登録表に明示されるため、自己流の上乗せ散布は事故のもとになります。

ピラクロニル 除草剤 ノビエ ホタルイ オモダカ 適期

ピラクロニル粒剤の適用雑草を見ると、移植水稲では一年生雑草に加えて、ホタルイ、オモダカ、クログワイ、コウキヤガラ、ウリカワ、ヒルムシロ、ヘラオモダカなど、名前を挙げて管理対象が整理されています。
この「対象草種が具体的に列挙されていること」は、裏を返せば“草種ごとに適期や効きの振れがある”という前提でもあります。
実際、製品の注意事項には多年生雑草は生育段階で効果にフレが出るため必ず適期散布を、と明確に書かれています。
目安として、ノビエでは1.5葉期までに時期を失しないように散布する、という指示があり、ここを過ぎると同じ量でも取りこぼしが出やすくなります。

ホタルイやウリカワなどは「発生始期まで」など、草種別の散布適期がさらに細かく示されており、圃場の観察が前提になります。

また、オモダカやクログワイ等は発生期間が長く遅い発生まで十分効果を示さない場合があるので、必要に応じて後処理剤との組み合わせを検討する、という注意書きもあります。

「一発剤」と言っても“永遠に効く”わけではなく、遅れ発生が強い年・圃場では、最後に拾う設計(後処理の枠)を最初から想定しておくのが失敗を減らします。

特に、草種が混在する田んぼほど「ノビエは早いが、オモダカは遅い」という時間差が出やすいので、圃場ごとの雑草カレンダーを自分の地域で作っておくと、来年以降の意思決定が速くなります。

この雑草カレンダーは、難しいデータ化でなくても、スマホ写真とメモで十分に“効く資料”になります(発生始期の写真を年ごとに並べるだけでも判断材料が増えます)。

ピラクロニル 除草剤 湛水 散布後 3~4日 7日 水管理

ピラクロニル粒剤の効果を安定させるうえで、水管理は薬量と同じくらい効きます。
植代後〜移植前に使う場合は、代かき・均平を丁寧に行い、ワラくずなどの浮遊物はできるだけ除く、という下準備が推奨されています。
散布後は少なくとも3〜4日間、通常の湛水状態(湛水深3〜5cm)を保ち、散布後7日間は落水・かけ流しをしない、という指示が具体的です。
移植後の使用でも基本は同様で、水の出入りを止めて湛水状態で均一に散布し、散布後3〜4日は通常湛水を保つ、7日間は落水・かけ流しを避ける、とされています。

ここを守る理由はシンプルで、湛水を切ってしまうと田面・表層土での薬剤の効き方が乱れ、結果としてムラや取りこぼしにつながりやすいからです(登録が求める標準条件を自分で崩さない)。

「効かなかった」と感じる年ほど、実は“薬の選定”より“散布後7日間の水の動き”が原因になっていることが多いので、落水・入水の記録を残して原因を切り分けるのが有効です。

直播の注意点も水に集約されます。

出芽前に使う場合はできるだけ落水状態で散布し、確実に出芽が確認できるまでは入水しない、出芽時に湛水になると苗立ち数の低下が起きる場合がある、稲出芽始期以降は湛水状態で散布する、と段階別に注意が書かれています。

直播は一度苗立ちでつまずくと取り返しが難しいため、除草の前に苗立ちを壊さない水管理の“優先順位”をはっきりさせると、結果として収量と雑草管理の両方が安定します。

ピラクロニル 除草剤 薬害 砂質土 減水深 2cm/日

ピラクロニル粒剤は水稲への安全性が期待される一方で、条件が悪いと薬害のおそれがある点は、製品情報で明確に注意されています。
具体的には、軟弱な苗、極端な浅植え、極端な深水砂質土で漏水が大きい水田(減水深2cm/日以上)などでは薬害を生じるおそれがあるので使用しない、とされています。
この「減水深2cm/日以上」という数値は、現場判断に使える重要なラインで、感覚ではなく測って判断する価値があります。
また、直播では「表面は種(鉄コーティング等)では薬害を生じるので土中は種で使用する」「稲の根が露出した条件では薬害を生じるおそれがあるので使用を避ける」など、作業体系そのものに踏み込んだ注意が並びます。

ここが意外な落とし穴で、薬剤の問題に見えて、実際は播種深や代かき精度、田面の凹凸が原因で根が露出しやすくなっていることがあります。

除草剤を変える前に、レーザーレベラー等での均平、代かきの見直し、圃場の漏水対策を優先すると、同じ剤でも成績が上がるケースがあります(登録が想定する圃場条件に近づける発想)。

水産動植物への注意として、藻類に影響を及ぼすので河川・養殖池等に飛散、流入しないよう注意する、散布器具や容器の洗浄水を河川等に流さない、といった記載もあります。

つまり「田んぼの中で効かせる」設計である以上、田んぼの外に出さない管理がセットで求められます。

無人航空機散布は便利ですが飛散リスクも増えるため、周辺水域・隣接作物の状況を見て、やるなら条件を整えて慎重に行うのが安全側です。

ピラクロニル 除草剤 一発 処理 成分 選び方

(検索上位の説明は「効く草種」「速効」「水管理」に寄りがちなので、ここでは“成分から逆算して体系を組む”という独自視点で整理します。)
ピラクロニルは単剤としても使われますが、実務では「一発処理除草剤」の構成成分として登場することが多く、混合相手によって守備範囲や狙いが変わります。
実際、ピラクロニルを含む製品一覧には、フェンキノトリオンやイマゾスルフロンなど、複数の作用性を組み合わせた剤が多数掲載されています。
この前提に立つと、選び方は「商品名」ではなく「自分の田んぼの弱点」から逆算するのが合理的です。

例えば、近年の圃場で問題になりやすいのは、発生が揃わない一年生+遅れやすい多年生の混在、そして“抵抗性を疑う取りこぼし”です(取りこぼし=必ず抵抗性ではないので注意)。


このとき、ピラクロニル入りの一発剤を選ぶなら、圃場の優占草種(ホタルイが多いのか、オモダカが多いのか、藻類が出やすいのか)をメモしておき、次年度は「その草種に強い設計の混合」を選ぶ、という改善ができます。


もう一つの独自ポイントは、「ピラクロニルを含む総使用回数」の制約を、体系の設計図として先に固定することです。

最初に“今年の使用回数枠”を決めてから、初期→一発→後処理のどこにピラクロニルを置くかを考えると、途中で場当たり的に追加散布して回数制限を超える事故を防げます。

さらに、同じピラクロニルでも剤型(粒剤・フロアブル等)や散布手段(田植同時、湛水散布、無人航空機)で得意な現場が違うため、「人手」「機械」「水管理の自信」の3点で選ぶと現実的です。


参考:農薬登録情報(登録番号、適用表、使用時期・使用量が確認できる)
農薬登録情報提供システム(兆1キロ粒剤)
参考:製品情報(使用上の注意、水管理、薬害条件が具体的に書かれている)
協友アグリ ピラクロン1キロ粒剤 製品情報
参考:ピラクロニル含有製品の一覧(混合成分の傾向を俯瞰できる)
農家web ピラクロニルを有効成分に持つ農薬・除草剤の一覧






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