畦立て機は大きく分けると、「管理機(歩行型)にアタッチメントを付けるタイプ」と、「トラクタ装着の作業機で畝成形するタイプ」が主流です。
家庭菜園~小区画では、管理機・耕うん機に培土器や畝立器を付けて丸畝(かまぼこ形)や平畝などを作るやり方が現実的で、培土器の種類によって畝のサイズや形状の自由度が変わります。
一方で、作付面積が増えるほど「まっすぐ・同じ畝高・同じ天板」を揃える価値が上がるため、整形機やロータリ系の成形や、用途に応じた専用機の検討が効いてきます。
作業目的別に、ざっくり次の考え方が使えます。
参考)https://agriculture.kubota.co.jp/img_sys/catalog/6-10-2-0004-04.pdf
選び方は「畝の形」「条数(1畦1条、1畦2条など)」「条間」「土の水分状態」の4点を先に決めると迷いにくいです。
畝の形は、同じ作物でも管理のやり方で最適が変わり、例えば丸畝・平畝の違いは、排水性やマルチの張りやすさ、後工程(中耕・培土・収穫機走行)に効いてきます。
管理機・耕うん機の世界では、適応機種ごとに培土器(尾輪付など)やローター類など多くのアタッチメントが用意され、用途で付け替える発想が基本です。
「買う前の確認」で失敗が多いポイントを、現場目線で絞ると次です。
参考)https://www.yanmar.com/media/jp/co/agri/tips/tombo/pdf/tomboPlus05_all.pdf
畦立て機は「走らせれば形になる」作業に見えますが、実際は調整で結果が決まります。
例えば、にんじん栽培のマニュアルでは、崩れにくいうねを作るために作業開始前に車輪高さや天板固定など設定確認を行うこと、うね高確保の目安(25cm以上)まで示されています。
この“開始前の数分”が、畦崩れ・播種精度・除草効果に直結するので、作業前点検を手順化すると安定します。
基本の作業手順(管理機・歩行型想定)を、再現性が出やすい順に整理します。
参考)https://ja-alps.jp/img/2023417/R5%E3%81%AB%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%93.pdf
作業時にありがちなミスと対策も押さえます。
畦立ての価値は「作業効率」だけでなく、湿害軽減という収量に直結する効果にあります。
岩手県の資料では、ディスク式中耕除草機に播種機を改良装着することで、畦立て播種が可能になり、“湿害を軽減”できること、さらに軽量・コンパクトで小区画でも機動力が出ること、汎用利用で低コスト化できることが示されています。
また同資料では、畦の天板をフラットにする「畦ならしバー」や、畦の谷間を作溝して排水機能を付加する「畦間サブソイラ」といった発想が紹介され、畦=排水路という設計が具体的に語られています。
ここは意外と見落とされがちですが、湿害対策の要点は「畝の高さ」だけではありません。
この2点がセットで効くため、畦立て機の選定でも「谷をどう作るか(作溝できるか)」まで考えると、同じ作業回数でも結果が変わります。yanmar+1
参考:畦立てで“水みち”を作るという考え方(排水・冠水回避の話)
ヤンマー TOMBO plus(うね立てで水みちを作る・排水の考え方)
参考:ディスク式中耕除草機を改良して畦立て播種、畦ならしバー、畦間サブソイラの発想(湿害軽減・低コスト化の話)
岩手県:ディスク式畦立て播種(改良装着マニュアル)
検索上位の一般解説では「種類・選び方・おすすめ」で終わりがちですが、現場で差が出るのは“畦を作った後に崩さない設計”です。
その一つが踏圧で、長野県の資料では代かき作業時に畦畔際をトラクタ車輪で踏圧すること、ほ場の保水性(減水深)に応じて回数を工夫すること、周縁部に工程を集中させるなどの実務的な指針が示されています。
水田寄りの話に見えますが、「畦の近くは水が動きやすい」「周縁が弱い」という構造は畑でも応用でき、畦立て後の“崩れる場所”を先に決め打ちして補強する発想が作業の手戻りを減らします。
畦立て機の運用に落とすと、独自視点のチェック項目は次です。
参考)https://www.pref.nagano.lg.jp/nogi/catalog/documents/rousuitaisaku.pdf
実務で効く小技(意味のある範囲で)も入れます。

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