油かす 作り方 肥料 米ぬか 発酵 液肥

油かすを肥料として安全に効かせるには、発酵の進め方と施肥のコツが重要です。ぼかし・液肥の作り方、失敗しない管理、作物別の使い分けまで実務目線で整理しますが、あなたの畑条件ならどれから試しますか?

油かす 作り方 肥料

油かすの作り方と肥料化の全体像
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ポイント1:未発酵と発酵済みを混同しない

未発酵は土の中で分解が進むため、ガス・虫・肥料焼けのリスク管理が必要。発酵済み(ぼかし等)は使い始めが読みやすい。

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ポイント2:窒素が主役、P・Kは不足しやすい

油かすは窒素が多く、リン酸・カリは少なめ。狙う作型や品質に応じて、骨粉などでバランスを取る発想が重要。

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ポイント3:ぼかし(固形)と液肥を使い分ける

元肥は混和とタイミング、追肥は少量分割が基本。液肥は希釈前提で、効かせたい時期に寄せられる。

油かすの特徴 肥料 成分 窒素


油かすは、菜種や大豆などから油を搾った残りかすで、有機質由来の肥料として長く使われてきました。カタログ上のイメージより現場で効き方を左右するのは「窒素が多いこと」と「分解に微生物の働きが必要なこと」です。
目安として、油かすは窒素が約5%前後とされ、リン酸・カリは1〜2%程度で、原料(菜種・大豆など)で割合が変わります。つまり、油かす単独で“全部入り”にしようとすると、PやKが足りず、逆にN過多になりやすい構造です。特に葉物や栄養成長を伸ばしたい初期には便利ですが、実を太らせたい段階ではバランス設計が要ります。
また、油脂分が多いほど分解が遅くなる傾向があるため、「同じ油かすでも効き始めが違う」ことが起きます。ここを理解しておくと、同じ量を撒いたのに圃場ごとに効き方がズレる理由が説明できます。
実務では、元肥で入れるなら“効かせたい日”から逆算し、追肥で入れるなら“少なめを複数回”に寄せるのが安全です。窒素は植物の生育初期に効かせやすい一方、やりすぎると生育バランスを崩し、病害虫にもつながりやすいので、油かすは「効かせる」より「暴れさせない」設計が重要になります。
参考:油かすの成分目安(窒素・リン酸・カリ等)と、原料で差が出る点、施用時の注意点
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/crop/fertilizer/oil-cake

油かす 作り方 肥料 ぼかし 米ぬか 発酵

油かすを「扱いやすい肥料」に寄せる代表が、米ぬか等と混ぜて発酵させる“ぼかし”です。狙いは、土の中で起こる分解の一部を先に進めて、施肥後のガス障害や臭い・虫リスクを減らし、効き始めを読みやすくすることにあります。
配合は流派が多いのですが、実務で外しにくい考え方は次の通りです。
- 窒素源:油かす(効かせる主役)
- エネルギー源:米ぬか(微生物が動きやすい)
- 緩衝材:有機石灰カキ殻石灰など(酸に傾きすぎるのを抑える設計で使う人がいる)
- 水分:握って固まるが水が滴らない程度(過湿は嫌気化の近道)
作り方の手順は、設備が小さくても大きくても骨格は同じです。


  • 手順1:米ぬかと油かすをよく混ぜ、ダマを減らす(ムラは発酵ムラ=臭いムラになりやすい)
  • 手順2:水分を少しずつ足し、握り判定で止める(「入れすぎ→嫌気→腐敗臭」の典型を避ける)
  • 手順3:袋や容器に入れ、発酵熱が出るようなら温度を見て管理する(熱が上がりすぎる場合は量や通気を見直す)
  • 手順4:臭いがツンとする・ベタつく場合は、乾いた米ぬか等で調整し、空気と水分のバランスを戻す

ぼかしは「完成の見極め」が難所ですが、現場目線だと“失敗を早期発見する”方が大事です。アンモニア臭が強い、べちゃつく、虫が異常に寄る、こうした症状は水分過多・嫌気化・過密が絡みやすいので、材料の乾湿と容器の扱いをまず疑うのが近道です。


さらに地温が低い時期は微生物が動きにくく、有機質肥料が効きにくいとされるため、寒い時期ほど「ぼかし化してから使う」発想が効いてきます。


参考:油かす施用の注意点(地温が低い時期はぼかし肥料が有効など)、施肥タイミングの考え方
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/crop/fertilizer/oil-cake

油かす 作り方 肥料 液肥 使い方 希釈

「今、効かせたい」「追肥で微調整したい」という場面では、油かすの液肥が便利です。液肥は“原液をそのまま入れる”ものではなく、希釈して使う前提で考えると失敗が減ります。
基本形は、容器に油かすと水を入れ、発酵が進む間にガスが出るので、密閉しすぎず安全にガス抜きできる運用にします。臭いは出やすいので、住宅地や施設栽培の近接条件では、置き場所・換気・近隣配慮まで含めて段取りを組むのが現実的です。
施用は薄めから始めます。作物や土の状態で振れますが、希釈して散布し、反応を見て調整するのが安全運転です。液肥は効かせ方が速く見えやすい反面、濃度や頻度が強いと一気に崩れるので、「薄く・回数で合わせる」のが現場で再現性を出しやすいです。
液肥化のもう一つの利点は、固形の油かすを土に置いたときの“虫を呼ぶリスク”を相対的に下げられることです(ただし原液管理中は臭いが強くなりやすい)。追肥のタイミングを外した時のリカバリーにも使えるので、露地の波に対応する“道具”として持っておく価値があります。
参考:油かす液肥は希釈して使う(2~10倍など)、油かすは土にしっかり混ぜると害虫対策になる等の注意点
https://www.noukaweb.com/how-to-use-oil-cake-fertilizer/

油かす 作り方 肥料 注意点 害虫 ガス 嫌気

油かす系で起きやすいトラブルは、ほとんどが「分解途中の副作用」を見落としたときに出ます。代表は、ガス障害、臭い、コバエ・ハエ類、そして土の中が嫌気に傾いて根が弱るパターンです。
まず、未発酵の油かす(粉末や固形)を水分条件の良いところに置くと、白いカビが出ることがあります。これは発酵・分解過程の一部として起こり得ますが、その過程でガスが出て植物に影響する可能性があるため、量と距離の設計が重要です。とくに鉢・プランターのように土量が少ない環境は、ガスや濃度が逃げにくく不利になりがちです。
次に、圃場条件として排水が悪い土で深く入れると、土中が嫌気発酵に傾き、根に悪影響を及ぼす可能性が高まるとされています。現場では「深く埋めた方が臭いが減る」面もありますが、“深く・多量・排水不良”が重なると危険側に振れやすいので、表層寄りの施用や、ぼかし化、量の分割で回避するのが堅実です。
さらに、菜種油かすには発芽を抑制する有害物質が含まれるため、播種定植の直前に入れるのは避け、少なくとも2週間前に施肥する必要がある、とされています。ここは意外と盲点で、苗が弱い・発芽が揃わない原因が“種”ではなく“油かす投入のタイミング”にあることもあります。
参考:油かすの白いカビ・ガスの影響、鉢植えで不利になりやすい点
https://engei.kajyu.org/hiryoukabi.html
参考:排水不良土での施用注意(嫌気発酵リスク)、菜種油かすは播種・移植の2週間前施肥が必要
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/crop/fertilizer/oil-cake

油かす 作り方 肥料 独自視点 土 施肥設計

検索上位は「レシピ」と「注意点」が中心になりがちですが、実務で差が出る独自視点は“油かすを何として扱うか”の整理です。油かすは「成分表の肥料」でもありますが、同時に「土の微生物に仕事を依頼する資材」でもあります。つまり、施肥設計の相手は作物だけでなく、土の状態(通気・水分・地温)です。
そこでおすすめしたいのが、油かすを入れる前に「失敗が起きる条件」をチェックリスト化する運用です。現場で再現性が上がり、担当者が変わっても品質が落ちにくくなります。
- 排水:雨後に畝間がいつ乾くか(乾きが遅いなら深施用・多量を避ける)
- 地温:寒い時期は分解が遅れやすい(ぼかし化・早め施肥に寄せる)
- 土量:鉢や小区画は濃度が逃げない(油かす単体を避けるか極少量)
- 作型:葉を作る時期か、実を太らせる時期か(N偏重にならないようP・Kを設計)
- 作業性:追肥が回る体制か(回らないなら“元肥に寄せすぎない”)
もう一つの意外な盲点は「油かすの原料差」です。原料によって窒素・リン酸・カリの割合が違うとされているため、同じ“油かす”でもロットや原料が変わると、体感の効き方がズレます。ここを踏まえ、初回導入や銘柄変更のときは、いきなり規模を張らず、小区画で反応を見てから広げると事故が減ります。


最後に、油かすは“効きすぎ”より“効かない”の方が怖い局面もあります。分解が遅れて効きが後ろにズレると、追肥が重なってN過多になり、病害虫を呼び込みやすくなります。だからこそ、油かすを使うときは「量」だけでなく「時期」と「土の空気」を同じくらい大事にするのが、結果として収量と品質のブレを抑えます。


参考:油かすの成分目安・原料差、排水不良土での施用注意、寒い時期はぼかし肥料が有効という考え方
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/crop/fertilizer/oil-cake




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