テルペノイドは植物の香り成分として代表的で、炭素5個のイソプレン単位が「2つでモノテルペン」「3つでセスキテルペン」…というように、ユニット数で大きく分類されます。揮発性が高いのは主にユニット数が少ない側(モノテルペン、セスキテルペンなど)で、葉などから空気中に放出されやすく、圃場で“におい”として感じられる部分です。
一方で、ユニット数が多いテルペノイドは揮発しにくいのですが、強い生理活性を示すものがあります。たとえばニーム由来のアザジラクチン(トリテルペンの一種)は、極めて低濃度でも摂食阻害に働くことが知られ、植物がテルペノイドを「香り」だけでなく「化学防御」として使い分けていることがわかります。
農業の現場で重要なのは、同じ“テルペノイド”でも「揮発して周囲の生物の行動を変えるタイプ」と「植物体内・表面で強く効くタイプ」が混在する点です。資材化や栽培技術に落とすなら、まず狙う作用が“空気経由”なのか“接触・摂食経由”なのかを切り分けるのが近道になります。
植物は植食性昆虫の食害や機械的な傷などを受けると、揮発性有機化合物(VOCs)を生成して放出し、その混合物の中にテルペノイドも含まれます。これらVOCsは、害虫の天敵を誘引する作用や、別の植食性昆虫に対する忌避作用を示すだけでなく、周囲の植物に「警告」として伝わり、抵抗性反応のプライミング(備えを前倒しで作る現象)を誘導します。
ここがポイントで、テルペノイドは「出た瞬間に害虫を倒す」だけではなく、圃場の生物相を動かして“防除の流れ”を作る役割を担い得ます。とくにIPMでは、天敵の定着・探索効率が結果を左右するため、「植物が自力で天敵を呼ぶ仕組み」を理解しておくと、混植・周辺植生・防虫ネットの使い方まで設計が変わります。
またVOCsは同一種だけでなく異なる種の間でも働くことがあり、ある植物が出すVOCsが別の作物の防御応答を高める例も報告されています。圃場での相性(混植や畦間の香りの干渉)を考える際、テルペノイドは“作物間コミュニケーション”の中心語彙になります。
アレロパシー(他感作用)は、植物が放出する化学物質が他の生物に阻害的または促進的に作用する現象で、圃場では雑草抑制や連作障害などの話題と結びつきやすい概念です。ここで意外と見落とされがちなのが、テルペノイドは「空中に出て終わり」ではなく、揮発性として放出された後に地上へ落下し、地中に蓄積されてアレロパシーを発揮する場合が多い、という点です。
つまり同じテルペノイドでも、時間軸で見ると「その場でにおいとして作用」→「土壌に移って別の生物に作用」という二段構えになり得ます。農業的には、被覆・緑肥・残渣管理・耕うんのタイミングが、テルペノイドの“土壌側の効き方”を左右する可能性があります。
ただし注意点として、アレロパシーは雑草抑制の味方になる一方で、作物自身の初期生育や後作への影響(いわゆる忌地のような現象)に転ぶこともあります。テルペノイド系の作用を“便利な天然除草剤”として単純化せず、土壌に溜まる局面まで含めて設計するのが安全です。
忌避という言葉は便利ですが、圃場での“効いた/効かない”の差は、実は揮発性(=どれだけ早く飛ぶか、どれだけ残るか)に大きく依存します。植物由来の忌避活性成分としてはモノテルペンやセスキテルペンなどが多く、炭素数の違いで揮発性が変わり、それが即効性や残効性に影響する、という整理ができます。
この整理を現場に落とすと、同じ「香りで虫よけ」でも、狙いが“飛来抑制(入口対策)”なのか“食害抑制(中の対策)”なのかで設計が変わります。前者は揮発が速いと効きやすい反面、風・気温・日射に負けて効果が短くなりやすく、後者は接触・摂食に結びつく成分や残り方が重要になります。
またテルペノイドは植物種内で多種類が混ざって存在し、1つの酵素が複数のテルペン化合物を同時に合成することすらあります。単一成分の視点だけでなく「混合物としての働き(ブレンドの最適化)」という発想を持つと、資材選びや周辺植生の選定が現実的になります。
検索上位の説明では「においが出る→虫が来ない/天敵が来る」で止まりがちですが、もう一段深い論点として“においを受け取った側の植物で何が起きるか”があります。植物が放出したVOCsは、近隣植物に伝わった後、取り込まれて配糖化され、害虫に対して致死誘導や成長抑制に働く形へ変換される例が報告されています。
この視点を持つと、テルペノイドを「散布して虫を追い払う」だけでなく、「作物側の代謝を動かして防御状態を作る(プライミング)」という使い方が見えてきます。たとえば、被害が出てから対処するのではなく、リスクが上がる時期の前に“警戒状態”を作る設計です。
実務上の落とし穴は、同じにおいでも“受け取れる作物・受け取りにくい作物”があり、環境(風通し、密植、ハウス内の換気)や、葉面の状態(ワックス、湿度)でも受容効率が変わり得ることです。テルペノイドを「成分」ではなく「情報」として扱うと、散布回数の議論から、圃場の空気の流れ・配置・密植度の議論へ拡張できます。
農業現場での深掘りに役立つ権威性のある参考リンク(植物の香り成分としてのテルペノイドの分類、害虫忌避、ニームなど具体例がまとまっている)
植物の香り成分と蝶の食草
農業につながる最新の整理(VOCsにテルペノイドが含まれること、天敵誘引・忌避・隣接植物への警告とプライミング、取り込みと配糖化の話が読める)
https://japr.or.jp/wp-content/uploads/shokucho-shi/58/shokucho_58-10_03.pdf
土壌に落ちて効くという視点(揮発性テルペノイドが放出後に地中へ蓄積してアレロパシーを示す、という説明がある)
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/oriental_med/guide/column_food/column20170627.html
忌避剤の現状(植物由来忌避活性成分としてモノテルペン・セスキテルペン等が多く、揮発性の違いが即効性・残効性に関係するという整理がある)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/47/2/47_104/_pdf

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