タバコガ 駆除 無農薬 予防 見分け方

タバコガを無農薬で駆除したい農業従事者向けに、発生の見極めから予防・物理防除・フェロモン活用までを、作業の流れに沿って整理します。薬剤に頼らず被害を減らす現場設計、今日から何を変えますか?

タバコガ 駆除 無農薬

タバコガを無農薬で減らす「順番」
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最初に「いつ増えるか」を掴む

成虫が飛来して産卵→孵化直後の若齢幼虫が最も対処しやすいので、まずは発生の波を見える化します。

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侵入・産卵を減らす環境を作る

施設なら防虫ネットや光対策、露地なら周辺環境・残渣処理など、害虫密度が上がりにくい圃場に寄せます。

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見つけたら「早い段階」で物理対応

果実や茎に潜り込む前に、卵・若齢幼虫・被害果を除去し、次の発生源を断ちます。

タバコガ 見分け方 と 被害 痕跡


タバコガ類(タバコガ/オオタバコガ)は、幼虫が蕾・果実・茎などに入り込んで食害し、特に果実内部まで進むと外からの対処が難しくなります。
トマトなどでは、果実に小さな穴が開き、穴から暗褐色の糞が出るのが典型的なサインとして知られています。
幼虫は成長すると体長が3〜4cm級になり、食べる量が増えるため、少数でも被害が連鎖しやすい点がやっかいです。
農薬での駆除は「見つける速さ」がほぼ成果を決めるので、見回りは“葉・花(蕾)・果実の付け根”を固定ルート化し、同じ順番・同じ時間帯で続けるのが有効です(変化に気づきやすくなる)。


参考)トマトにつきやすい虫とは?害虫が発生したときのサインと防除方…


また、タバコガ類は種類の判別が難しい場合があるため、現場では「どちらかを厳密に当てる」より「タバコガ類として初期対応を徹底する」方が実務的です。


参考)タバコガ|被害の特徴・生態と防除方法

意外ポイントとして、被害果を株に残したままだと“次の見回りで見逃す確率”が上がります(穴が増えても、もう被害果だと思い込むため)。そのため、被害果は見つけ次第、圃場外へ持ち出して処分し、目に入る状態から消すのが再発見の精度を上げます。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8212473/

タバコガ 予防 の 基本(輪作・残さ・雑草)

無農薬で被害を減らす基本は、圃場内外の「発生源」と「居場所」を減らすことです。
同じ圃場で同じ科の作物を続けると病害虫の密度が高まりやすいため、数年単位で科の異なる作物を組み合わせた輪作が推奨されています。
さらに、圃場周りの雑草は害虫の温床になり得るので、周辺の雑草管理を徹底して発生しにくい環境を作ることが重要です。
加えて、病害虫が発生した株や残さを圃場に放置すると次作の伝染源・発生源になるため、圃場外に持ち出して処分(被覆・埋設・焼却など)することが明記されています。

ここは「農薬を使わない」ほど効いてくる作業で、面倒でも“畑の外へ出す”が鉄則です。

現場向けチェックリスト(入れ子無し)
・圃場周りの雑草は、作業導線(畦間・入口・通路)から先に刈る。

・被害株/被害果/残さは、同じコンテナに集めて圃場外へ持ち出す。

・輪作は「科」を基準に考え、連作が続く区画を作らない。

タバコガ フェロモントラップ 設置 と 活用

フェロモントラップは、ヤガ科のメスが出すフェロモンを模してオスを誘引する仕組みで、目的は「捕殺」と「モニタリング」ですが、発生数に対してトラップだけで大量捕殺するのは難しいとされています。
重要なのは、捕獲数の推移から卵・幼虫の状況を予察し、若齢幼虫の段階で対策を打つ“タイミング設計”に使うことです。
中齢幼虫以降は果実や茎に侵入しやすくなり、対処が効きにくくなるため、初期の波を掴む価値が大きいです。
設置の実務ポイントとして、圃場内の風上側に設置する、設置高は50〜150cm程度が目安、雑草が伸びると風通しが悪くなりモニタリング精度が落ちる可能性がある点が挙げられています。


参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11225843/

設置期間は5〜10月が中心で、越冬した成虫を狙って4月から設置するとよい、チェックは毎日が理想だが難しければ5〜7日間隔で傾向を見る、という運用例も示されています。

また、フェロモン剤の種類や環境によっては対象外の昆虫が多数誘引されて粘着面が埋まり、肝心の捕獲ができなくなるケースがあるため、捕獲物の確認と交換頻度の設計が必要です。

参考:フェロモントラップの考え方(捕獲数で発生予察し、防除適期を作る)
JA兵庫六甲:農薬に頼らない防除法(フェロモン利用の項)

タバコガ 防虫ネット と 光 対策(施設で効く)

施設栽培では、防虫ネットをきちっと張ることで防除効果が上がる、という考え方が示されています。
また、光を利用した害虫防除として、黄色蛍光灯が夜に飛来して産卵する夜蛾類の忌避・行動抑制で被害を抑える方法があり、オオタバコガなどで効果が認められているとされています。
この方法は、作物上で1ルクス以上の明るさが必要、長日で抽台する作物(ホウレンソウ等)には使用できない、という注意点も明記されています。
さらに、オオタバコガは夜行性で、夜間にLED光を照射すると昼と勘違いして活動が停滞し、交尾機会が減って産卵数低下が期待できる、という説明もあります(ただしフェロモントラップと同じ場所に置くとモニタリングが崩れるので注意)。

つまり施設では、「ネットで侵入を減らす」→「光で夜の行動を鈍らせる」→「見回りで卵・若齢幼虫を潰す」という三段構えが作りやすいです。


参考)https://www.syngenta.co.jp/en/cp/articles/20050901


作業設計のヒント(入れ子無し)
・ネットは“開口部”を最優先で塞ぎ、出入口の開閉ルールを決める。

・光対策を使う場合、フェロモントラップの設置位置とは分離して運用する。

・夜蛾対策の光は、対象作物(抽台しやすいか)を確認してから導入する。

タバコガ 駆除 無農薬 の 独自視点(「見回り設計」×「捨て方」)

検索上位で語られがちな資材・トラップ・ネットよりも、実は現場で差が出るのが「見回りの設計」と「廃棄の設計」です。
フェロモントラップは“発生の山”を可視化しやすい一方、捕獲だけで解決しにくいので、捕獲数が増えた週は見回り頻度と対象(蕾・果実の付け根)を増やし、卵〜若齢幼虫の段階で物理的に潰す判断がしやすくなります。
この「捕獲数→見回り強化」という連動ルールを紙1枚で固定すると、担当者が変わっても精度が落ちにくいです。
次に廃棄です。被害株や残さを圃場に放置しない、圃場外へ持ち出して処分する、という原則は、無農薬ほど重要になります。

ここで意外と抜けるのが「一時置き場」で、畦の端に寄せたつもりでも圃場内にある限り、見回り時の混乱(見落とし・判断停止)と二次発生の温床化が起きやすいので、“その日のうちに圃場外”をルール化すると強いです。

実務で使える小さなルール例(入れ子無し)
・トラップ捕獲が増えたら、翌週は見回りを「回数」ではなく「見る部位(蕾・果実付け根)」で増やす。

・被害果は収穫コンテナと分け、圃場外の処分場所へ直行させる(途中に置かない)。

・作業日報に「捕獲数」「被害果数」「処分完了」を3項目だけ記録し、次週の判断材料にする。


参考:フェロモンの基礎、設置高さ、捕獲だけでは大量誘殺が難しい点、光との併用注意など(現場での運用注意が具体的)
100年環境:フェロモントラップを利用したオオタバコガの防除法




絹の花束 (古賀温子布花作品集 1)