シソ摘心は「いつ切るか」で、その後の枝数と収穫の伸びが決まります。基準として使いやすいのが草丈で、摘心だけを目的にするなら草丈25cm頃、収穫しながら摘心するなら草丈30cm以上が目安です。草丈30cm未満で急いで摘心すると、株がまだ小さく、わき芽が出にくい(あるいは出ても弱い)ケースがあるため、目的別に線引きしておくとブレません。
もう一つの見方が「節」です。現場では草丈だけでなく、節数(葉が付く位置の数)が十分かを一緒に確認すると外しにくいです。茎が伸びて節が増えてきた段階で、わき芽が動ける余地を残すように摘心すると、側枝が素直に伸びやすくなります。
タイミング判断を単純化するチェック例を置いておきます。
参考)https://www.qeios.com/read/Y26TO6/pdf
摘心の基本は「主枝の先端を止めて、わき芽に仕事をさせる」ことです。作業としては先端を手で折るか、園芸用ハサミでカットします。手で行う場合は、指先でちぎるのではなく、摘んで手首をひねって“ポキッ”と折るやり方が紹介されており、切り口が無駄に裂けにくいのが利点です。
ハサミで切るなら消毒を必ず工程に入れてください。摘心は株数が多いほど「刃物を介したトラブル」が増えやすいので、消毒を手間ではなく“歩留まり”の作業として扱うのが安全です。
切る位置のコツは、わき芽(小さな新芽)が伸びる場所を残すことです。わき芽の上で止めると、そこから側枝が伸び、結果的に枝が増えて葉が増えます。
摘心の価値は「枝数が増える=葉の供給点が増える」ことにあります。主枝の先端を摘芯すると葉の数が増えてたくさん収穫できる、と栽培手順の中でも明確に整理されています。
ただし収穫量は摘心だけで決まりません。収穫の取り方で株の負担が変わるため、摘心後は“上のやわらかい葉から必要分を取る”“下葉を残す”といった基本を徹底すると、回転が落ちにくいです。
追肥は「長く収穫する作物」ほど効いてきます。植え付け後2週間程度で本葉が7~8枚になったら化成肥料を入れ、以降は週1回程度の追肥、収穫が始まったら2週間に1回程度を目安に追肥する手順が示されています。
現場向けに言い換えると、摘心で枝を増やした瞬間から“要求養分が上がる”ので、肥料切れを作らない運用が収穫量の底上げになります。
摘心は収穫量だけでなく、株の混み方にも影響します。枝数が増えると葉が重なり、湿度がこもると害虫が寄りやすい状態になりやすいので、摘心後は「風通し」を意識した整枝・葉かき(傷んだ葉を外す)が有効です。
とくに新芽が増えるフェーズは、吸汁性害虫(アブラムシ等)が寄りやすく、被害が出ると新葉の品質が落ちます。風通しの悪化を抑えることが、薬剤に頼りすぎない予防として機能しやすい、という整理は現場でも使いやすい視点です。
参考)大葉(しそ)の育て方で虫食い被害に失敗しない完全ガイド
参考リンク(摘心の清潔管理と病害虫の基本)。
シソ(紫蘇)の病気と害虫|症状の特徴と防除方法(症状の見分けと媒介リスク)
摘心の「切った先端」は、捨てる前に一度価値を見直してください。摘心した枝を使って挿し木にして増やせるため、欠株が出た場所や、作業動線が良い場所に“増殖在庫”を持てるのが強みです。
現場で効くのは、挿し木を「苗づくり」ではなく「欠株補充と収穫の平準化」に使う発想です。たとえば、初期に勢いのある株から切り枝を取り、挿し木を数本だけでも作っておくと、夏場の高温・乾燥・病害虫で一部が崩れたときに、圃場の穴を短時間で埋めやすくなります。
運用のコツはシンプルです。
参考リンク(摘心の目的別タイミングと挿し木運用の考え方)。
しそ(大葉)栽培 摘芯のタイミングとやり方(草丈基準・手摘み・挿し木)