シソ摘心と草丈とわき芽と収穫量

シソ摘心は草丈と節とわき芽を見て行うと、株が充実して収穫量が伸びやすくなります。切る位置や追肥、病害虫の考え方まで現場目線で整理しますが、あなたの圃場ではどこでつまずいていますか?

シソ摘心と草丈

シソ摘心の要点(現場で迷いがちな所だけ)
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タイミングは草丈25~30cmが基準

摘心だけなら草丈25cm前後、収穫しながら仕立てるなら30cm以上を目安にすると株が弱りにくい。

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切る位置は「わき芽の上」

わき芽のすぐ上で止めると、側枝が伸びて枝数が増え、葉の供給が安定しやすい。

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ハサミ消毒と追肥が収量差になる

清潔な刃物で切り、摘心後は肥料切れを作らない。長期どりの作型ほど差が出る。

シソ摘心のタイミング:草丈25cm~30cmと節の見方


シソ摘心は「いつ切るか」で、その後の枝数と収穫の伸びが決まります。基準として使いやすいのが草丈で、摘心だけを目的にするなら草丈25cm頃、収穫しながら摘心するなら草丈30cm以上が目安です。草丈30cm未満で急いで摘心すると、株がまだ小さく、わき芽が出にくい(あるいは出ても弱い)ケースがあるため、目的別に線引きしておくとブレません。
もう一つの見方が「節」です。現場では草丈だけでなく、節数(葉が付く位置の数)が十分かを一緒に確認すると外しにくいです。茎が伸びて節が増えてきた段階で、わき芽が動ける余地を残すように摘心すると、側枝が素直に伸びやすくなります。


参考)シソ(大葉)の育て方|摘心のやり方やタイミング


タイミング判断を単純化するチェック例を置いておきます。


シソ摘心のやり方:先端とわき芽とハサミ消毒

摘心の基本は「主枝の先端を止めて、わき芽に仕事をさせる」ことです。作業としては先端を手で折るか、園芸用ハサミでカットします。手で行う場合は、指先でちぎるのではなく、摘んで手首をひねって“ポキッ”と折るやり方が紹介されており、切り口が無駄に裂けにくいのが利点です。
ハサミで切るなら消毒を必ず工程に入れてください。摘心は株数が多いほど「刃物を介したトラブル」が増えやすいので、消毒を手間ではなく“歩留まり”の作業として扱うのが安全です。

切る位置のコツは、わき芽(小さな新芽)が伸びる場所を残すことです。わき芽の上で止めると、そこから側枝が伸び、結果的に枝が増えて葉が増えます。


参考)シソ(大葉)|たくさん収穫するための時期と方法


  • やりがちな失敗:小さなわき芽ごと切ってしまい、次の枝が出る起点を消す。
  • 立て直し:次に動いているわき芽の“さらに上”で切り直し、枝の起点を確保する(切り過ぎた分、回復に時間がかかるので早めに判断)。

シソ摘心と収穫量:葉の取り方と追肥の入れ方

摘心の価値は「枝数が増える=葉の供給点が増える」ことにあります。主枝の先端を摘芯すると葉の数が増えてたくさん収穫できる、と栽培手順の中でも明確に整理されています。
ただし収穫量は摘心だけで決まりません。収穫の取り方で株の負担が変わるため、摘心後は“上のやわらかい葉から必要分を取る”“下葉を残す”といった基本を徹底すると、回転が落ちにくいです。

  • 収穫を急ぐ時ほど「下葉まで取り切る」→株が痩せる→次の葉が小さくなる、の流れが出やすいので、下葉は最低限残して光合成の面積を確保します。​
  • 収穫のピークを長くするには、摘心→側枝伸長→収穫→再度の摘心(側枝も同様に先端を止める)を“作業カレンダー化”しておくと管理が安定します。​

追肥は「長く収穫する作物」ほど効いてきます。植え付け後2週間程度で本葉が7~8枚になったら化成肥料を入れ、以降は週1回程度の追肥、収穫が始まったら2週間に1回程度を目安に追肥する手順が示されています。

現場向けに言い換えると、摘心で枝を増やした瞬間から“要求養分が上がる”ので、肥料切れを作らない運用が収穫量の底上げになります。


シソ摘心と病害虫:風通しと新芽の守り方

摘心は収穫量だけでなく、株の混み方にも影響します。枝数が増えると葉が重なり、湿度がこもると害虫が寄りやすい状態になりやすいので、摘心後は「風通し」を意識した整枝・葉かき(傷んだ葉を外す)が有効です。
とくに新芽が増えるフェーズは、吸汁性害虫(アブラムシ等)が寄りやすく、被害が出ると新葉の品質が落ちます。風通しの悪化を抑えることが、薬剤に頼りすぎない予防として機能しやすい、という整理は現場でも使いやすい視点です。


参考)大葉(しそ)の育て方で虫食い被害に失敗しない完全ガイド

  • 摘心直後:側枝が動くまでの数日~1週間は株姿が変わるので、込み合う未来を見越して株元の古葉・傷葉を早めに整理する。
  • 新芽が伸び始めたら:被害が出やすい場所(新芽・葉裏)から点検し、初期で止める。

参考リンク(摘心の清潔管理と病害虫の基本)。
シソ(紫蘇)の病気と害虫|症状の特徴と防除方法(症状の見分けと媒介リスク)

シソ摘心の独自視点:切り枝を挿し木にして欠株を即補充

摘心の「切った先端」は、捨てる前に一度価値を見直してください。摘心した枝を使って挿し木にして増やせるため、欠株が出た場所や、作業動線が良い場所に“増殖在庫”を持てるのが強みです。
現場で効くのは、挿し木を「苗づくり」ではなく「欠株補充と収穫の平準化」に使う発想です。たとえば、初期に勢いのある株から切り枝を取り、挿し木を数本だけでも作っておくと、夏場の高温・乾燥・病害虫で一部が崩れたときに、圃場の穴を短時間で埋めやすくなります。

運用のコツはシンプルです。


  • 摘心で出た“健康な先端”だけを選ぶ(弱った株の枝は増殖しても弱い)。​
  • 収穫用の摘心と、増殖用の摘心を混ぜない(増殖用は長さが必要で、収穫用は葉重視になりやすい)。​
  • 水挿しでも可能とされているので、まずは小規模に回して自分の圃場条件で歩留まりを確認する。​

参考リンク(摘心の目的別タイミングと挿し木運用の考え方)。
しそ(大葉)栽培 摘芯のタイミングとやり方(草丈基準・手摘み・挿し木)




株式会社トーホク 大葉青しそ 01330