あなた、2月上旬に剪定してませんか?その時期の剪定で翌年の発芽率が3割落ちることもあるんです。
剪定を「冬のうちに済ませる」のが良いという農家の常識がありますが、果樹によっては逆効果です。特にブドウやモモでは、早期剪定が枝の乾燥を招き、結果的に芽が死ぬ率が上がります。山形県農総研の調査によると、1月末に剪定した圃場では3月上旬剪定区より萌芽率が28%低下した結果もあります。
つまり、樹液が動き始める直前が最適ということですね。
剪定は「遅め」が有利な場合もあります。
そこで重要なのが、地域の平均気温と休眠打破時期の把握。例年より寒い年は1週間遅らせるだけで結果が違います。スマート温度センサーを活用すると、発芽準備の兆候をリアルタイムで把握できます。
枝管理の最適化には、農研機構の試験データをチェックすると良いでしょう。
水分と温度の関係も非常に敏感です。例えば、枝温が10℃を超えると芽内のデンプン分解酵素が活性化し、発芽ホルモンであるジベレリンの生成も始まります。逆に、乾燥させすぎると内部の浸透圧が低下して芽が眠ったまま。
潅水を「萌芽前1週間に開始」する農家が多いですが、これは失敗の原因になることがあります。
1週間前では遅いのです。
2週間前から地温を上げる形でやるのが理想です。
つまり、温度制御と潅水タイミングが鍵ということですね。
最近はIoT潅水システムで「土壌水分30%以下で自動潅水」を設定できる機種もあります。スマホで管理できるため、省力化しながら萌芽精度を向上できます。
肥料を増やせば枝勢が良くなり、芽の力も強くなる。
そう考える方が多いですが、実際は逆です。
窒素過多は枝の組織を軟弱にし、萌芽直後の乾燥や病害リスクを高めます。
福岡県農業試験場の調査では、窒素施肥量を慣行の1.5倍にした区で萌芽率が41%低下。糖分が枝内に残らず、芽の呼吸エネルギー不足が原因とされます。
つまり、萌芽促進には過剰施肥を避けるのが鉄則ということですね。
おすすめは、有機質主体の低窒素肥料(窒素成分2~3%台)。発芽後の生育も安定しやすく、病害も減ります。肥料袋の裏を見て「CN比20前後」を覚えておけばOKです。
剪定だけでなく、樹皮処理も近年注目されています。ブドウなどでは、樹皮を一部削る「リング処理」でジベレリンの移動を刺激し、萌芽が均一化する効果があります。
ただし、削る幅が広すぎると導管が傷み、病害リスクが倍増することも。
3mm以下が安全域です。
つまり、丁寧な物理刺激が効果的ということですね。
また、古枝の切り返し剪定も萌芽を誘導します。樹齢10年以上の果樹ほど、枝先ではなく基部近くで若返り剪定することで萌芽数が1.7倍に増加する例もあります。
樹勢のリセットには有効な手法です。
近年の温暖化で「低温要求量を満たせない」地域が増加中。果樹によっては休眠が不十分なまま春を迎え、萌芽しにくくなっています。
桜桃やナシなどは400~800時間(0〜7℃)の低温刺激が必要ですが、九州北部ではこの時間が年々減少傾向。結果として萌芽遅延が平均3〜5日発生しています。
つまり、自然条件が変わりつつあるということですね。
対策としては、枝温を人工的に下げる「ミスト冷却」や「遮光ネット利用」があります。昼夜の温度差を確保することで、芽の休眠解除を助けられます。冷温刺激は手間ですが、翌年の花芽形成にも直結します。
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