DAIM土と芝の根どめどめシートのレビュー！設置と根止めのコツ

DAIM 土と芝の根 どめどめシートのレビュー

家庭菜園やガーデニングを楽しむ中で、多くの人が直面する最大の悩みの一つが「芝生の根の侵入」です。美しく整備したはずの花壇にいつの間にか芝生が入り込み、植物の成長を阻害してしまう現象に頭を抱えている方は少なくありません。そんな悩みを解決するアイテムとして、第一ビニール株式会社（DAIM）から発売されている「土と芝の根 どめどめシート」が注目を集めています。今回は、実際にこの商品を使用した農業従事者やガーデナーの視点から、その実力と使い勝手を徹底的にレビューしていきます。

 

この製品の最大の特徴は、連結不要の一体型シートであるという点です。従来のパネル式根止めは、連結部分の隙間から細い根が入り込んだり、土圧で連結が外れてしまったりすることがありましたが、どめどめシートはその心配がありません。ポリプロピレン製で軽量でありながら、適度な強度を持っており、ハサミで好きな長さにカットできる加工性の高さも魅力です。サイズ展開も豊富で、高さ15cm、22cm（L）、27cm（LL）と用途に合わせて選ぶことができます。

 

農業や園芸のプロの視点で見ると、この製品は「作業効率」と「長期的な管理コスト」のバランスが非常に優れています。レンガや枕木を並べる土留めは見た目は良いものの、施工に多大な労力と費用がかかります。一方、どめどめシートは一人でも短時間で設置が可能で、撤去や配置換えも容易です。特に、日本の高温多湿な環境や冬場の霜柱による地面の隆起に対しても、柔軟性のある素材がうまく対応し、割れにくいという特性があります。

 

この記事では、単なる商品の紹介にとどまらず、検索上位の情報だけでは分からない「現場でのリアルな使用感」や「失敗しないための施工のコツ」、「意外な応用テクニック」までを深掘りして解説します。なぜ多くのガーデナーがこのシートを選ぶのか、その理由を細部まで分析していきましょう。

 

【公式】第一ビニール株式会社 - 土と芝の根どめどめシートの商品詳細と仕様
※公式サイトでは、各サイズの正確な仕様や材質（PP）、最新の「スタイル+ログ」などのバリエーション情報が確認でき、製品の信頼性を裏付ける詳細スペックが掲載されています。

 

設置のしやすさとゴムハンマーを使うコツ

 

「土と芝の根 どめどめシート」が支持される最大の理由は、その設置の手軽さにあります。しかし、ただ地面に刺すだけでは失敗する可能性があります。ここでは、誰でも綺麗に仕上げるためのプロ直伝の設置テクニックを紹介します。

 

まず、設置前の準備が重要です。商品はロール状で販売されているため、強い巻き癖がついています。これをそのまま施工しようとすると、真っ直ぐにならず波打ってしまい、見栄えが悪くなります。施工の半日前にはロールを逆に巻き直すか、平らな場所で重しを乗せて伸ばしておくことで、作業効率が劇的に向上します。

 

具体的な設置手順とコツは以下の通りです。

 

• 溝を掘る（最重要）： いきなりハンマーで叩き込むのはNGです。設置したいラインに沿って、スコップや移植ゴテで深さの7割程度の溝をあらかじめ掘っておきます。これにより、石や硬い土の抵抗を減らし、シートの破損を防げます。
• ゴムハンマーの使用： 打ち込みには必ず「ゴムハンマー」を使用してください。金槌などの金属製ハンマーを使うと、プラスチックのシートが割れたり、変形したりする原因になります。100均で売っているものでも十分ですが、少し重みのあるものの方が作業が楽です。
• 水平の確認： 一気に打ち込まず、全体を少しずつ均等に沈めていきます。水準器を使うほどではありませんが、遠くから眺めて高さが揃っているか確認しながら微調整すると、プロのような仕上がりになります。
• 連結部分の処理： 長さが足りず継ぎ足す場合は、シート同士を少し重ねて設置します。重ねた部分を「どめどめシートささえ」（別売り）や目立たないクリップで固定すると、隙間からの土漏れをより強固に防げます。

また、土壌が極端に硬い場合や、石が多い場所では、無理に打ち込もうとせず、溝を広めに掘ってからシートを置き、土を埋め戻して足で踏み固める「埋設方式」をおすすめします。この手間を惜しまないことが、数年後の仕上がりに大きく影響します。

 

【モノタロウ】土と芝の根どめどめシートの現場レビュー
※プロの現場でも使用される実例や、硬い地面での施工における具体的な失敗談と成功例が多数投稿されており、施工前のシミュレーションに役立ちます。

 

芝生の根侵入を許さない根止めの確かな実力

芝生、特に日本で一般的な高麗芝などは「地下茎」と呼ばれる根を横に伸ばして増殖します。この地下茎は生命力が非常に強く、わずかな隙間でも突き抜けて花壇や家庭菜園エリアに侵入します。一度侵入されると、大切な草花の根と絡まり合い、除草作業は困難を極めます。「どめどめシート」の真価は、この地下茎を物理的に完全に遮断できる点にあります。

 

多くの類似製品（連結パネルタイプなど）は、連結部分に微細な隙間が生じやすく、そこから根が入り込むことが弱点でした。しかし、DAIMのどめどめシートは3メートルや5メートルの長い一枚板構造になっているため、継ぎ目が極端に少なく、根の侵入経路を断つことができます。これが「一体型」の最大のメリットです。

 

効果を最大化するためのポイントは「埋め込む深さ」と「地上に出す高さ」のバランスです。

 

• 埋め込む深さ： 芝生の根は深さ10cm～15cm程度まで伸びることがあります。そのため、シートの下部は最低でも10cm以上、できれば15cm程度地中に埋まっている必要があります。浅すぎると、根がシートの下をくぐり抜けて反対側へ到達してしまいます。
• 地上に出す高さ： 地上部分は、芝生が「ランナー（匍匐茎）」として地上を這って乗り越えてくるのを防ぐ役割があります。少なくとも3cm～5cm程度は地上に出しておくことで、物理的な壁となり、侵入を阻止できます。また、この段差により、芝刈り機を使う際のエッジ処理（キワ刈り）が格段にやりやすくなるという副次的なメリットも生まれます。

実際に数シーズン使用したユーザーからは、「以前は毎週末の草むしりに追われていたが、設置後は花壇への侵入がゼロになった」「境界線がはっきりしたことで、庭全体の管理が楽になった」という声が多く聞かれます。ただし、数年に一度はシートの際（きわ）を確認し、乗り越えようとしているランナーがないかチェックするメンテナンスは必要です。

 

曲線も自由自在！カットで調整できるデザイン性

庭のデザインにおいて、直線的なレイアウトはスタイリッシュですが、ナチュラルな庭やイングリッシュガーデン風の庭には「曲線」が欠かせません。レンガやコンクリートブロックで美しいカーブを作るには、高度な技術と手間が必要です。しかし、どめどめシートはこの「曲線のデザイン」において圧倒的なパフォーマンスを発揮します。

 

シート自体に適度な柔軟性があるため、緩やかなウェーブから、木の根元を囲むような完全な円形（サークル）まで、自由自在に形作ることができます。特に、シンボルツリーの周りを円形に囲ってマルチングをする「ツリーサークル」としての利用は非常に人気があります。

 

• ハサミで簡単カット： どめどめシートは一般的な家庭用ハサミや万能バサミで簡単に切断できます。設置場所の長さに合わせてミリ単位で調整できるため、既製品のフェンスのように「あと数センチ入らない」といったストレスがありません。ヒンジ（折り曲げ部）が付いているタイプもありますが、基本的にはどこで切っても機能に影響しない構造になっています。
• デザインの自由度：
  • S字カーブ： 小道のアプローチを柔らかく見せるS字ラインも、溝に合わせてシートを曲げながら埋め込むだけで完成します。
  • 直角コーナー： 直角に曲げたい場合は、曲げたい部分の内側にカッターで軽く切り込みを入れるか、熱湯をかけて少し柔らかくしてから曲げると、白化（プラスチックが白くなること）を防ぎながら綺麗な角が出せます。
• カラーバリエーション： 基本的な「ブラック」は目立たず庭に馴染み、シックな印象を与えます。一方、最近登場した「木目調（スタイル+ログ）」などのバリエーションを選べば、シート自体を庭のアクセントとして見せることも可能です。

この加工のしやすさは、庭の模様替え（リガーデン）のハードルを大きく下げてくれます。「やっぱりここの形を変えたい」と思った時に、重い石を動かす必要なく、掘り起こしてハサミで切るだけで修正ができるのです。これは、DIYガーデナーにとって非常に大きな利点と言えるでしょう。

 

【AGRI PICK】どめどめシートで作るスタイリッシュな花壇の実例
※実際にシートを使って曲線や円形の花壇を作成している写真付きの解説記事があり、デザインのイメージを掴むのに最適です。

 

サイズと高さの選び方と100均製品との比較

「どめどめシート」を購入する際、最も悩むのがサイズの選び方です。また、コストを抑えるために100円ショップの類似品と比較検討する方も多いでしょう。ここでは、用途別のベストなサイズの選び方と、安価な製品との決定的な違いを解説します。

 

サイズの選び方チャート：

サイズ (高さ)	推奨される用途	特徴
15cm	芝生の根止め、砂利の飛び散り防止	最もスタンダード。深く埋めると地上部が低くなるため、主に「仕切り」として目立たせたくない場合に最適。
22cm (L)	高低差のある花壇、野菜の畝作り	地面にしっかり固定しつつ、地上部を10cm程度確保できる。土を少し盛り上げたい場合にバランスが良い。
27cm (LL)	本格的なレイズドベッド、傾斜地の土留め	かなりの高さを出せるため、多くの土を入れる家庭菜園や、根の深い植物を植える際に必須。

100均製品との比較：
100円ショップ（ダイソーやセリアなど）でも、「土留めフェンス」や「根止め板」は販売されています。これらはコスト面で非常に魅力的ですが、DAIM製品とは以下のような決定的な違いがあります。

 

1. 耐久性と素材の厚み： 100均の製品は薄く、紫外線による劣化で1年程度でボロボロになり割れてしまうことが多いです。一方、DAIM製品は厚みがあり、耐候性樹脂を使用しているため、数年単位で屋外使用に耐えうる強度があります。踏んでしまった時の強度も段違いです。
2. 連結の隙間： 100均製品の多くは、短いパネル（15cm～20cm幅）を何枚も連結するタイプです。前述の通り、この連結部から根が侵入しやすく、また設置時に直線が出しにくいというデメリットがあります。DAIMのような長尺ロールタイプは100均にはほぼ存在しません。
3. 高さの限界： 安価な製品は高さが低いものが多く、本格的な土留めとしての機能は期待できません。雨で土が流出してしまうリスクがあります。

結論として、一時的な仮設や、ごく小さなプランター周りなら100均製品でも事足りますが、庭の基礎部分や、一度設置したら長く使いたい場所には、初期投資としてDAIM製品を選ぶ方が、結果的に「安物買いの銭失い」を防げます。特に、芝生の根止めは一度失敗してやり直す労力が甚大であるため、信頼性の高い製品を選ぶべきです。

 

レイズドベッドでの野菜作りにも使える意外な活用術

最後に、検索上位の記事にはあまり詳しく書かれていない、独自視点での活用法をご紹介します。それは、高さ27cmの「LLサイズ」を使用した「簡易レイズドベッド（立ち上げ花壇）」としての利用です。

 

「レイズドベッド」とは、地面よりも高い位置に土を盛って植物を育てる方法で、海外の家庭菜園では一般的です。水はけが良くなり、腰をあまり曲げずに作業ができるため、高齢者や腰痛持ちの方にも優しい農法です。通常、レイズドベッドを作るには木材で枠を作ったり、レンガを積んだりと大掛かりなDIYが必要ですが、どめどめシートLLを使えば、これを驚くほど簡単に実現できます。

 

施工方法：

1. 直径1m～1.5m程度の円形、または長方形に溝を掘ります。
2. どめどめシートLLを設置し、できるだけ深く（10cm以上）埋設して安定させます。
3. 内側に「どめどめシートささえ」などの支柱を数カ所打ち込み、外側へ倒れようとする土圧に対抗できるように補強します。
4. 内側に培養土を投入します。

この方法のメリット：

• 土壌改良が不要： 庭の土が粘土質で野菜作りに向いていなくても、枠の中に良い土を入れるだけで、すぐに高品質な畑が完成します。
• 根菜類も栽培可能： 地上部を15cm～17cm程度確保できれば、大根やニンジンなどの短根種や、ジャガイモ、サツマイモなどの栽培も可能です。シートが土の流出を防ぎ、プランターよりも保水性が高く、地植えに近い環境を作れます。
• 撤去が簡単： 木枠は腐ると処分が大変ですが、プラスチックシートなら解体して洗うだけで、場所の移動や撤去が容易です。賃貸住宅の庭でも、原状回復しやすい畑として導入できます。

このように、単なる「仕切り」としてだけでなく、積極的に「栽培スペースを創造する」ツールとしてどめどめシートを活用することで、庭の可能性は大きく広がります。特にLLサイズは、簡易的な畑作りにおいて最強の時短アイテムと言えるでしょう。

 

【DAIM直営店】レイズドベッド用セットの販売ページ
※メーカー直営店では、レイズドベッド作成に特化したセット商品や、必要な部材の組み合わせ提案があり、新しい活用法のインスピレーションが得られます。

 

 

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