農薬検索データベースの検索数に基づいた水稲除草剤ランキングでは、エンペラージャンボが1位を獲得しています。この製品は初・中期一発処理剤で、ピラクロ、ピリミノバックメチル、フェンキノトリオンの3成分を配合し、ノビエからホタルイ、コナギ、オモダカなどの難防除雑草まで幅広く対応できる点が支持されています。2位のクミアイサキドリEWは初期剤として、ブタクロールとペントキサゾンを配合した乳剤です。3位のノミニー液剤は中・後期剤として、ビスピリバックナトリウム塩を有効成分とする液剤で、後発雑草への対応に優れています。
参考)水稲除草剤 ランキング一覧
Yahoo!ショッピングの人気ランキングでは、ロイヤント乳剤1Lが1位、天空1キロ粒剤5kgが2位となっており、実際の購入傾向が反映されています。一発処理剤のカテゴリでは、銀河ジャンボやMICスラッシャ1キロ粒剤などが上位にランクインしており、省力化を求める農家のニーズが高いことがわかります。
参考)水稲 除草剤のおすすめ人気ランキングTOP100 - Yah…
水稲除草剤の剤型は大きく分けてジャンボ剤、粒剤、フロアブル剤、液剤があり、それぞれ散布方法や拡散特性が異なります。ジャンボ剤は水溶性フィルムに包装された製剤で、畦畔から投げ込むだけで水面を広がり散布が完了する省力型です。散布機が不要で高齢者や女性でも扱いやすく、周辺作物へのドリフトリスクが低い点が特徴です。ただし、ジャンボ剤は水の流れが良い整形された水田に向いており、水持ちの悪い田んぼでは効果が不安定になる場合があります。
参考)除草剤ジャンボ剤 特徴、使い方、商品のまとめ
粒剤は地面に定着してから処理層を形成するため、散粒機で田んぼ全体に均一に散布する必要がありますが、棚田や雑草の発生が場所によって異なる水田、水持ちの悪い田んぼに適しています。フロアブル剤は散布後一度沈殿した後に水に溶け出して広がり、数日かけて沈殿するため、幅30m程度の水田であれば畦から散布するだけで全体に広がります。水口から流し込む方法も可能で、用水が豊富な環境では非常に効率的です。
参考)http://www.kyusyu-nikkou.com/company/pdf/kumamoto/josouzai.pdf
液剤は主に中・後期除草剤として使用され、茎葉散布により雑草に直接作用します。クリンチャーEWのような液剤は、発芽後から6葉期までのノビエに高い効果を示し、散布後7~10日で効果が完成します。
参考)クリンチャー1キロ粒剤
水稲除草剤は散布する時期によって初期剤、中期剤、後期剤、初中期一発処理剤に分類され、それぞれ適切なタイミングで使用することが重要です。初期剤は田植え直後から田植え5日後頃までに使用し、雑草の発芽を抑制する効果があります。中期剤は田植え20~25日後頃までに使用し、初期剤施用後に発生する後発雑草に対応します。中期剤の散布適期はノビエが3~4葉期になるまでとされており、この時期を逃すと除草効果が大幅に低下します。
参考)水稲(水田)除草剤 おすすめの中期・中後期除草剤と効果的な使…
初中期一発処理剤は1回の処理で初期と中期の両方の期間をカバーできる除草剤で、残効期間が30~50日ほどと長く、省力化を実現できます。エンペラー1キロ粒剤のような製品は移植時から使用でき、ノビエ3葉期まで対応可能で、速効的な褐変・枯れ症状が見られます。
参考)水稲除草剤の正しい選び方・上手な使い方 |AGRI EXPO…
後期剤は田植え後25日以降、水稲の幼穂形成期頃までに使用し、一発処理剤や初期剤では取りこぼした雑草に対応します。ただし、後期剤には使用できる期間が厳密に決まっており、農薬ラベルに記載された「収穫前○○日前まで」という制限を必ず守る必要があります。
参考)【営農通信21】水稲栽培で使用する除草剤について
水稲除草剤の正しい選び方・上手な使い方 - 農業総合サイト
除草剤の種類別の詳しい選定方法と効果的な使用タイミングについて解説されています。
ノビエは水田で最も問題となる雑草で、大きくなりすぎると除草剤での防除が困難になるため、早期の対応が不可欠です。クリンチャー1キロ粒剤は5葉期までの大きなノビエも防除できる後期剤として高い評価を得ており、どんな生育ステージの稲にも安全性が高い点が特徴です。シハロホップブチルを有効成分とするクリンチャーEWは、雑草の茎葉部から速やかに吸収され作用点へ移行し、葉の黄化・褐変症状を経て枯死させます。
参考)https://www.greenjapan.co.jp/krincha_ew.htm
難防除雑草であるオモダカ、ホタルイ、コウキヤガラなどへの対策には、複数の作用機構を持つ除草剤が効果的です。レブラスギアジャンボは中後期除草剤として、オモダカ、ホタルイ、シズイなどに高い効果を発揮し、シズイの地下茎(塊茎)産生抑制効果により翌年の密度低減も期待できます。ヒエクリーンバサグラン粒剤は、ノビエに対する優れた効果に加え、SU剤に抵抗性を示す一年生広葉雑草やホタルイ、さらにSU抵抗性が確認されているオモダカにも高い除草効果を発揮します。
参考)ホクサン株式会社
多年生雑草は地下茎や塊茎で越冬するため、単年の防除では完全に駆除することが難しく、複数年にわたる体系的な防除が必要です。アレイルSCのような中後期剤は、ノビエ5葉期まで、ホタルイ花茎10cmまで、ウリカワ6葉期までという明確な散布適期が設定されており、各雑草の生育段階に合わせた適切なタイミングでの散布が重要です。
参考)水稲用除草剤「アレイル」散布適期・使い方等。雑草への散布適期…
除草剤の効果を最大限に引き出すためには、適切な水管理が不可欠です。水稲用除草剤は湛水状態で散布され、成分が田面水中を拡散するため、散布しやすく効果ムラになりにくい反面、漏水により効果が変動しやすい特性があります。除草剤散布時には水深を3~5cmに保ち、散布後少なくとも3~5日間は水を止めて処理層を形成させることが重要です。
参考)https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/446238.pdf
除草剤処理層は0.5~1cm程度の厚さで、除草剤の成分が吸着した土壌の層を指します。この処理層中の除草剤成分を雑草が吸収することで効果が発現するため、処理層の安定が防除成功の鍵となります。砂質土壌の水田や漏水田(減水深が2cm/日以上)では、除草剤成分が流出しやすく効果が低下するため、剤型選択や水管理により一層の注意が必要です。
参考)エンペラー1キロ粒剤│水稲/初・中期一発処理除草剤│農薬製品…
代掻きを丁寧に行い、均平のとれた良好な田面を作ることも除草剤の効果を高める重要なポイントです。田面が不均一だと水深にムラができ、除草剤の拡散が不十分になったり、浅い部分で雑草が発生しやすくなったりします。また、極端な浅植えの水田や浮き苗の多い水田では、除草剤による薬害リスクが高まるため、適切な田植え技術との組み合わせが求められます。
参考)【現場で役立つ農薬の基礎知識 2013】[2]水稲用除草剤の…
水田除草剤の効果的な使い方 - 新潟県農林水産部
除草剤処理層の形成メカニズムと水管理の具体的な方法について技術資料が提供されています。