農業用ドローン価格一覧:補助金やメーカー比較と選び方

導入コストが気になる農業用ドローン。最新の機体価格や維持費、使える補助金は?メーカーごとの特徴や中古のリスクまで、失敗しない選び方を徹底解説します。あなたの農地に最適な一台は見つかりましたか?
農業用ドローン価格一覧と導入ガイド
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機体価格の相場

100万円〜300万円が主流。タンク容量や機能で大きく変動。

🏛️
活用すべき補助金

ものづくり補助金やスマート農業実証で最大数百万の支援も。

⚠️
中古購入の注意点

農薬による腐食やバッテリー劣化など、見えないリスクに注意。

農業用ドローン価格一覧

農業現場における労働力不足の解消や作業効率化の切り札として、農業用ドローンの普及が急速に進んでいます。しかし、いざ導入を検討し始めると「機体価格がわかりにくい」「どのメーカーを選べば費用対効果が高いのか」といった悩みに直面する方は少なくありません。本記事では、主要メーカーの最新価格一覧から、ランニングコスト、補助金の活用術まで、導入に必要な情報を網羅的に解説します。

 

農業用ドローンのメーカー別価格比較と選び方

 

農業用ドローンの価格は、搭載するタンクの容量(積載量)、自動航行機能の有無、そして障害物回避センサーなどの安全性によって大きく異なります。2024年から2025年にかけての市場動向を見ると、機体本体の価格帯は概ね100万円から250万円の範囲に集中していますが、バッテリーや充電器、散布装置などの必須オプションを含めると、総額はさらに変動します。

 

ここでは、国内でシェアの高い主要メーカー3社(DJI、マゼックス、クボタ)を中心に、代表的な機種の価格と特徴を比較します。

 

主要メーカー・機種別価格リスト(推定実勢価格)

メーカー 機種名 タンク容量 本体価格目安(税別) セット価格目安(税別) 特徴・ターゲット
DJI Agras T50 40L 約170万円 約240万円〜 大規模圃場向け。強力な2重反転ローターと高度な障害物回避機能を搭載。
DJI Agras T25 20L 約145万円 約190万円〜 中規模向け。T50の機能を小型化し、日本の狭小地でも扱いやすい設計。
DJI Agras T10 8L/10L 約100万円 約140万円〜 小規模・中山間地向け。軽トラックに積載可能で、一人でも運用しやすい。
マゼックス 飛助DX 10L 約90万円 約120万円〜 国産メーカー。直感的な操作性と、日本の圃場に特化したダウンウォッシュが特徴。
マゼックス 飛助mini 5L 約61万円 約80万円〜 超小型モデル。家庭菜園や極小規模の圃場、スポット散布に最適。
クボタ T25K 20L 約170万円 要見積もり DJIのOEM機だが、クボタ独自の営農支援システムKSASとの連携や手厚いサポートが強み。
NTT e-Drone AC101 8L オープン 約144万円〜 バッテリー1本で最大2.5ha散布可能な省エネ設計。軽量で女性でも扱いやすい。

選び方のポイント:価格だけで決めない

価格一覧を見ると、マゼックスやDJIの小型機が安価で魅力的に映りますが、安さだけで選ぶと後悔する可能性があります。以下の基準で選定することをお勧めします。

 

  • 圃場の広さと形状
    • 10ha以上: タンク容量30L以上の大型機(DJI T30/T50など)でないと、バッテリー交換と薬剤補給の往復で作業効率が落ちます。
    • 3ha〜10ha: 20Lクラス(DJI T25、クボタ T25K)がバランスが良いでしょう。
    • 中山間地・変形地: 10L以下の小型機(DJI T10、飛助DX)の方が小回りが利き、電線や立木への接触リスクを低減できます。
  • サポート体制
    • 海外メーカー製は性能が高い反面、故障時のパーツ供給や代替機の有無が販売代理店に依存します。近くに信頼できる整備工場や代理店があるメーカーを選ぶのが鉄則です。クボタのような農機具メーカー経由で購入する場合、既存の農機と同様のルートで修理を依頼できる安心感があります 。

      参考)【2025年最新】 代表的な農業用ドローン&メーカーまとめ

    参考:【2025年最新】農業用ドローンメーカーとおすすめ機体価格比較一覧 - ドローンスクールラボ
    (上記リンクでは、各メーカーの詳細なスペックやセット内容の違いについて詳しく解説されています)

    農業用ドローン導入に使える補助金と申請のコツ

    農業用ドローンは高額な投資となるため、全額を自己資金で賄うのではなく、国や自治体の補助金をうまく活用するのが賢い導入方法です。2025年度も継続が見込まれる主要な補助金制度を紹介します。これらを活用することで、実質負担額を半額〜3分の1程度に抑えられる可能性があります。

     

    1. ものづくり補助金(省力化枠・通常枠)

    中小企業や個人事業主が、革新的なサービス開発や生産プロセス改善を行うための設備投資を支援する制度です。農業用ドローンの導入は「散布作業の劇的な省力化」として認められやすく、最も利用されている補助金の一つです。

     

    • 補助率: 1/2 〜 2/3
    • 補助上限: 750万円〜(従業員数や枠による)
    • ポイント: 単に「ドローンを買う」だけでなく、それによって「労働時間を〇〇時間削減し、その分で高付加価値な作物の栽培を行う」といった経営革新計画の策定が必要です。

    2. 小規模事業者持続化補助金

    従業員数が少ない小規模事業者(常時使用する従業員が宿泊・娯楽業除く商業・サービス業で5人以下、製造業その他で20人以下)向けの制度です。販路開拓や生産性向上の取り組みを支援します。

     

    • 補助率: 2/3
    • 補助上限: 通常枠50万円(賃上げ枠などで最大200万円)
    • ポイント: 機体そのものだけでなく、ドローンを活用した農産物のPR動画作成や、直売所への輸送実験など、販路拡大に絡めた申請が通りやすい傾向にあります。

    3. 産地生産基盤パワーアップ事業

    農林水産省が管轄する、産地の収益力強化を目的とした事業です。地域全体での取り組みが求められることが多く、JAや地域の協議会を通じて申請するケースが一般的です。

     

    • 補助率: 1/2以内
    • 対象: 高性能な防除機(ドローン含む)、スマート農業機器の導入など。

    申請を採択させるためのコツ

    補助金は「申請すれば必ずもらえる」ものではありません。採択率を上げるためには、以下のキーワードを事業計画書に盛り込むことが重要です。

     

    • 「数値による成果目標」: 「楽になる」ではなく、「散布時間を現状の3日間から半日に短縮し、削減した20時間を加工品開発に充てる」など具体的に書く。
    • 「地域への貢献」: 自分だけでなく、地域の高齢農家の防除を請け負う(代行散布)計画を入れると、公益性が評価されやすくなります。
    • 「最新技術の活用」: RTK-GPSによる精密散布や、可変施肥技術など、スマート農業としての側面を強調する。

    参考:農林水産省 農業用ドローンカタログ・補助金情報
    (農林水産省が公開している資料で、補助金の対象となるドローンの要件やカタログスペックが確認できます)

    農業用ドローンの散布性能とタンク容量の違い

    機体価格に直結する最大の要素がタンク容量(積載量)です。タンク容量は単に「一度に運べる農薬の量」だけでなく、1日の作業可能面積やバッテリーの消耗度合いにも関わってきます。自分の農地規模に合わない容量を選ぶと、余計なコストがかかったり、作業が終わらなかったりする原因になります。

     

    容量別・作業効率とコストの相関関係

    以下の表は、タンク容量ごとの一般的な散布性能と、推奨される農地規模をまとめたものです。

     

    タンク容量 1フライトの散布面積 1haあたりの飛行回数 推奨農地規模 メリット・デメリット
    8L 〜 10L 約 0.8ha 〜 1.0ha 約 1.0 〜 1.2回 〜 5ha メリット: 機体が軽く、バッテリーも安価。軽トラに積載可能。デメリット: 大規模地ではバッテリー交換の手間が膨大になる。
    16L 〜 20L 約 1.6ha 〜 2.0ha 約 0.5 〜 0.6回 5ha 〜 20ha メリット: 多くの日本の圃場サイズ(30a〜1ha区画)にマッチし、無駄が少ない。デメリット: 機体重量が増し、運用にはある程度の体力と経験が必要。
    30L 〜 40L 約 3.0ha 〜 4.0ha 約 0.25 〜 0.3回 20ha 〜 メリット: 圧倒的な散布スピード。請負防除業者向け。デメリット: 機体価格が高額(200万円超)。バッテリー1本が重く(10kg超)、充電環境の整備も大変。

    散布性能を左右する「ノズル」と「ポンプ」

    価格一覧を見る際、タンク容量だけでなく吐出機能にも注目してください。

     

    • 標準ノズル(圧力式): 安価なモデルに多い。目詰まりしやすく、粒子の大きさが不均一になりがちですが、構造が単純でメンテナンスは容易です。
    • アトマイザー(回転式)ノズル: DJI Tシリーズなどの上位機種に採用。遠心力で液剤を微細化するため、高濃度少量散布に適しています。作物の葉裏への付着率が高く、防除効果が高いとされていますが、部品価格が高価です。
    • 粒剤散布装置: 多くの機種でオプション(別売り)扱いです。肥料や種籾を撒く場合に必要で、価格は10万円〜30万円程度プラスになります。除草剤の散布を考えている場合は、粒剤装置の性能(詰まりにくさ、均一性)も比較検討が必要です 。

      参考)【2025年最新】農業用ドローン価格完全ガイド

    農業用ドローンの免許取得費用と維持費の内訳

    農業用ドローンを導入する際、機体価格ばかりに目が行きがちですが、実は免許(技能認定)の取得費用と、毎年の維持費が大きなウェイトを占めます。「買ってみたものの、維持費が払えずに手放した」という事態を避けるため、隠れたコストを把握しておきましょう。

     

    1. 免許(技能認定)にかかる費用

    現在、農業用ドローンを飛行させるために法的に必須となる「免許」はありませんが、農薬を空中散布するためには、国土交通省への飛行許可承認申請が必要です。この申請をスムーズに通すため、また安全確保のために、民間資格または国家資格の取得が事実上の必須条件となっています。

     

    • 民間資格(メーカー認定など):
      • 費用: 15万円 〜 30万円程度
      • 期間: 3日 〜 5日
      • 特徴: 特定の機種(例:DJIキャンプ、マゼックス教習など)の操作に特化しており、導入後すぐに実践的な散布技術が身につきます。多くの農家はこのタイプを取得しています。
    • 国家資格(二等無人航空機操縦士):
      • 費用: 30万円 〜
      • 特徴: 取得すれば飛行ごとの許可承認申請が一部免除されるなどのメリットがありますが、農業散布特有の技術(高度維持や散布ルート作成)は別途学ぶ必要があります。

      2. 年間の維持費・ランニングコスト

      機体価格以外に、年間で約20万円〜40万円程度の維持費を見積もっておく必要があります。

       

      • 機体保険(賠償責任保険・機体保険): 年額 5万円 〜 15万円
        • 操作ミスで他人の車や家屋を傷つけた場合の「賠償責任保険」は加入必須です。また、自身のドローンが墜落・破損した場合の「機体保険」も、修理費が高額(墜落すれば50万円コース)になるため加入を強く推奨します。
      • 年次点検(定期整備): 年額 10万円 〜 20万円
        • 農業用ドローンは農薬という化学物質を扱うため、腐食や汚れが激しい機械です。メーカー指定の年次点検(整備)を受けないと、翌年の保険に加入できなかったり、メーカー保証が切れたりします。
        • 内訳: 基本点検料、消耗品交換(ノズル、チューブ、モーターベアリング等)。
      • バッテリー交換費用:

        参考:【2025年最新】農業用ドローン価格完全ガイド | 維持費と資格の詳細
        (維持費の内訳や、機種ごとのバッテリー価格について詳細なシミュレーションが掲載されています)

        農業用ドローン中古市場のリスクと意外な落とし穴

        価格を抑えるために「ヤフオク」や「メルカリ」、あるいは中古農機具店で中古の農業用ドローンを探す方もいるかもしれません。新品の半値以下で出品されていることもあり非常に魅力的ですが、農業用ドローンの中古購入には、一般の空撮ドローンとは比較にならないほど高いリスクが潜んでいます。検索上位の記事ではあまり触れられない、独自の視点から中古のリスクを解説します。

         

        1. 農薬による内部腐食の「時限爆弾」

        農業用ドローンは、使用後に水洗い洗浄を行いますが、それでも微細な農薬成分が機体内部の隙間から侵入しているケースが多々あります。

         

        • リスク: 制御基板やESC(スピードコントローラー)の端子が徐々に腐食し、購入して数回飛ばしただけで突然墜落する、といった事例が後を絶ちません。外見がピカピカに磨かれていても、内部の腐食度合いは分解しないと分かりません。

        2. ユーザー登録とロック解除の罠

        近年の農業用ドローン(特にDJI製など)は、盗難防止や安全管理のため、機体とユーザーのアカウントが紐付けられています。

         

        • リスク: 前の所有者が適切な「紐付け解除(バインド解除)」を行わずに手放した場合、購入者が自分のアカウントでログインしても機体が起動しない、あるいは飛行制限がかかるといったトラブルが発生します。メーカーによっては、中古譲渡時のアカウント再登録に高額な手数料を請求したり、そもそも譲渡を認めていなかったりする場合があります。

        3. 消耗しきったバッテリーの同梱

        「バッテリー4本付き!」というお得な中古セットを見かけることがありますが、これには注意が必要です。

         

        • リスク: 前述の通り、産業用バッテリーは寿命があります。付属しているバッテリーがすでに寿命(サイクル回数上限)に近い場合、満充電してもすぐに電圧低下を起こし、飛行中に強制着陸する危険性があります。新品のバッテリーを買い直すと、結局新品セットを買うのと変わらない金額になることも珍しくありません。

        結論:中古を買うなら「認定整備済」一択

        どうしても中古で導入したい場合は、個人売買は避け、メーカーや正規代理店が整備・点検を行い、保証を付けた「認定中古機(リフレッシュ品)」を選ぶべきです。初期費用をケチった結果、散布シーズン真っ只中に故障してしまい、手作業で散布する羽目になっては本末転倒です。

         

        参考:農業用ドローンの導入にかかる価格の相場と中古のリスク
        (中古市場の現状や、新品と比較した場合の長期的なコストパフォーマンスについて言及されています)

         

         


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