クレマチスの誘引つるを横に寝かせると花が3倍に増える方法

クレマチスのつるを縦に伸ばすだけでは花が上部にしか咲かないことをご存知ですか?誘引の方向・時期・資材の選び方次第で花数が劇的に変わります。正しい方法を知りたい方はこちら。

クレマチスの誘引でつるを正しく扱う方法と時期・コツ完全解説

つるをまっすぐ上に伸ばすと、花が上部にしか咲かずに株元がスカスカになります。


この記事の3つのポイント
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誘引の方向が花数を左右する

クレマチスのつるを横向き〜斜めに倒すだけで、節から新芽が出やすくなり花芽が増加。「寝かせて育てる」が鉄則です。

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品種タイプで誘引・剪定方法が異なる

旧枝咲き・新枝咲き・新旧両枝咲きの3タイプで、誘引のタイミングや枝の残し方がまったく違います。タイプを把握しないと翌年花が咲かなくなります。

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資材の使い方が株の寿命に直結する

誘引資材の締めすぎや急角度での曲げが茎を傷め、立ち枯れ・生育不良の原因に。指1本分の「遊び」が株を守ります。


クレマチスのつる誘引が必要な理由と頂芽優勢の仕組み


クレマチスは世界に約300種の原種と3,000以上の園芸品種が存在し、「つる植物の女王」とも呼ばれるほど花姿の多様さが際立つ植物です。ガーデンでバラと並ぶ存在感を持ち、農業・園芸従事者にとっても非常に扱いがいのある多年草です。


しかし、放任してつるを上へ伸ばし続けると、「上部にしか花が咲かない」「株元がスカスカ」という状態になりがちです。これは植物が持つ「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」という性質が原因です。


頂芽優勢とは、植物の茎の先端(頂芽)が最も強く成長する性質のことです。縦に伸ばせば伸ばすほど、栄養と成長力が茎の先端に集中し、節々から出るはずの横芽が抑制されます。つまり、縦に伸ばしたつるの節が花を出しにくくなるわけです。


この状態を防ぐのが「誘引」という作業です。つるを横方向〜斜めに倒すように誘導することで頂芽優勢が緩和され、各節から新芽が出やすくなります。結果として、花芽の数が大幅に増加し、株全体にバランスよく花が広がります。


誘引が必要な理由はもう一つあります。クレマチスの生育期は3月〜10月で、旺盛につるを伸ばします。放置すると他の枝や支柱に複雑に絡まり、翌年の誘引が困難になります。


つるが密集すると風通しが悪くなり、うどん粉病やアブラムシの発生リスクも高まります。誘引は見た目の美しさだけでなく、株の健康管理でもあるということです。


誘引しない場合 誘引した場合
上部にしか花が咲かない 株全体にバランスよく花が広がる
株元がスカスカになる 下部から花が楽しめる
つるが絡まり生育不良 風通しが確保され病害虫予防になる
翌年の管理が複雑化する 翌年の誘引・剪定が楽になる


誘引作業は株の生育と花数に直結します。毎年の習慣として取り入れることが大切です。


イエマガ「クレマチスで花いっぱいにしたい!」:深植えや剪定タイプ別の育て方について詳しく解説されています。


クレマチスのつる誘引に適した時期と品種タイプ別の違い

誘引のタイミングは品種タイプによって異なります。これが最大のポイントです。


クレマチスは大きく3つのタイプに分かれており、それぞれで枝の残し方・誘引のタイミング・剪定の深さがまったく異なります。タイプを誤ると、翌年花が全く咲かない深刻な失敗につながります。


🌸 旧枝咲き(弱剪定タイプ)


モンタナ系・アルピナ系・アーマンディー系などが代表的な品種です。前年に伸びた枝(旧枝)に花芽がつくため、冬に強く切ると翌春に花が咲きません。


誘引のタイミングは開花後の初夏(5〜6月)が中心です。花が終わったら、枝をフェンスやトレリスからほどいてゆるく整え、旧枝を活かしながら横方向へ広げるように再誘引します。冬の誘引は最小限にとどめ、前年枝を残すことが鉄則です。


🌼 新枝咲き(強剪定タイプ)


ビチセラ系・ジャックマニー系・テキセンシス系(プリンセスダイアナなど)が代表です。当年伸びた新しい枝に花がつくため、冬〜早春に地際から20〜30cm程度まで強く切り戻します。


毎年リセットされるため、誘引も毎年一から作り直せます。これが初心者向きとされる理由です。新しいつるが15〜20cm伸びてきたら、柔らかいうちに横〜斜めに誘引を始めましょう。


🌺 新旧両枝咲き(中間タイプ)


フロリダ系(テッセン・ビエネッタ)・パテンス系の二季咲きなどが代表です。春は旧枝に、秋は新枝に花が咲く二季咲きの品種群です。


春の開花後に1/3〜1/2程度の中剪定を行い、花が終わった枝をほどきます。その後夏に伸びた新枝を再度横方向へ誘引することで、秋の開花をしっかり確保できます。冬は軽く整える程度にとどめ、前年枝の節を残します。


誘引の基本タイミングとしては、「新しいつるが柔らかいうちに行う」ことが共通のポイントです。つるが木質化して硬くなってからでは、急角度に曲げようとした際に折れてしまうリスクが高まります。


グリーンファームラボ「クレマチスの誘引と分かりやすい育て方」:系統別の誘引・剪定方法が詳しくまとめられています。


クレマチスのつるを横に倒す誘引テクニックとS字巻きの実践

誘引の方向が花数を大きく左右します。これは意外と見落とされがちな重要ポイントです。


つるをまっすぐ縦に伸ばす人は多いですが、これは花数を大きく減らす原因になります。横方向〜斜めに倒しながら誘引すると、節から新芽が出やすくなり花芽が格段に増えます。


「S字誘引」がプロの基本技術


経験豊富なガーデナーの間では「クレマチスは寝かせて育てる」という表現がよく使われます。具体的な方法は次のとおりです。


- 株元から20〜30cmほど横に倒すように誘引をスタートする
- S字を描くように右→左→右と交互に方向を変えながらフェンスや支柱へ固定する
- 先端は自由に伸ばし、次の誘引タイミングまで成長させる


このS字状の誘引により、各節から均等に新芽が出やすくなります。縦に伸ばした場合と比較すると、花芽の数に顕著な差が生まれます。


仕立て別のコツ


仕立て方によって誘引の方法も変わります。


フェンス・ラティスへの誘引では、横にジグザグにつるを這わせることで面全体に花が広がります。特に幅のあるフェンスとの相性は抜群で、株元から左右に広げていくと豪華な仕上がりになります。


オベリスクへの誘引は、下部で横〜斜め、中段からやや縦方向に変えていくイメージです。らせん状にゆるく巻きつけるように誘引すると、360度どこから見ても花がつく立体的な株姿に仕上がります。行き場のないつるは折り返して中段へ戻しても問題ありません。


アーチやパーゴラへの誘引は、左右から上に向けて自然なアーチを描くように誘引します。天頂部は特に日当たりが良いため、花が集中しやすい場所です。アーチの内側にも花が見えるよう意識して誘引すると、通り抜けたときの美しさが格段に上がります。


誘引時の注意点


つるの急な角度変更は厳禁です。クレマチスのつるは見た目より折れやすく、力任せに曲げると茎の内部が切断されます。もし誘引中につるが折れてしまった場合は、セロハンテープで折れた部分を固定してください。うまくいけば回復します。


誘引後は風通しが確保されているか確認する習慣をつけましょう。密集させすぎると夏場の蒸れから病害虫が発生しやすくなります。つるが重ならないよう、適度な間隔を保つことが原則です。


クレマチスのつる誘引に使う資材の選び方と正しい結び方

誘引に使う資材の選択と使い方が、株の健康状態に直結します。


よく使われる誘引資材には以下のものがあります。それぞれ特性が異なるため、状況に応じて使い分けるのがベストです。


資材名 特徴 向いている用途
麻ひも 自然に分解される、見た目が馴染む フェンス・トレリス・アーチへの固定
ビニタイ(ビニールコーティングワイヤー) 繰り返し使える、固定力が高い 支柱への固定、太めのつるの誘引
園芸用クリップ 着脱が簡単、茎を傷めにくい こまめな誘引調整、仮固定
結束バンド 固定力が非常に高い 太い支柱への固定(ゆるめに使う)


最も重要なのは「締めすぎない」こと


誘引資材を使う際に最も気をつけるべきは、茎への締め付けです。クレマチスの茎は成長とともに太くなります。今はゆるく見えても、数週間後には締め付けが強くなって茎が傷む場合があります。


固定する際は「指1本分の遊び」を持たせることが条件です。茎と資材の間に人差し指が1本入るくらいのゆるさを保って固定するのが正解です。


麻ひもは数ヶ月で自然分解されるため、特に生育旺盛な夏以降は定期的にチェックして、切れていれば結び直す必要があります。逆にビニタイは耐久性が高い分、つるが太くなったときに締め付けが強くなる場合があるので要注意です。


農業資材としての活用


農業・園芸の現場では「ビニタイ」は汎用性が高く、誘引以外の用途にも幅広く活用されています。一巻きで数百円〜1,000円程度と非常にコストパフォーマンスが高く、大量に使う場面でも経済的です。


一方、見栄えを重視するガーデン仕立ての場合は、麻ひもや天然素材のコードが景観に馴染みやすくおすすめです。クリップ式の園芸用留め具は着脱が簡単で、誘引位置を頻繁に調整する生育期のこまめな管理に向いています。


固定後は茎が圧迫されていないか、手で触れて確認する習慣をつけましょう。これだけで防げるトラブルが多いです。


GreenSnap「クレマチスの誘引のやり方を解説!おしゃれな仕立て方は?」:誘引の基本的な道具・方法が写真付きで分かりやすく解説されています。


農業・園芸従事者が見落としがちなクレマチス誘引の独自視点:深植え×誘引の相乗効果

誘引と剪定だけが花数を決めると思われがちですが、実は植え付けの深さも花数と株の丈夫さに大きく関係しています。これは検索上位の記事ではあまり強調されていない視点です。


「深植え」がつるの本数を増やす


ほとんどの植物は深植えすると根が腐るリスクがありますが、クレマチスは逆です。株元の1〜2節(葉が出る部分)を地中に埋めるように深植えにすると、埋まった節から新しい芽が出てきます。


この「地中からの発芽」により、地上に出るつるの本数が自然に増えます。つるが増えれば誘引できる枝数も増え、結果的に花数が増加します。また、クレマチスが罹りやすい「立ち枯れ病」が発生した場合でも、地中に節が残っていれば地下からの回復が期待できます。


一般的に4.5号サイズ(口径13.5cm)以上の2〜3年生苗を購入した場合、植え付け時に通常より2〜3cm深めに植えることで、この効果が得られます。


深植え×横方向誘引の組み合わせで相乗効果


深植えによって地下節から多くのつるが発生し、そのつるを横方向にS字誘引することで、株全体から均等に花が広がるという状態が作れます。つるの本数と誘引方向の両方を最適化することで、花数の最大化が実現します。


この視点は特に農業・園芸の専門家向けに重要で、展示圃場やオープンガーデンで「どうしてこんなに花が多いのか」と問われた際、深植えと横方向誘引の組み合わせが答えになることが多いです。


株元のマルチングと誘引の関係


クレマチスは「葉には日光、根元には涼しさ」が理想的な環境です。株元が高温になると根が弱り、つるの伸びが悪くなります。誘引で植物を広げた後、株元にバーク堆肥腐葉土でマルチングを施すと、地温上昇を防いでつるの生育を安定させられます。


マルチングの厚さは5cm前後(はがきの短辺ほど)が目安です。厚すぎると通気が悪くなり、病害虫の温床になりますので、薄くなったら補充する程度で十分です。


誘引は見た目の作業に見えますが、株の根元環境まで含めた総合的な管理の一部として考えることが大切です。それが条件です。


工夫 効果
深植え(1〜2節を地中へ) つるの本数が増え、立ち枯れ後の回復力も向上
横方向S字誘引 節からの新芽が増え花芽が大幅に増加
株元マルチング(5cm) 地温上昇を防ぎつるの生育が安定
誘引後の風通し確認 うどん粉病・アブラムシのリスク低減


これらをセットで実践すれば、翌シーズンのクレマチスの花数は明確に変わります。ぜひ一度試してみてください。






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