細い竹を枯らす除草剤を竹に散布

細い竹を枯らす除草剤の選び方と散布・注入のコツを、竹の地下茎の仕組みから整理します。再生を減らす作業順序と安全面まで押さえ、手戻りを減らしたい人は何から始めますか?

細い竹を枯らす除草剤を散布

この記事でわかること
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細い竹が戻る理由

地下茎と側芽の仕組みを前提に、除草剤が効く「通り道」を押さえます。

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グリホサートと塩素酸塩の使い分け

葉面散布・竹稈注入処理・全面土壌散布を、現場条件別に整理します。

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安全と食用の注意

処理後のタケノコ、飛散、保護具、周辺作物への影響を具体的に確認します。

細い竹を枯らす除草剤と地下茎の特性


細い竹が厄介なのは、地上部が細くても地下の「地下茎」のネットワークが太く長く、刈っても別の場所からタケノコ(新しい芽)が出てくるためです。竹は皆伐しても翌年に再生する例が多く、その理由として地下茎の節に側芽があり、そこから発生する点が示されています。だから「地上を枯らす」ではなく、「地下茎まで成分を行き渡らせて再生を抑える」設計が必要になります。
ここで重要なのが、除草剤のタイプです。竹対策でよく使われるのは、(1)茎葉処理剤(葉や茎から吸収させる)と、(2)土壌処理剤(根から吸わせる)です。細い竹は幹が細く、太い竹で行うような穴あけ注入が難しいため、基本は生育期に葉や茎へ丁寧に散布する、という考え方が紹介されています。


ただし「細い竹=散布だけで終わり」と決めつけると失敗します。竹の群落は一部の株だけでなく地下茎でつながっているので、薬剤が入る株数と散布面積が少ないと、未処理の地下茎から再侵入しやすいからです(竹林周囲から地下茎が侵入する注意が示されています)。現場では、処理範囲の外周を“境界線”として意識し、翌年以降の再生竹(状のタケ)を刈払う・または葉面散布で追いかける、という複数年の運用が現実的です。


意外と見落とされがちなのが「竹が弱るタイミング」です。竹稈注入処理は夏~秋期に行うとされ、半年程度で枯死に向かうことが示されています。これは、成分を地下部へ回す“流れ”が見込める時期に処理する、という発想で、季節を外すと効きの体感が鈍くなりやすいです。


細い竹を枯らす除草剤のグリホサートと希釈・散布

細い竹の「茎葉処理剤」で軸になるのが、グリホサート系です。グリホサート系は吸収移行性があり、葉や茎から入って植物体内を移行し、根まで枯らす狙いが立てやすいタイプとして説明されています。細い竹では、幹への注入が難しいため、生育期に葉や茎へ丁寧に散布するのが基本、と整理されています。
散布の実務では、希釈の作り方を雑にするとムラが出ます。希釈は「先に水を用意して、後から薬剤を入れる」手順が案内されており、逆にすると泡立ちの原因になることがあります。泡だらけになると、計量の誤差や散布圧の不安定につながり、結果として散布ムラ(当たりムラ)になりやすいので、地味ですが再現性に効きます。


散布のポイントは、葉面の“濡れ方”です。竹は葉が立ち気味で、雨粒のように弾くと薬液が落ちてしまい、結果として吸収量が不足します。そこで、風の弱い時間帯に、上から一気に浴びせるより、葉の表裏や茎に「当てて留める」イメージで散布すると歩留まりが上がります。作物が近い畦畔や果樹園周辺では、非選択性のため作物にかからないよう注意が必要、という指摘もあります。


「刈ってから撒く」の是非もよく議論になります。背が大きくなった竹は短く伐ると効果を早め、薬量も少なく済むので、刈り取ってから除草剤をまくと効果的、という考え方が紹介されています。細い竹が密生して葉面が重なっている場合、まず刈払って更新させ、出てきた柔らかい葉に散布して吸収させる、という二段構えが実務的です(ただし完全に刈り過ぎると散布ターゲットが無くなるので、再生葉が出てからが勝負になります)。


注意点として、除草剤を使った場所のタケノコは食べられない、と明記されています。人が入る可能性がある場所は、立て札・縄囲いで採取されないようにする、という具体策も示されています。農地周辺では「自分は採らない」だけではリスクが消えないので、共有地・里山・用水路沿いは特に“表示”が効きます。


参考リンク(竹林拡大防止の方法、切株へのグリホサート注入量、タケノコの注意距離など)
https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/45924.pdf

細い竹を枯らす除草剤の竹稈注入処理と切株

細い竹は基本「葉面散布」ですが、現場によっては“細いけれど硬い・本数が少ない・狙って処理できる”ケースもあります。そういうときに検討価値が出るのが、竹稈注入処理や切株処理です。グリホサート系を竹稈1本あたり5~15mL注入し、時期は夏~秋、半年程度で枯死するという整理が示されています。
公的資料では、皆伐後の切株にドリル等で穴を開け、薬剤を5~15mL注入してテープ等で塞ぐ、伐倒後1ヶ月以内を目処、という手順が提示されています。さらに、最低薬量5mL/本でも新稈発生の抑制効果が認められた試験結果(対象マダケ、製品例の記載あり)が紹介されており、薬量の目安として参考になります。


「細い竹で穴あけが難しい」場合は、無理に注入に寄せない方が安全です。竹稈が細いと、穴あけ時に割れやすく、割れると薬液が漏れて狙った量が入らないことがあります。また、割れた竹は作業中のケガ(ささくれ、破片)も増えます。こうした場合は、葉面散布で“処理株数を増やす”方が総合的に再現性が高いです。


一方で、放置竹林の縁(道路際、法面際)に「数本だけ太めの親竹が残っている」ような場所は、そこが地下茎ネットワークの供給源になっていることがあります。こうした親竹だけでも切株注入で叩くと、翌年以降の再生数が目に見えて減るケースがあり、刈払いの手間が落ちます(ただし周囲に竹林が残存する場合は、残存竹から地下茎が侵出する注意が示されています)。


作業の段取りは、次の順が失敗しにくいです。


  • 伐採・刈払い:足場確保と、処理対象の見える化。
  • 切株注入:伐倒後なるべく早く、目安は1ヶ月以内の実施。
  • 翌年の追いかけ:再生した笹状のタケを刈払う、または葉面散布。

ここでの“意外な落とし穴”は、枯れ始めた竹の危険性です。枯れた竹は脆く倒れやすくなるため、場所によっては早めに伐採して安全を確保する必要があります(注入処理の後は放置で終わりにせず、倒伏リスクのある場所は計画的に処理します)。


細い竹を枯らす除草剤の塩素酸塩粒剤と全面土壌散布

「葉面散布は時間がかかる」「広い放置竹林を面で止めたい」という場面では、塩素酸塩粒剤(塩素酸ナトリウムを含む粒剤)が候補になります。竹類に対して、林地・放置竹林で45~60kg/10aを生育期に全面土壌散布する使用方法が、農薬登録情報として示されています。群馬県の資料でも、方法2として塩素酸塩粒剤を全面土壌散布後に皆伐する手順が紹介されています。
この手法のメリットは「散布が面で効く」ことです。地下茎が広がる竹では、葉面散布だと“当たった株”しか入口が作れませんが、土壌散布は入口が増える考え方になります。ただし、薬剤効果の発現には適度の水分が必要、急斜面で流出の恐れがある場所は避ける、水源池や飲料用水へ飛散・流入しないよう注意、など条件が明記されています。つまり、地形と水系に制約があるので、現場の選別が重要です。


さらに、塩素酸塩粒剤は「ササ、竹殺し」と呼ばれることがある一方で、劇薬として扱われる製品がある点も紹介されています。購入性や保管、作業者の管理が絡むので、法人・集落での共同防除では運用しやすい一方、個人圃場の一角で軽く試す、という用途だとハードルが上がりがちです。


安全面は、作業の“慣れ”が事故を呼びます。公的資料では、農薬用マスク・手袋・長袖長ズボンの着用、作業後の洗浄・うがい・洗眼、立入制限の縄囲い・立て札、器具洗浄水を河川等に流さない、空容器を適切処理、が注意事項として列挙されています。粒剤は液体より飛散しにくい印象がありますが、風で転がる・流亡するリスクがあるため、結局は「散布当日~直後の管理」が結果を左右します。


参考リンク(農林水産省の農薬登録情報:放置竹林での45~60kg/10a、節間投入10~20g/本など)
https://pesticide.maff.go.jp/agricultural-chemicals/details/7449

細い竹を枯らす除草剤と再生を減らす独自視点の段取り

検索上位の記事は「おすすめ除草剤」「希釈」「散布方法」に寄りがちですが、農業従事者の現場で差が出るのは“作業の分割”です。細い竹の防除は、1回で終わる前提を捨てて、(1)入口を作る年、(2)再生を潰す年、の2年設計にすると成功率が上がります。公的資料でも、再生タケがほぼ生えてこなくなるまで刈払いが必要で数年かかる可能性がある一方、薬剤処理で再生数を減らせる、とQ&Aで整理されています。
おすすめの段取りは「小さく始めて、境界を固定する」やり方です。いきなり全面をやると、散布ムラ・天候ブレ・人手不足で中途半端になり、翌年に竹が“まだら”に復活して管理が難しくなります。そこで、圃場や畦畔に侵入してくる“前線”を優先し、幅3~5m程度の帯を重点管理して、地下茎の侵入ルートを弱らせます(周囲に竹林が残存すると地下茎が侵出する注意があるため、境界管理が効きます)。


作業を軽くする小技として、「処理対象を見える化」してから散布するのが有効です。竹はイネ科で葉が似た雑草も混じりやすく、曇天や夕方だと見落としが増えます。午前中に刈払って稈の位置を露出させ、午後の風が落ちた時間に散布する、といった“同日2工程”を組むと、薬液を当てる精度が上がります。


また、薬剤を選ぶ前に「どこで使えるか」を必ず確認してください。グリホサート系には農薬登録のある製品が多く農耕地で使用可能なものもあるが、農耕地で使う場合は適用作物を確認する必要がある、と注意喚起されています。ここを飛ばすと、効く・効かない以前にコンプライアンス違反になり、作業全体が止まります。


最後に、タケノコの扱いは必ず現場ルール化します。公的資料では、処理竹から15m以内に発生したタケノコを2年間は食用にしない、縄囲いや立て札で採取されないようにする、と具体的に示されています。圃場周辺に第三者の動線(農道、里道、用水点検路)がある場合は、「作業者の注意」ではなく「表示と物理的な抑止」で事故を防ぐ方が現実的です。




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