煙霧機 農薬 常温煙霧 施設 防除 省力 安全

煙霧機で農薬を散布する常温煙霧は、作業者の被曝を減らしつつ省力化できる一方、薬液づくりや密閉時間、機械の設置で効果が変わります。失敗を防ぐ具体策を整理しますが、どこから見直しますか?

煙霧機 農薬 常温煙霧

煙霧機 農薬の要点(常温煙霧)
無人防除で省力化

スイッチ操作中心で散布中の立入を避けられ、施設の防除回数が多い作型ほど労力削減が効きます。

⚠️
気中濃度が高い時間帯がある

散布直後は薬剤が高濃度で浮遊しうるため、換気・入室タイミングを設計しないと安全面で逆効果になります。

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効果は「薬剤×設置×密閉×対流」

希釈倍率や対応製剤だけでなく、二流体ノズル粒径、送風、ハウス形状でムラが出るので、作物別に調整が必要です。

煙霧機 農薬 常温煙霧の仕組みと粒子


常温煙霧(いわゆる煙霧機・常温煙霧機を使う方式)は、少量の水で希釈した薬液を二流体ノズルで微細粒子化し、送風で施設内へ拡散させる「濃厚少量散布」の考え方です。
研究報告では粒子径が「5〜10μm以下」の微細粒子として説明されており、葉や壁面に沈降しつつ、空間全体へ行き渡らせる前提で設計されています。
この“空間に拡散させる”性質が、動噴のように「狙って当てる」散布と違うポイントで、葉面付着量が少なくても防除効果が同等になり得る(後述)という現象の土台になります。
現場で誤解が多いのが、「煙霧=何でも均一に付く」というイメージです。


参考)https://daco-club.com/e-catalog/daconil/comp_202011.pdf

実際には、ハウス形状や幅が広い場合の横方向拡散が弱くなる傾向が報告されており、同じ機械・同じ薬量でも地点差が出ます。

まずは「粒子を作って飛ばす」方式である以上、対流(送風)と障害物(作物の繁り、資材、カーテン)が結果を左右する、と捉えるのが失敗しない入口です。

煙霧機 農薬 防除のメリット(省力と安全)

施設栽培では高温多湿で病害虫が出やすく、散布回数が増えがちですが、従来の動噴散布は労力が重く、被曝面でも課題になりやすい背景が示されています。
常温煙霧法は「散布中に施設内へ立ち入らない無人散布」を想定した方式として整理されており、散布作業そのものを“人が浴びながらやる作業”から切り離せるのが強みです。
また、慣行動噴と比較して、果実の農薬残留が少ない傾向が示された試験結果もあり、作物への“直接付着の多さ”だけが正義ではない点が重要です。
意外に見落とされるメリットとして、常温煙霧は「散布水量が少ない」ため、施設内を過湿にしにくい(=過湿起因の病害リスクを増やしにくい)という技術解説もあります。


参考)農業技術事典NAROPEDIA

動噴で「びしょびしょにして効かせる」発想のままだと、薬剤選定より先に湿度管理で負けることがあるため、煙霧を導入するなら“防除作業=湿度イベント”という視点で見直すと効果が出やすいです。

省力化は単に作業時間を削るだけでなく、「散布頻度を確保しやすくなる」点に価値があり、予防防除の設計が組みやすくなるのが現場で効きます。


参考)生産者の労力がぐっと軽減 散布の新常識「常温煙霧」|マイナビ…

煙霧機 農薬 希釈と薬液づくりの注意点

常温煙霧は便利でも、薬液づくりは“普通の散布”以上に失敗が結果へ直結します。
特に混用は現場で当たり前ですが、希釈順序や混用相性で凝集・沈殿が起きると、ノズル詰まりや濃度ムラを招き、効きのブレや機械トラブルにつながります。
薬液づくりで押さえるポイント(基本の再確認)

ここでの“あまり知られていない落とし穴”は、煙霧は粒子が細かいぶん、詰まりが起きると散布量の低下に気づきにくい点です。

動噴のように「出が弱い=すぐ分かる」とは限らないので、薬液がきれいに作れているか(溶解性・沈殿の有無)を、散布前の段階で毎回チェックする運用が、最終的にいちばん省力化になります。

また、溶け残りや腐食・目詰まりリスクの観点から、機器側が推奨しないタイプの薬剤が挙げられている事例もあるため、採用前に「機械メーカー/関係機関の指導」を挟むのが安全です。

希釈・混用の考え方(計算ミス防止のコツ)

  • 10a当たりの散布量基準と、施設の実面積を先に確定する。​
  • 希釈倍率は“濃度”の話、散布量は“付ける量”の話なので、同時に管理する(どちらか片方だけ見ない)。​
  • 迷ったら、混用点数を減らして単剤運用に戻し、原因を切り分ける。​

参考:農薬の希釈・混用・散布量で失敗しやすいポイント(希釈順序、散布量、展着剤、倍率遵守)
本当に大丈夫?農薬を希釈するときの注意点

煙霧機 農薬 密閉と換気と入室タイミング

常温煙霧の安全設計で一番重要なのは、「散布直後の施設内は危ない時間がある」ことを数値イメージとして持つことです。
研究報告では、散布10分後に気中濃度が高く、その後急速に減衰し、17時間後(翌朝の開放前)には検出限界前後まで下がった例が示されています。
このため、散布直後の入室は極力回避すべきで、無人散布の利点を安全面で活かすなら「夕刻散布→密閉→翌朝換気」が基本線になります。
現場向けの運用ルール例(作業者と周辺への配慮も含む)

  • 散布開始〜終了後しばらくは、施設内へ入らない(タイマーで自動停止させる運用が理にかなう)。​
  • 翌朝、開放(換気)してから入室する動線にし、開放作業も防護具を前提にする。​
  • 施設周辺(隣接ハウス、住宅、通路)へ漏れないよう、開放方向や換気扇の向きを事前に決める。​

“意外な盲点”は、入室を翌朝にしても、ハウス内の壁面や天井、地表へ沈着した薬剤がゼロになるわけではない点です。

常温煙霧では壁面などへ付着する薬剤が多い可能性が示唆されており、散布翌日の整枝誘引収穫など「手が資材や壁面に触れやすい作業」ほど、手袋交換や手洗いの導線設計が効きます。

「空気が薄まったから大丈夫」ではなく、「どこに沈着したか」まで含めて作業計画を作ると、クレームやヒヤリハットを減らせます。

煙霧機 農薬 独自視点:付着量が少なくても効く理由と“ムラ対策”

常温煙霧は、動噴より葉面付着量が少ないのに、防除効果が同等だったという結果が報告されています。
具体的には、イチゴのナミハダニトマトの葉カビ病で、常温煙霧法が動噴法とほぼ同等の防除効果を示した一方、葉への付着量自体は動噴より少なかったと整理されています。
このギャップは、「病害虫防除に必要なのは“最大付着量”ではなく、“必要最低限の付着を面で確保すること”」という運用思想に結びつきます。
つまり煙霧の勝ち筋は、“局所的にドバッと濃く付ける”ではなく、“散布を継続できる省力性で、予防を切らさない”にあります。

その代わり、ムラが出たときに負け方もはっきりしていて、「幅が広い」「遮蔽物が多い」「送風が弱い」条件では、遠方や横方向への到達性が落ちる傾向が示されています。

ムラ対策(やって効果が出やすい順)

  • 送風と吐出方向を、作物列・通路・カーテン配置に合わせて見直す(“風の道”を作る)。​
  • 施設が大きい場合は、1台で無理をせず、設置点や運転パターンを分ける発想を持つ。​
  • 多発圃場では煙霧だけに頼らず、局所は動噴など従来法で叩き、煙霧は予防の基盤に回す。​

ここまでを踏まえると、煙霧機は「動噴の代替」ではなく、「予防防除を回すための仕組み」として設計したほうが、費用対効果が出やすい機械です。

導入後に効きが不安定な場合は、薬剤を疑う前に、①施設内対流、②吐出量の維持(詰まり)、③密閉と換気、④遮蔽物、の順に点検すると原因が見つかりやすいです。

“効く日と効かない日がある”という現象は、薬剤そのものよりも、空間拡散型の散布条件が日々微妙に変わることで起きやすい、と理解しておくと改善が早いです。

参考:常温煙霧の気中濃度推移、葉面付着量、果実残留、防除効果の比較(研究報告)
施設栽培における常温煙霧法による薬剤散布について(栃木県農試研報, PDF)




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