ナスのうどんこ病は、下葉から発生しやすく、葉面が最初は小麦粉をまぶしたように見え、進むと灰色っぽくなり、発病が多いと下葉から落葉します。発生しやすい条件として「気温28℃前後」「やや乾燥気味」が挙げられています。
肥料過多(特に窒素過剰)になると株が過繁茂になりやすく、葉が重なって風通しが落ち、結果として病害が見つかりにくく・広がりやすくなります。ここで重要なのは「肥料過多そのもの」が病原体ではない点で、肥料過多は“病気が成立しやすい圃場環境”を作りやすい、という位置づけです。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/21cf182795c8dd96dcfb75e71081963071128eb6
現場での確認ポイントは、次の3つです。
参考)302 Found
対策の基本は「増やさない・飛ばさない・効かせる」です。
参考リンク(ナスのうどんこ病の症状・発生条件の記載箇所)
奈良県:ナスの病害(うどんこ病の症状・発生しやすい気象条件)
すすかび病は、ナスの葉に発生し、初めは葉裏に白っぽいカビが密生した小斑点ができ、進むと灰褐色の“ススで覆われたような”病斑になり、落葉につながります。ハウス栽培では2~4月頃に「多湿条件下」で発生が多いとされています。
肥料過多で葉が茂りすぎると、葉裏が乾きにくく、株元の湿度が抜けにくい状態を作りやすいのが落とし穴です。とくに施設で、潅水量が多い・下葉が残っている・通路側の風が抜けない、が重なると“葉裏スタート”の病害が気づかれにくくなります。
見分けのコツは「必ず葉裏を見る」ことです。
対策は、まず環境を先に直すのが効果的です。
参考リンク(すすかび病の症状と発生時期の記載箇所)
奈良県:ナスの病害(すすかび病の症状、ハウスで多い時期)
褐色斑点病は、葉に初期褐色の小斑点が出て、後に融合して1~1.5cm程度の不整形病斑になります。病斑周辺に白色粉状の子実層が見られることがある、という説明が公的資料にあります。
ここで厄介なのは、肥料過多で樹勢が強い圃場ほど「葉が多くて観察が粗くなる」ことです。点のうちに止められる病害でも、見回りの視野から外れると“融合して面になる”まで進んで初めて気づき、そこから落葉→樹勢低下→さらに病害、の連鎖が起きます。
現場のチェック順は次の通りです。
参考リンク(褐色斑点病の症状の記載箇所)
奈良県:ナスの病害(褐色斑点病の病斑の特徴)
灰色かび病などの病害は、湿度が高く風通しが悪い環境で発生しやすく、対策として換気や湿度低下、被害部位の除去が重要とされています。さらに「窒素過多により過繁茂になるのを防ぐため、適切な肥培管理を行うことも大切」と明記されています。
つまり、葉に病気が見えている局面で「薬剤を当てる」だけでは再発しやすく、肥料過多→過繁茂→湿度が抜けない→病害の居場所が増える、の構造を壊す必要があります。そこで、窒素をゼロにするのではなく、“効かせ方”を整えるのが実務的です(急に断つと樹勢が落ち、別の障害が出やすい)。
圃場でやる順番を、作業レベルに落とします。
独自視点として、肥料過多を疑うときほど「葉の観察ルート」を固定すると、見落としが減ります。例えば、毎回“同じ畝の同じ10株”の下葉・葉裏を必ず見るチェック株を決めると、過繁茂で圃場全体が見にくい時期でも初期病斑を拾いやすくなり、結果として散布回数やロスを抑えられることが多いです。