薔薇 水耕栽培 pH EC ロックウール 病害虫

薔薇の水耕栽培で失敗しやすいpH・EC・根腐れを、ロックウール前提で実務目線で整理します。病害虫と循環養液の落とし穴まで押さえ、現場で再現性を上げるにはどうする?

薔薇 水耕栽培

薔薇の水耕栽培で「枯らさない」ための全体像
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pH・ECは“数値”より“変動幅”

薔薇は生育が進むほど吸収と蒸散で培養液がズレます。測定→補正→記録の習慣が、病害と生育不良の早期発見に直結します。

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根腐病・疫病は“水を介して”広がる

循環系は一度入ると施設全体へ拡大しやすいのが最大リスク。温度・溶存酸素・衛生動線の設計が、農薬より先に効きます。

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ロックウールは味方にも弱点にもなる

固形培地は湛液式より病害が暴れにくい一方、乾湿と給液設計を誤ると根域が酸欠になり、根傷みが起点で一気に崩れます。

薔薇 水耕栽培 pH 管理の実務ポイント


薔薇の水耕栽培では、pHは「栄養が吸えるかどうか」を左右する前提条件です。一般論として水耕のpHは5.5〜6.5が重要とされ、適正域を外れると養分吸収に影響が出やすい、という整理が現場の基本になります。
ただし薔薇は「目標pH」よりも「日々のブレの原因」を潰す方が効きます。循環・追肥・補水・気温でpHは動き、同じECでもpHが崩れると欠乏症状の見え方が変わります。


pHがズレる典型パターンは次の通りです(対策は“原因別”にします)。


  • pHが上がる:硬度の高い水、アルカリ寄り資材、補水の積み重ね。
  • pHが下がる:有機物混入、根傷みの進行、微生物の増殖で系が不安定化。
  • いちばん危険:毎日上下に暴れる(数値より変動が問題)。

現場で効くやり方は「測る→補正→翌日の戻りを見る」です。pH調整は一回で決め打ちせず、補正後に24時間で“戻る方向”を記録すると、根の異常や微生物由来の不安定さを早期に疑えます。


また、病害が絡むとpHの話は“栄養”だけでなく“病原菌のふるまい”にも関係します。養液栽培の根腐病では、低pH条件で遊走子形成が抑制される場合がある、という報告もあり、pHは病害の増幅を止める補助レバーにもなります(ただし作物側のストレスもあるため、やり過ぎは禁物です)。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/43af82832f6f862907c79f2c20b8e1d9c5dfd868

参考:養液栽培の病害(Pythium等)と、pH・温度・殺菌(UV/オゾン/ろ過等)を含む防除の考え方
養液栽培におけるPythium根腐病の発生生態と防除(植物防疫PDF)

薔薇 水耕栽培 EC 設定と「濃いほど良い」落とし穴

ECは“肥料の濃さ”の目安で、上げ過ぎれば浸透圧が上がって吸水しづらくなり、下げ過ぎれば単純に栄養不足になります。
ただ、薔薇の水耕栽培での本当の落とし穴は「濃度を上げれば花が良くなる」という単純化です。根域が酸欠・高温・根傷みの状態でECだけを上げると、吸水が詰まって葉が硬くなったり、先端枯れ・生育停滞が出たり、病害が入ったときに“崩れる速度”が上がります。


さらに、養液栽培の病害(Pythiumなど)は「根が弱る条件」で増幅しやすい、という構図を外せません。夏期高温で溶存酸素が下がると根傷みが誘導され、感染を助長する要因になる、という説明がされています。

つまりECは、単体で正解を探すより、(1)水温、(2)酸素、(3)根の健全性、(4)循環の清潔度、これらとセットで“上げ下げの許容範囲”を決めるのが実務です。


目安作りのコツ(栽培の再現性が上がります)。


  • 朝に測る:日中の蒸散でECは上がりやすいので、基準時刻を固定。
  • 補水のルール化:水だけ足す日/原液も足す日を分け、ログ化。
  • 週1で「全換え」か「部分換え」:循環で偏りが出る前にリセットする発想。
  • “香りが変”は危険信号:養液の匂いが変わるのは微生物の増殖や根傷みのサインになり得る。

薔薇 水耕栽培 ロックウール 給液と根域酸素

薔薇の養液栽培ではロックウールなど固形培地方式が使われることが多く、湛液式(水耕)と比べて病害の出方が変わります。
特に重要なのは「ロックウール=安全」ではなく、「根域の酸素と水分の設計をミスると一気に危険」だという点です。


病害面では、湛液式(水耕など)は根圏の微生物密度が低く、低菌密度が感染を容易にしている可能性が指摘され、固形培地方式(ロックウールなど)は湛液式よりPythium根腐病の被害が少ない・全滅まで蔓延しにくい、という説明があります。

裏返すと、ロックウールでも「一度入った病原菌が循環で回る」「根が弱って感染が進む」という本質は同じなので、給液で根を傷めないことが最優先になります。

実務での給液設計の考え方(ロックウール前提)。


  • 乾湿の波を作り過ぎない:乾き切り→一気に潅水は根のストレスが増えやすい。
  • 夜間の過湿に注意:温度が下がると酸素供給が追いつかず、根域が停滞しやすい。
  • 高温期は“水温と酸素”を最優先:高温で溶存酸素が低下し、根傷みが出やすい、という整理があるため、給液量より根域環境を守る。​

ここで「あまり知られていない実務のコツ」を1つ。循環系で原因不明の生育停滞が続く場合、肥料設計を疑う前に“栽培資材の劣化と洗浄性”を疑います。発泡スチロールなどの資材は劣化すると内部まで培養液が染み込み、病原菌に汚染されやすく、表面殺菌では難しく熱による殺菌が必要、という指摘があります。

つまり、施設更新・資材更新の判断が「病害を繰り返さない」投資として効く場面があります。


薔薇 水耕栽培 病害虫 根腐病・疫病を増やさない設計

薔薇の水耕栽培で最も損失が大きいのは、根腐病や疫病など“水を介して伝染する病害”が循環で一気に広がるパターンです。
養液栽培ではPythiumやPhytophthoraによる被害が方式によって出やすく、被害が発生すると培養液中に遊走子が放出され、循環培養液で施設内に蔓延し被害が増加する、という説明がされています。
この前提に立つと、防除は「薬剤」より「持ち込まない・増やさない」が先です。やることは大きく3つに分けられます。


  • 入口対策:苗・資材・水の衛生、作業動線の分離(清潔区と汚染区を混ぜない)。
  • 増殖対策:高温期の水温管理、溶存酸素低下を起点に根傷みを作らない。​
  • 拡散対策:循環系の殺菌・ろ過・除菌の導入を検討する。

「権威性のある日本語資料」で、薔薇を含む花き養液栽培の病害に銀を使った低環境負荷の除菌技術が紹介されています。銀セラミックスが、ほとんど溶出しないため薬害や養液組成への影響が少ない特徴を持ち、Ebb&Flow栽培でバラ根腐病に対する防除効果が認められた、とされています。


参考)301 Moved Permanently

循環養液をやりたい現場ほど「除菌の考え方」を先に持っておくと、拡大事故の確率が下がります。


参考:銀セラミックスによる除菌装置、バラ根腐病(ピシウム等)への効果、循環養液の課題
銀を使って花の病気を防ぎます(岐阜県農業技術センターPDF)

薔薇 水耕栽培 独自視点:循環養液の「藻」と衛生動線

検索上位の定番はpH・EC・根腐れ対策ですが、現場で地味に効いて、しかも見落とされがちなのが「藻(緑藻・藍藻)を起点にした衛生崩れ」です。養液栽培は水を使うため藻が繁殖しやすい環境があり、Pythium属菌などの水生菌類の多くは藻類などに感染して増殖する、という指摘があります。
つまり、藻は“見た目が汚い”だけでなく、病原菌側に居場所を提供し得るという点が意外なリスクです。


独自視点としての実務提案は「藻を育てない設備運用」を、病害対策の中心に据えることです。


  • 遮光:培養液タンク・配管・溝・貯液部に光を入れない(藻の燃料を断つ)。
  • 清掃性:分解しやすい配管、洗いやすい形状、ブラシが届く径にする。
  • 7S/GAPの発想:施設では衛生微生物も含めた管理、GAP管理や職員の衛生管理としての7S導入が求められる、という整理があるため、作業動線と清掃手順を“栽培技術の一部”として標準化する。​
  • 早期検知:培養液の濁り・ぬめり・臭いの変化を、数値(pH/EC)と同列に記録する。

最後に、薔薇の水耕栽培は「機械を入れれば勝ち」でも「有機なら安全」でもなく、根域(温度・酸素・衛生)の設計勝負です。Pythium根腐病の話でも、高温・低酸素条件が根傷みを誘導し感染を助長する、と説明されている通り、根が健全なら同じpH・同じECでも結果が変わります。

農業従事者の現場では、まず“根を傷めない運用”を標準手順に落とし込み、次にpH/ECの最適化で品質を詰める順番が、結局いちばん再現性が出ます。




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