トマト追肥タイミングと肥料の種類や量と葉の観察で判断

トマトの追肥、いつが最適か迷っていませんか?葉の巻き方や成長点の様子からベストな時期を見極め、甘い実を大量に収穫するためのプロの判断基準を解説します。肥料切れのサインを見逃していませんか?
トマト追肥の重要ポイント
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最初の追肥タイミング

大玉は1段目の実がピンポン玉サイズ、ミニは3段目の開花頃

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葉の観察で診断

成長点の葉が内側に巻くなら肥料十分、万歳なら不足のサイン

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糖度アップの秘訣

色づき期のアミノ酸肥料や塩分ストレス活用で味を濃厚に

トマトの追肥のタイミング

トマト栽培において、もっとも収穫量と味を左右するのが「追肥(ついひ)」のタイミングです。トマトは生育期間が長く、次々と実をつけるため、肥料切れを起こすと収穫量が激減し、逆に与えすぎると「木ボケ(葉ばかり茂る状態)」になり実がつきにくくなります 。適切な時期に適切な量の栄養を補給することで、長期間にわたり良質なトマトを収穫し続けることが可能になります。


参考)おいしいトマトの正しい栽培方法!家庭菜園で役立つ、大切なポイ…

基本となる追肥のスケジュールは、品種や栽培環境(プランターか地植えか)によって異なりますが、植物の生理的変化のサイクルに合わせて行うのが鉄則です。トマトは「栄養成長(葉や茎を伸ばす時期)」と「生殖成長(花や実を作る時期)」のバランスを常に揺れ動きながら成長しています。このバランスが「実をつけること」に傾き始めた瞬間を逃さずにエネルギーを補充してあげることが、追肥の最大の目的となります。


カゴメの栽培ガイド: 茎の太さや葉の広がり方で健康状態を判断する基準が詳しく解説されています。


https://and.kagome.co.jp/article/hakase/secret/22970/

トマト追肥タイミングの判断は葉の観察と花の状態


トマトが「今、肥料を欲しがっているかどうか」を判断するには、カレンダーの日数よりも、トマト自身の「顔色」をうかがうことが重要です。プロの農家は、成長点(株の頂点部分)の様子を毎日観察して、その日の肥料管理を決定しています。


1. 基本のタイミング:一番果の成長
もっとも分かりやすい最初の追肥タイミングは、「第1花房(一番下の房)の実がピンポン玉くらいの大きさになった時」です 。この時期、トマトの株は実に栄養を送り込むために多くのエネルギーを消費し始めます。これより早い段階(まだ実が小さい時期)に肥料を与えすぎると、茎が太くなりすぎたり、葉が異常に大きくなる「木ボケ」を引き起こし、かえって実の付きが悪くなる原因になります。

2. 葉の巻き方と「窓の開閉」
成長点付近の葉の様子は、もっとも正直なバロメーターです。以下のサインを見逃さないようにしましょう。


  • 肥料が適正〜多い場合: 成長点の葉が内側に軽く巻いています。上から見た時に、成長の芯の部分が葉に覆われて見えにくくなっている状態(窓が閉じている状態)は、肥料が効いている証拠です。強く巻きすぎている場合は過多の可能性があります 。

    参考)https://www.takii.co.jp/tsk/manual/tomato.html

  • 肥料が不足している場合: 成長点の葉が上に向かって立ち上がり、「バンザイ」をしているような形になります。葉が広がって成長点(芯)が丸見えになっている状態(窓が開いている状態)は、肥料切れの初期サインです。この状態が見えたら、すぐに即効性のある液肥などで対応する必要があります。
  • 葉の色: 成長点付近の葉色が薄い黄緑色になってきたら、窒素分が切れています。逆に、異常に濃い緑色で葉が分厚くごわごわしている場合は、窒素過多です。

3. 花と成長点の距離
開花している花の位置と、成長点の頂上までの距離も重要な指標です。


  • 順調: 開花している花から成長点まで15〜20cm程度の距離がある。
  • 肥料不足・株疲れ: 花が咲いている位置のすぐ上に成長点がある(距離が短い)。これは株の伸びが止まりかけている危険なサインです。

タキイ種苗: 3段目、5段目といった奇数段での追肥基準について解説されています。


https://www.takii.co.jp/tsk/saien_movie/explanation/002.html

トマト追肥タイミングに合わせた肥料の種類と量の目安

追肥に使う肥料には、大きく分けて「固形の化成肥料」「固形の有機肥料(ボカシなど)」「液体肥料」の3種類があり、それぞれ効き始めるスピードが異なります。タイミングに合わせてこれらを使い分けることが、栽培上級者への道です。


肥料の種類と使い分け

肥料の種類 即効性 持続性 特徴と使いどき
化成肥料 早い 普通 基本の追肥に最適。 成分バランスが良く(8-8-8など)、扱いやすい。臭いも少ないためプランター栽培にも向いています。パラパラと撒いて水をやるだけですぐに溶け出し、数日〜1週間程度で効果が現れます。
有機肥料 遅い 長い

味にこだわりたい時に。ボカシ肥料」や「鶏糞」などは、微生物に分解されてから吸収されるため、効果が出るまで時間がかかります。追肥として使う場合は、効き目を計算して少し早めに施す必要があります。アミノ酸を含み、食味が良くなる傾向があります
参考)ミニトマト栽培で失敗しない!肥料を与えるベストタイミングと種…
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液体肥料 極めて早い 短い 緊急時のレスキューに。 「葉の色が急に薄くなった」「実の肥大が悪い」といった肥料切れの症状が既に出ている場合は、即効性のある液肥を使います。ただし効果は長続きしないため、1週間に1回などの頻度で与え続ける必要があります。

1回あたりの施肥量の目安
一般的に、化成肥料(8-8-8)であれば、1株あたり「軽く一握り(約10g〜20g)」が目安です 。プランター栽培の場合は、土の量が限られているため、一度に大量に与えると肥料焼け(濃度障害)を起こして根を痛める可能性があります。「少量を回数多く」与えるのが失敗しないコツです。


参考)https://www.takii.co.jp/tsk/saien_movie/explanation/002.html

例えば、2週間に1回固形肥料を与えるのが基本ですが、その間の週に薄めの液体肥料(活力剤入りのものなど)を水やり代わりに与える「サンドイッチ方式」をとると、肥料切れの谷間を作らずにスムーズに生育させることができます。


ハイポネックス: 天候不順時の液肥の活用法や葉の状態を見た管理について書かれています。


https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-10735/

トマト追肥タイミングごとの正しい施肥方法と場所

「いつ与えるか」と同じくらい重要なのが「どこに与えるか」です。トマトの根は、茎から遠く離れた場所まで広く伸びています。株元(茎の根元)にばかり肥料を置いていませんか?実は、栄養をもっとも吸収するのは、根の先端部分にある細かい「毛細根」です。


成長段階に応じた施肥場所の変化

  • 初期(第1回追肥):

    まだ根がそれほど広がっていないため、株元から少し離れた位置(マルチ栽培なら植え穴の隙間、プランターなら株の周囲)に与えます。


  • 中期以降(第2回目以降):

    根は葉が広がっている範囲と同じくらい地下でも広がっていると言われます。株元ではなく、「葉の先端の真下あたり」あるいは「畝(うね)の肩(端っこ)」に施すのが効果的です。プランターの場合は、プランターの縁(ふち)に沿って撒くようにします。こうすることで、根が肥料を求めてさらに外側へ伸びようとし、根張りが良くなります。


マルチをしている場合の施肥方法
マルチシートを張っている場合、いちいち剥がすのは大変です。以下の方法がおすすめです。


  1. マルチの穴を利用する: 植え穴の隙間から施す(初期のみ)。
  2. 穴を開ける: 畝の肩部分のマルチに、支柱などでブスっと穴を開け、そこから肥料を流し込む。
  3. 通路施肥 根が十分に伸びた後半戦では、通路(畝と畝の間)に肥料を撒くだけでも、深い根が吸収してくれます。

活力剤の併用テクニック
真夏の高温期や、長雨で日照不足が続くと、根の吸収力が弱まり、肥料を与えても吸えないことがあります。そんな時は、肥料分(N-P-K)だけでなく、微量要素やビタミンを含んだ「活力剤」を併用するか、規定倍率より薄い液肥を葉面散布(葉に直接スプレーする)する方法が有効です。根が弱っている時に濃い肥料を土に与えると、逆効果で枯れてしまうことがあるため注意しましょう。


ミニトマト追肥タイミングと大玉との違いや注意点

「ミニトマトも大玉トマトも同じトマトだから、肥料も同じでいい」と思っていませんか?実は、ミニトマトは非常に樹勢(株の勢い)が強く、大玉トマトよりも肥料のタイミングに注意が必要です。


ミニトマト特有のスタート時期
大玉トマトは「1段目の実がピンポン玉サイズ」が最初の追肥の合図ですが、ミニトマトの場合、樹勢が強いため、1段目の肥大期に追肥をすると、まだ栄養成長の勢いが止まらず、暴れてしまう(茎が異常に太くなる)ことがあります。そのため、ミニトマトの最初の追肥は、少し遅らせて「第3花房が開花する頃」あるいは「第1段目の実が色づき始めた頃」からスタートするのが安全です 。

収穫期間中の管理
ミニトマトは1つの房に数十個の実をつけ、それを何段も積み重ねていきます。次々と花を咲かせて実をつけるため、肥料消費のサイクルが早いです。


  • 頻度: 最初の追肥以降は、2週間に1回のペースを守ります。
  • 段数基準: 奇数段(3段、5段、7段)の花が咲いたタイミングで追肥を行うというルールを決めると、管理がしやすくなります 。

    参考)トマト 追肥のタイミングと量|大玉とミニ

プランター栽培での注意点
ミニトマトは家庭菜園のプランターで育てられることが多いですが、限られた土の量では水やりによって肥料成分が外に流出しやすい傾向があります。露地栽培よりも肥料切れが早く起こりやすいため、固形肥料の定期的な追肥に加えて、週に1回の薄い液肥での「中継ぎ」が特に効果を発揮します。実の皮が硬くなるのを防ぐために、カルシウム分を含んだ液肥を時々与えるのもおすすめです。


トマト追肥タイミングと水切りで糖度を上げるテクニック

家庭菜園の醍醐味は、スーパーでは買えないような「高糖度トマト(フルーツトマト)」を作れることです。糖度を上げるためには、単に肥料を与えるだけでなく、トマトに「適度なストレス」を与えることが鍵となります。


水切りと追肥のバランス
トマトは水分を制限されると、生命の危機を感じて実の中に糖分を蓄えようとします。収穫予定の段の実が白く膨らみ始めた頃から、水やりを極力控えめにすることで糖度が上がります 。


参考)【家庭菜園】トマトを甘くする方法! 美味しく育てるコツを初心…

しかし、水を切ると肥料が溶け出さず、吸収されにくくなります。ここで重要なのが「アミノ酸入り肥料」「有機質肥料」の活用です。


アミノ酸は、植物が光合成で作る栄養素そのものに近い形をしているため、日照不足や水不足で光合成能力が落ちている時でも、根からスムーズに吸収され、旨味や甘味に直結します。


塩分ストレスという裏技
プロの農家が行う高度な技術に「塩類ストレス」があります。土壌の塩分濃度を高めることで、トマトが水を吸いにくい環境を人工的に作り出し、高糖度化させる方法です。家庭菜園で応用する場合、海水程度のミネラルを含んだ特殊な液肥を使ったり、ごく微量の粗塩(濃度1〜2%程度)を水に混ぜて与える方法があります 。ただし、これは「諸刃の剣」です。やりすぎると株全体が枯れてしまうリスクがあるため、収穫終了間際の最後の手段として、一部の株だけで実験的に試すのが良いでしょう。


参考)https://www.shuminoengei.jp/?m=pcamp;a=page_tn_detailamp;target_xml_topic_id=engei_002673

カリウム重視の仕上げ
トマトの実は、成熟期に「カリウム」を多く必要とします。一般的な「8-8-8」の肥料でも育ちますが、第3段以降の実を甘くしたい場合は、成分比率でカリウム(K)が高くなっている「トマト専用肥料」や「芋用肥料」などに切り替えるのも一つのテクニックです。カリウムは根の発育を助けるだけでなく、果実の代謝を高め、光合成産物(糖分)を実に転送する働きを助けます。


タキイネット通販: 高糖度トマトを作るための遮根シート栽培や施肥量の調整について触れられています。


https://shop.takii.co.jp/simages/shop/selection/tomato_1812.html




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