スズメノカタビラ除草剤を玉ねぎで散布使用回数

玉ねぎほ場で増えやすいスズメノカタビラを、除草剤の選び方と散布タイミングで効率よく減らすための実務ポイントを整理します。薬剤の登録・使用回数・効果不足の原因まで押さえれば、無駄打ちを減らせますが、どこから見直しますか?

スズメノカタビラ 除草剤 玉ねぎ

スズメノカタビラ 除草剤 玉ねぎ
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要点

スズメノカタビラは小さい段階で叩くほど効率が上がり、玉ねぎでは登録内容(使用量・回数・時期)を守るのが最優先です。

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散布の基本

イネ科雑草が3~5葉期の目安で茎葉処理を当て、雨予報や低温・風を避けてムラなく付着させます。

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体系防除

イネ科優占ならイネ科向け、広葉が混在するなら別剤との体系を組み、効果不足の原因(散布時期・雑草サイズ・付着不足)を潰します。

スズメノカタビラの発生と越年生と1年生


玉ねぎほ場で厄介なのは、スズメノカタビラが「秋に発生する越年生」と「春に発生する1年生」の両方の顔を持ち、発生期間が長いことです。
このため、「土壌処理を一度」「茎葉処理を一度」で終わらせにくく、気付いた時にはサイズが進んでいて効きが落ちた、という事例が起きやすくなります。
もう一つの落とし穴は、スズメノカタビラが“非常に小さな雑草”だという点です。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/04b224ce9374569b7329c7196819660259e77116

小さい=弱そうに見えますが、実際には小さいまま穂を作って種子を残すタイプのため、見落としや散布ムラが翌年の密度につながります(「少し残った」状態を許容しない視点が重要です)。

現場での見立てのコツは、「畝間・畝肩・排水不良部」に偏っていないかを最初に確認することです。排水の悪い場所は玉ねぎ自体の生育も落ち、雑草と作物の競合が起きやすくなります。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/ad7b5dbdab9eb3da53887247d50d5f5fb6d98478

雑草が繁茂すると玉ねぎの生育が阻害されるため、融雪後〜春先の管理で“増やさない年”を作るのが、最終的な省力に直結します。

スズメノカタビラの除草剤とセレクト乳剤の使用量

玉ねぎでイネ科雑草(スズメノカタビラ等)の発生が多い場合、資料ではセレクト乳剤を「イネ科雑草3~5葉期」に散布する運用が示されています。
同資料の例では、使用量は75mL/10a、散布量は100L/10a、使用回数は3回以内という整理です。
製品情報の記載でも、セレクト乳剤は従来剤では防除困難だったスズメノカタビラにも効果があること、また玉ねぎを含む作物で使用回数の枠が設定されていることが明記されています。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/a967f8334f3f925351f41da0c819b0ccf201f14b

さらに注意事項として、イネ科雑草優占のほ場で使うこと、広葉雑草やカヤツリグサ科が混在する場合はそれらに有効な除草剤との体系で使うこと、が示されています。

ここで大事なのは「薬剤名」より「登録ラベルの条件」を優先する姿勢です。製品ページにも「ラベルをよく読み、ラベルの記載以外には使用しない」とあります。

ネット記事の一般論より、手元のラベル(または最新の登録情報)を最優先にし、作物名・適用雑草名・使用時期・使用量・使用回数・収穫前日数を一つずつ照合してください。

実務では、散布直後に「効いた/効かない」を判断しないのもポイントです。セレクト乳剤はやや遅効性で、完全枯殺まで通常1~2週間前後を要し、スズメノカタビラではさらに期間を要する場合がある、と注意事項にあります。

この“遅効き”を知らないと、早合点で再散布や播き直しの判断をしてコストを増やしやすいので、散布後は圃場を観察する日程を最初から組んでおきます。

スズメノカタビラの雑草生育期と3~5葉期

スズメノカタビラ対策は、結局「雑草が小さい時に当てる」に集約されます。
資料でも、イネ科雑草(スズメノカタビラ等)が3~5葉期のタイミングでセレクト乳剤を散布する目安が示されています。
ただ、3~5葉期は“暦”ではなく“個体差”でずれます。畑の南北、畝の日当たり、踏圧、排水、株間の風通しで生育速度が変わるため、同じ圃場でも葉齢が揃っていないことがよくあります。


そこでおすすめは、散布前に10分だけ歩いて「一番進んでいる場所の葉齢」を基準にすることです(遅い個体に合わせると、進んだ個体が葉齢限界を超えやすく、結果として取りこぼしが出ます)。

散布精度で差が出るのは、薬液を“雑草の茎葉にかける”徹底です。

注意事項にも、雑草茎葉にかかるよう、まきむらのないように均一に散布すること、とあります。

スズメノカタビラは小さいため、少しの散布ムラが「効かなかった株」に直結しやすく、ムラ株が種子供給源になるのが厄介です。

天候も効きに影響します。製品ページでは、激しい降雨の予想がある場合は使用を避けることが注意事項として示されています。

加えて、資料側では「日最高気温が10℃以上になった頃(3月中旬)を目安に散布する」という運用例が書かれており、低温期に無理に打たない考え方が読み取れます。

スズメノカタビラの効果不足と展着剤と散布量

「スズメノカタビラに効かなかった」という相談は珍しくありませんが、製品解説では、効果不足事例には共通した条件があったとして、スズメノカタビラをよく知ることが重要だと述べられています。
その中で強調されているのが、スズメノカタビラが非常に小さい点で、これが効果を安定させる上で重要という指摘です。
現場で起きがちな“効果不足のパターン”は、だいたい次に集約されます(意味のない文字数稼ぎではなく、実際に直結する原因だけ挙げます)。


・散布時期が遅い:雑草が大きくなりすぎると効果が劣る、と注意事項にあります。

・付着不足:雑草茎葉にかかるよう均一に散布、が求められています。

・雨・強風:激しい降雨が予想される場合は使用を避ける、とあります。

・雑草相が違う:広葉雑草やカヤツリグサ科が混在するなら、それらに有効な除草剤との体系で使用する、とあります。

展着剤については、資料(玉ねぎ栽培管理情報)で病害対策の散布時に「展着剤を加用する」と明記があります。

除草剤の展着剤加用は薬剤ラベルの指示が最優先ですが、少なくとも散布全般として「付着を良くする」という発想自体は、圃場作業の成否に関わる要素として押さえておく価値があります。

一方で製品ページには「展着剤を加用するとより一層効果的である」との記載があり、付着改善が効果に寄与する前提が示されています。

散布量(希釈水量)も軽視できません。資料では100L/10aの散布量が例示され、葉が小さい時期に“面で当てる”設計になっています。

節約目的で水量を落とすと、結果的に付着ムラ→残草→追加防除になりやすいので、まずは基準通りで再現性を取るのが安全です。

スズメノカタビラの独自視点と排水溝点検

検索上位では「薬剤名」や「使用時期」ばかりに目が行きがちですが、玉ねぎほ場では“排水”が雑草管理の土台になる、という視点が意外と盲点です。資料の冒頭でも、溝に水がたまると株消失や根腐れ等につながるため、排水口と排水溝の連結状況を点検し、停滞水が確実に排水されるよう手直しするよう求めています。
タイヤ跡が排水を妨げる場合がある、という具体指摘もあり、圃場内の「いつもの水たまり」を潰すことが明確に推奨されています。
この排水改善が、スズメノカタビラ防除にどう効くのか。


・玉ねぎが健全に育つほど、初期の被陰や競合で雑草に勝ちやすい(雑草が増える前に作物が優位に立つ)。

・停滞水がある場所は作業が遅れがちで、結果として雑草の葉齢が進みやすい(3~5葉期を逃しやすい)。

・踏圧やぬかるみがある場所は散布ムラが起きやすく、小さいスズメノカタビラが取りこぼされやすい。

さらに、薬剤だけでなく“体系”の発想を徹底すると失敗が減ります。製品ページは、イネ科雑草優占で使うこと、混在するなら体系で使うことを注意事項として明示しています。

つまり「スズメノカタビラに効く薬剤」を探すより先に、圃場で何が優占しているか(イネ科なのか、広葉なのか、混在なのか)を確認し、それに合わせた体系を組むのが近道です。

参考:セレクト乳剤の効果不足が起きる条件(スズメノカタビラが小さい点の重要性など)
https://www.arystalifescience.jp/guide/t_114c.php
参考:玉ねぎ栽培での除草剤散布目安(スズメノカタビラ等、3~5葉期、75mL/10a、100L/10a、日最高気温10℃目安など)
https://ja-alps.jp/img/20234192-001.pdf
参考:セレクト乳剤の適用と使用方法・注意事項(玉ねぎでの使用回数枠、遅効性、散布ムラ回避、降雨回避、体系使用の注意など)
https://hokusan-kk.com/product/archives/items/d28




スズメノカタビラ