オルチオン 乳剤 使い方 散布 希釈 注意事項

オルチオン乳剤の使い方を、希釈の考え方・散布のコツ・適用作物と害虫・安全注意事項まで現場目線で整理します。薬害やミツバチ・水系リスクを避けつつ、発生初期で効かせるには何を確認しますか?

オルチオン 乳剤 使い方

この記事でわかること
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希釈と散布の基本

200~400倍などの希釈の意味、作り方、散布の当て方を、失敗しやすいポイント込みで整理。

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適用作物・適用害虫の読み方

つつじ類・樹木類・ばら・きく等の適用表を例に、使用時期(発生初期)と回数制限の考え方を解説。

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注意事項とリスク回避

薬害、保護具、ミツバチ、河川・養殖池など、見落とすと事故につながる注意点を具体化。

オルチオン 乳剤 使い方 散布の基本(発生初期)


オルチオン乳剤は、基本的に「害虫の発生初期」に合わせて散布して効かせるタイプとして整理すると、作業判断がブレにくくなります。適用表でも多くが「発生初期」と記載されており、手遅れ(増え切った後)より、最初の立ち上がりで当てた方が再侵入も含めて管理が楽になります。
散布のコツは「虫に当てる」よりも「虫がいる場所に薬液を届かせる」意識です。例えばケムシ類なら葉裏や枝先、カイガラムシ類なら付着部位の周辺、ツツジグンバイなら葉の裏面側が主戦場になりやすいので、表面を濡らしただけで満足しない方が結果が安定します。


実務的には、次の順でチェックすると事故が減ります。


  • 散布前:適用作物・適用害虫・希釈倍数・使用時期・総使用回数をラベル(適用表)で確認。
  • 散布中:風のある日は飛散が増えるので、狙い面(葉裏など)に届いているか、周辺作物にかかっていないかを都度確認。
  • 散布後:散布器具の洗浄水や余った薬液を河川等に流さない、空容器を3回以上洗浄して処理する。

オルチオン 乳剤 使い方 希釈(200~400倍)と薬液調製

オルチオン乳剤は適用表で「200~400倍」や「200倍」などが示されるので、まず“作物・害虫ごとに倍率が違う”前提でラベルを起点にします。例えば、つつじ類のケムシ類は200~400倍、つつじ類のカイガラムシ類は200倍といった具合に、同じ作物でも対象害虫で変わるケースがあります。
薬液調製の運用ルールとして重要なのは、「使用量に合わせて調製して使いきる」「散布液調製後はできるだけ速やかに散布する」です。余りを出さない前提でタンク容量に合わせて作る方が、効きムラ・濃度ズレ・廃液リスクの全部を下げられます。


現場でよくあるミスは、計量と撹拌(混ざり)です。乳剤は水に入れると白濁しやすく、撹拌不足だとタンク内で濃淡が出て、最初は薄く最後が濃い(または逆)というムラが起こります。対策はシンプルで、規定量を計ってから投入し、投入後にしっかり撹拌して、散布中も時々攪拌(背負いのレバー操作や揺すり)を入れる運用が安全です。※撹拌手順自体は機種に依存するので、基本は「均一化」を目的に実施してください。


オルチオン 乳剤 使い方 適用表(つつじ類・樹木類・ばら・きく)

適用表の読み方で一番重要なのは、「希釈倍数」だけでなく「使用液量」「使用時期」「総使用回数」までセットで守ることです。オルチオン乳剤の適用表例では、つつじ類は使用液量200~700L/10a、ばら・きくは100~300L/10aなど、同じ倍率でも“どれくらい濡らす想定か”が違います。
また、総使用回数は「本剤としての回数」だけでなく、有効成分(アセフェート、MEP)を含む農薬の総使用回数の制限が併記されている点が実務上の落とし穴です。例えば適用表には、本剤5回以内、アセフェート5回以内、MEP6回以内のように示され、成分が同じ別剤を混ぜて使うと合算で上限に達する可能性があります。


ここは“知らないとやりがち”なので、農場の防除記録に「商品名」だけでなく「有効成分」も残す運用が効きます。品目が増えるほど、商品名ベース管理は破綻しやすい一方、有効成分ベースなら「同成分の重複」を機械的に潰せます(上司チェックでも説明が通りやすいです)。


オルチオン 乳剤 使い方 注意事項(薬害・保護具・ミツバチ)

薬害面で明記されている注意として、夏季高温時にさくらへ使用しない、あぶらな科作物・もも(5~6月)・なし(二十世紀)・ストックにはかからないようにする、といった具体例があります。つまり「対象作物に散布する」だけでなく、「周辺に何があるか」「飛散したら問題になる作物がないか」までが実質的な使用条件です。
安全面では、体調不良時に散布しない、誤飲時は吐かせず医師へ、眼・皮膚への付着時は直ちに洗浄して必要なら受診、などが示されています。さらに散布時は農薬用マスク・手袋・長袖長ズボン等を着用し、作業後の洗浄・洗眼・うがい・衣類交換、衣類は分けて洗濯といったルーチンが推奨されています。


参考)オルチオン乳剤|KINCHO園芸

見落としやすいのがミツバチ対策で、巣箱やその周辺にかけないこと、周辺で養蜂が行われているか関係機関に確認し、養蜂がある場合は情報提供して危害防止に努めることが明記されています。果樹・花き・樹木周りは送粉環境と隣接しやすいので、散布日・時間帯・飛散条件(風)を含めた調整が“現場の安全弁”になります。

オルチオン 乳剤 使い方 独自視点:残液ゼロ運用と水系リスク

オルチオン乳剤の注意事項は「使いきり」「洗浄水の扱い」「河川・養殖池への飛散流入防止」がかなり具体的です。特に「使用残りの薬液が生じないように調製し、使いきってください」「散布器具・容器の洗浄水は河川等に流さないでください」という記載は、“効かせ方”と同じくらい“終わらせ方”が重要というメッセージです。
ここを現場で実装するなら、意外と効くのが「残液ゼロ前提の面積換算」です。例えば、散布面積・樹の本数・株数に対して、1回の散布で必要な水量を先に決め、タンク容量から逆算して「何回タンクを回すか」「最後の1タンクは何L作るか」を決めておくと、余りにくくなります(余るから捨てる、という事故ルートを封じる)。

さらに、水系リスクは“圃場の外”で起きやすいです。排水溝・側溝・用水路に近い場所での器具洗浄、タンクの水抜き、空容器のすすぎを無意識にやると、注意事項に抵触しやすくなります。空容器は3回以上洗浄してから処理する、といった手順も含めて、洗浄場所と回収導線を固定化しておくと、作業者が変わってもブレません。

薬害・安全・水系対策まで含めて「使い方」と捉えると、オルチオン乳剤は単に希釈して撒くだけの資材ではなく、周辺環境を含めた“工程管理の農薬”になります。効き目だけを追うより、ルール通りに回した方が結果的に収量・品質・監査対応(記録)まで揃いやすい、というのが現場での実感になりやすいポイントです。

ラベルの注意事項(薬害・安全・ミツバチ・水系)
オルチオン乳剤|KINCHO園芸
適用表(希釈倍数・使用液量・使用時期・総使用回数の具体例)
https://www.sc-engei.co.jp/assets_shelf/7/1829ddea.pdf




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