配合肥料とは肥料成分表示種類使い方

配合肥料とは何かを、肥料成分表示や種類の違い、使い方の判断軸まで農業目線で整理します。袋の数字の読み方や失敗しやすい点も押さえたいあなたは、どこから確認しますか?

配合肥料とは

配合肥料とは最短で理解する要点
定義は「固形原料を混ぜた複合肥料」

配合肥料は複合肥料の一種で、固形の原料を複数混合して作るタイプを指します。化成肥料(化学反応で製造)と“製法”が違うのが重要です。

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袋の「N-P-K」数字で狙いが見える

成分表示(保証成分量)を読めば、基肥向きか追肥向きか、効かせたい要素が分かります。数値は割合で、kg換算すると施肥量のズレが減ります。

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「指定配合肥料」など制度上の区分もある

同じ配合肥料でも、登録が必要なもの・届出で流通できるものがあり、保証票(ラベル)の書き方も変わります。現場では“ラベルの癖”を知ると事故が減ります。

配合肥料とは定義と複合肥料違い


配合肥料は、複数の肥料原料を「混ぜ合わせる」ことで、窒素・りん酸・加里など複数成分を同時に供給できるように設計された肥料です。
ここで混同されやすいのが「複合肥料」と「化成肥料」です。複合肥料は“複数成分を含む肥料の総称”で、その中に、固形原料を物理的に混合した配合肥料と、化学反応等で作られる化成肥料が含まれます。
実務的には、配合肥料は「原料が粒として残りやすい(=混合物)」ため、同じ袋の中でも粒ごとに成分が違う場合があります。だからこそ、散布ムラがそのまま成分ムラになりやすく、施肥設計では“均一に撒く工夫”が効いてきます。


配合肥料が便利なのは、単肥(尿素、硫安、塩化加里など)を何種類も計量・混合する手間を、製品として肩代わりしてくれる点です。


一方で、現場の失敗は「便利=万能」と思って土壌診断や作型差を無視してしまうことから始まります。配合肥料は、あくまで“設計された比率”を入れる道具なので、畑の不足・過剰と噛み合わないと、コストも品質も崩れます。


参考:肥料の種類・区分(普通肥料の保証票、指定配合肥料などの考え方)
FAMIC「肥料の表示の手引き(普通肥料の保証票など)」

配合肥料とは肥料成分表示NPK見方

配合肥料を使いこなす第一歩は、袋の「保証成分量(%)」を読むことです。保証成分量は、肥料に含まれる主要成分(例:窒素全量、りん酸全量、加里全量など)を百分率で示します。FAMICの資料には、保証票の記載例として「窒素全量10.0%、りん酸全量10.0%、加里全量10.0%」のように並ぶ形が示されています。
数字の直感的な落とし穴は、「20kg袋で14-14-14なら、各成分が14kg入っている」と誤解することです。割合なので、20kg×14%=2.8kgが成分量になります(換算して考えると、施肥設計の精度が一段上がります)。


また、保証成分量の“内訳”が書かれている製品もあります。例えば窒素なら「内アンモニア性窒素」「内硝酸性窒素」など、形態が分かれて表示されることがあります。これは効き方(立ち上がりの速さ、流亡のしやすさ、土壌中での変化)に関係するので、追肥でキレを出したいのか、元肥でじわっと効かせたいのかの判断材料になります。


現場でのコツは、数字を“作物に当てる”前に“面積に当てる”ことです。1反(10a)あたり何kg散布すると、窒素は何kg/10a入るのか、りん酸は何kg/10a入るのか——この換算ができると、配合肥料が「選べる道具」になります。


参考:保証成分量(%)の書き方・表示例(窒素全量、りん酸全量、加里全量などの並び)
FAMIC「肥料の表示の手引き(保証票の記載例)」

配合肥料とは普通肥料指定配合肥料制度

「配合肥料=市販のブレンド肥料」という理解だけだと、流通区分とラベルの意味を取りこぼします。日本の制度では、肥料は大きく普通肥料と特殊肥料に区分され、普通肥料には登録や表示義務などのルールがあります。法律上、特殊肥料は農林水産大臣が指定する米ぬか、たい肥などで、普通肥料はそれ以外と定義されています。
そして、普通肥料の中には「指定配合肥料」「指定化成肥料」「特殊肥料等入り指定混合肥料」など、手続きや保証票(ラベル様式)が異なるカテゴリがあります。


意外に効くのが、“製品そのもの”より“保証票の様式”を見て判断するクセです。FAMICの手引きでは、指定配合肥料の保証票記載例が示され、肥料名、保証成分量、原料の種類(配合原料)が一定のルールで並ぶことが説明されています。さらに、特殊肥料等入り指定混合肥料では、普通肥料と特殊肥料の配合割合を「○割」などで書き分ける例も載っています。


つまり、同じ「配合」でも、原料構成や表示のルールが違い、それが“効き方の差”として現れることがあります。例えば堆肥入りをうたう混合タイプは、窒素・りん酸・加里だけでなく、資材由来の成分や物理性への影響が出やすい一方、短期で数字通りに効かせたい局面では読みにくいこともあります。


参考:指定配合肥料・特殊肥料等入り指定混合肥料の保証票例、原料の種類の記載ルール
FAMIC「肥料の表示の手引き(指定配合肥料等の保証票)」

配合肥料とは使い方基肥追肥施肥設計

配合肥料の使い方は、結局「基肥で骨格を作るのか」「追肥で調整するのか」に集約されます。基肥なら、作土全体に均一に混和できるため、成分ムラの弱点を抑えやすく、配合肥料のメリットが出ます。追肥なら、必要量が少ない分、散布精度が収量・品質に直結しやすいので、粒の飛び方や散布幅、肥料が作物体に当たるリスクも含めて設計が必要です。
施肥設計の基本手順は、ムダが少なく再現性も高いです。


  • 作物と作型(露地、施設、抑制、促成)ごとの施肥基準を確認する。
  • 土壌診断の結果(pH、EC、りん酸、加里など)で過不足を把握する。
  • 配合肥料の保証成分量から、10aあたりに入るN・P・K(kg)を逆算する。
  • 不足する要素だけ単肥で補う(逆に過剰な要素が多い配合なら、別銘柄に替える)。

ここでの“意外な落とし穴”は、りん酸と加里が「入れたつもり」になりやすい点です。配合肥料は便利な分、窒素の効き(葉色、伸び)だけが目立ち、りん酸・加里の過不足は遅れて症状が出ます。結果として、追肥で窒素だけを足し続け、倒伏・病害・食味低下の方向へ寄ってしまうことがあります。


だから、追肥をする前に「今回足したいのはNだけなのか、Kも必要なのか」を一度立ち止まって、ラベルの数字に戻るのが安全です。


参考:保証成分量の読み取りと、配合原料の表示ルール(施肥設計の前提になる“袋の読み方”)
FAMIC「肥料の表示の手引き(保証成分量・原料表示)」

配合肥料とは独自視点ロット表示原料順

検索上位であまり強調されないのに、現場で効くのが「原料表示の“順番”と“ロット”」の見方です。FAMICの手引きでは、原料の種類を記載する順序として、指定配合肥料などでは「重量割合の大きい順」、窒素全量を保証する登録肥料では「製品に占める窒素全量の量の割合の大きい順」で記載する、といったルールが示されています。
つまり、保証票の原料欄を読むと、「この製品は何で窒素を立てているのか」「どの原料が主役か」を推測できます。これは、同じN-P-K値でも“効き方が違う”理由を説明する手がかりになります。


さらに、同資料では表示を簡素化する方法として「荷口番号(ロット)に対応する原料詳細をウェブ(肥料情報システム)に掲載し、保証票では省略する」運用が説明されています。ここは意外と見落とされがちで、「袋には書いてないから分からない」ではなく「ロットとリンク先で追える場合がある」と知っておくと、トラブル時の原因切り分けが速くなります。


例えば、同じ銘柄を継続使用しているのに、ある時期だけ効きが鈍い・溶けが悪い・匂いが違う、といった違和感が出たとき、ロットを控えておくと、販売店やメーカーとの会話が一気に具体化します(責任追及ではなく、再現性のある改善に繋がる動きになります)。


参考:原料の記載順序(重量割合順など)と、荷口番号を使った原料情報の開示の考え方
FAMIC「肥料の表示の手引き(原料の種類の記載方法)」




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