枝豆農薬と防除指針と収穫前日数

枝豆農薬は「だいず」と同じ感覚で選ぶと、登録や収穫前日数で思わぬ落とし穴があります。大阪府の防除指針を軸に、カメムシ類・アブラムシ類の防除、成分回数、ドリフトまで整理します。現場で迷うポイントを先回りして潰し、どこを最優先で点検しますか?

枝豆農薬と防除指針

枝豆農薬の要点(現場チェック版)
「えだまめ」は「だいず」と別作物

農薬取締法上の扱いが異なるため、ラベルの適用作物が「えだまめ」「豆類(未成熟)」「野菜類」かを必ず確認。

📅
収穫前日数と使用回数が最重要

散布できる最終日(例:7日、14日、21日、前日)と回数上限、さらに“同一成分の総使用回数”をセットで点検。

🪲
カメムシ類は早め・継続が効く

侵入・増殖の波がある害虫なので、発生確認と適期防除、周辺管理(除草や地域連携)まで含めて設計。

枝豆農薬の登録と豆類(未成熟)と野菜類の確認


枝豆農薬で最初に押さえるべき結論は、「えだまめ」は「だいず」とは別作物として扱われ、使える農薬も“えだまめ/豆類(未成熟)/野菜類”に適用があるものに限る、という点です。
現場では「大豆で使っているから枝豆にもOK」と判断してしまいがちですが、この思い込みが最も危険です。
大阪府の防除指針でも、同じ農薬名でもメーカーで登録内容が異なること、異なる農薬名でも同一成分を含むことがあるので“ラベルで登録と成分の総使用回数を確認”するよう強く注意書きがあります。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/79a553edbc0f4339ed8e4a469da59b3f27e060ca

ここは作業者の経験値より、紙(ラベル)を正として運用する方が事故を防げます。

🍀現場でのチェック手順(迷ったらこれ)

  • ① 適用作物:ラベルの適用作物に「えだまめ」または「豆類(未成熟)」または「野菜類」があるか確認。​
  • ② 対象害虫:カメムシ類、アブラムシ類、シロイチモジマダラメイガ等、目的の病害虫名があるか確認。​
  • ③ 使用時期:収穫前日数(例:7日、14日、21日、前日)を確認。​
  • ④ 回数:本剤の回数だけでなく、同一成分の総使用回数も確認。​

意外と見落とすのが④です。

例えば大阪府の資料では、スタークル顆粒水溶剤/アルバリン顆粒水溶剤が同一成分ジノテフランで、総使用回数が「3回以内」、さらに“は種時の土壌混和”と“散布等”で内訳上限があると明記されています。

製品名でローテーションしているつもりでも、成分が同じだと回数超過になり得るので、成分ベースで帳票管理するのが安全です。

参考:大阪府の防除指針(えだまめの登録・同一成分回数・カメムシ類/アブラムシ類の薬剤例がまとまっている)
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/84837/2503_09_40_edamame.pdf

枝豆農薬の収穫前日数と使用回数と成分の総使用回数

枝豆農薬の運用は、「効いたか」より先に「収穫前日数」と「使用回数」と「成分の総使用回数」を守れているかで合否が決まります。
大阪府の防除指針でも、同一成分を含む場合があるため成分の総使用回数はラベルで確かめるよう明記されています。
ここで現場が混乱しやすいのは、散布回数を“製品ごと”に数えてしまうことです。

しかし実際は、成分が同じなら製品が違っても合算されるケースがあり、しかも土壌混和と散布で別枠カウントの条件が付くこともあります。

大阪府資料のジノテフランの注意書きは、まさにその典型例です。

🧾帳票(防除記録)を強くおすすめする理由

  • 作業者が変わっても、回数超過や最終散布日のミスを防げる。​
  • 「同一成分」「同一系統」の判断がその場でできる(ラベル確認の習慣がつく)。​
  • 収穫・出荷の逆算(収穫前日数)を組み込みやすい。​

さらに、害虫側の都合(発生の波)に合わせて散布間隔を詰める年ほど、回数上限にぶつかりやすいので、計画段階で“弾切れ”を起こさない設計が必要です。

「後半に効く薬を残しておく」のではなく、「収穫前日数が短い(前日など)選択肢を終盤に回す」ように組むと、現場の自由度が上がります。

薬剤名の例として大阪府資料には、カメムシ類向けにスタークル顆粒水溶剤(2000倍・7日/2回)、トレボン乳剤(1000倍・14日/2回)、スミチオン乳剤(1000倍・21日/4回)などが示されています。

アブラムシ類向けでも、スミチオン乳剤(1000~2000倍・21日/4回)、アディオン乳剤(3000倍・前日/3回)、ベネビアOD(2000~4000倍・前日/3回)、ウララDF(2000~4000倍・7日/2回)等が挙げられており、収穫前日数の幅があることが分かります。

※上の具体例は「大阪府指針に載っている一例」で、実際の使用は必ずラベルの適用作物・使用方法・希釈倍数・回数を最終確認してください(メーカー差があるため)。

枝豆農薬のカメムシ類とアブラムシ類の防除ポイント

枝豆で悩みが多い害虫の代表はカメムシ類とアブラムシ類で、どちらも“発生を見てから”だと手遅れになりやすいタイプです。
大阪府の指針では、カメムシ類は「発生を認めたら薬剤を散布」とし、具体的な薬剤例と収穫前日数を示しています。
カメムシ類は、被害が見える頃には吸汁が進んでいることが多いので、「いつから侵入しやすいか」を地域で押さえるのが効率的です。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/cb404f3847f1b5e59698d904e781ef7dbbb4c4da

栃木県の資料(大豆の項)では、カメムシ類は8月中下旬から侵入し、9月中旬~10月中旬に発生がピーク、莢伸長期(開花15日後)~子実肥大中期(開花40日後)が最も防除が必要な期間とされています。

枝豆は収穫が大豆より早い作型も多いですが、「開花後○日」という考え方は枝豆の防除タイミング整理にも応用しやすいです。

一方アブラムシ類は、ウイルス病との関係で“虫害そのもの”以上の意味を持ちます。

大阪府の指針ではウイルス病について、種子やアブラムシ類で伝染すること、健全種子の使用、子葉展開時から有翅アブラムシ類の防除に努めることが明記されています。

「アブラムシが少ないから後回し」ではなく、子葉展開時からの初動が大切、というメッセージとして受け取るのが実務的です。

🧠意外と効く“耕種+物理”の組み合わせ(薬剤だけに寄せない)

  • シルバーポリフィルムのマルチで飛来回避。​
  • 生育初期の寒冷しゃ(トンネル栽培)で物理的に侵入を抑える。​
  • ほ場内外の除草徹底で発生源を減らす。​

これらは「農薬を減らすため」だけでなく、農薬を使う場合でも“回数上限に余裕を残す”という意味で効いてきます。

薬剤ローテーション以前に、侵入圧を下げると防除設計が一気に楽になります。

参考:大豆カメムシ類の侵入時期・防除が必要な期間・散布開始目安(開花15日後など)が整理されている
https://www.pref.tochigi.lg.jp/g05/kamemushiagri.html

枝豆農薬のドリフトと地域連携(独自視点:散布できない日を減らす段取り)

枝豆農薬の現場トラブルで、意外に“技術”より“段取り”が支配するのがドリフト(飛散)です。
栃木県の資料(大豆の項)では、9月に入ると水稲の収穫作業時期と重なり防除の余裕がないこと、さらに隣接ほ場が収穫間際の水稲の場合に農薬ドリフトの可能性があり防除ができない、といった問題が書かれています。
これを枝豆に置き換えると、「害虫は待ってくれないのに、隣接作物・作業ピーク・天候で散布可能日が削られる」という構図です。

対策は、散布技術の工夫だけでなく、散布可能日を確保する“地域内の情報共有”が効きます。

実際、栃木県資料でも、周辺作物の薬剤散布や除草のタイミングなどを部会や地域内で情報共有することが防除に重要だと述べています。

🛰️独自視点:ドリフト対策を「当日の工夫」から「事前の設計」に寄せる

  • 防除カレンダーを“自分のほ場だけ”で完結させず、周辺の作業予定(収穫、草刈り、共同防除)と重ねて見る。​
  • 散布が難しい時期を見越し、収穫前日数が長い剤を前倒しで使うのではなく、逆に終盤に使える選択肢(収穫前日数が短い剤)を残す設計にする。​
  • 「散布できない日」を想定して、耕種・物理(除草、マルチ、トンネル)で侵入圧を下げ、散布回数を“必要最小限”に近づける。​

また、ドリフト懸念があると「散布しない」判断になりがちですが、結果として被害が拡大して“後で回数を増やす”流れになると、回数上限・収穫前日数の制約で詰みやすくなります。

だからこそ、地域で散布・除草・収穫のタイミングを共有して、そもそも散布できる窓を確保することが、枝豆農薬の実務では強い武器になります。




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