トムソンコーポレーションから販売されている「根まで枯らす除草剤」は、その名の通り、葉や茎にかかった薬剤が植物体内に吸収され、地下の根まで浸透して枯死させる「経葉吸収移行型」の除草剤です 。主成分であるグリホサートイソプロピルアミン塩は、植物の光合成やアミノ酸合成の回路を阻害することで、ゆっくりと、しかし確実に生命活動を停止させるメカニズムを持っています 。
効果が表れるまでの具体的なタイムライン
多くのユーザーが気にするのは「散布してから何日で枯れるのか」という点です。結論から言うと、この製品は「遅効性」に分類されます 。
参考)のレビュー・口コミ - Yahoo!ショッピング - Pay…
即効性を謳う除草剤(例えばバスタ液剤や、MCPAを配合したタイプ)のように、かけた翌日に枯れることはありません 。しかし、この「遅さ」こそが、薬剤を根の先端まで行き渡らせるために必要な時間なのです。初心者がやりがちな失敗として、「撒いてから3日経っても枯れないから」といって追加で散布したり、痺れを切らして草刈り機で刈り取ってしまうことが挙げられます。刈り取ってしまうと薬剤が根に届くルートが断たれてしまい、再生してしまうため、じっくり待つことが最大のコツです 。
参考)トムソンの除草剤を種類毎に徹底解説!
効果的な雑草のタイプ
この除草剤は「非選択性」であり、薬剤がかかった植物はほぼすべて枯れます。
特筆すべきは、土壌に落ちた薬剤の効果についてです。この製品の成分は、土壌に落下すると土の粒子に吸着され、微生物によって速やかに分解・不活性化されます 。つまり、「これから生えてくる雑草」を予防する効果(土壌処理効果)は一切ありません。あくまで「今生えている雑草」を枯らすためのものです。この特性は、除草後の土地にすぐに別の植物を植えたい場合や、庭木の足元の雑草だけを枯らしたい場合には大きなメリットとなりますが、長期的な防草効果を期待する場合には不向きであることを理解しておく必要があります。
トムソン根まで枯らす除草剤は、原液を水で薄めて使う「希釈タイプ」です。そのまま使えるシャワータイプと比べて手間はかかりますが、コストパフォーマンスは圧倒的に優れています 。適切な濃度で作ることが、効果を最大限に引き出す鍵となります。
ターゲット別の希釈倍率目安
メーカー推奨の希釈倍率は以下の通りです 。
参考)https://item.rakuten.co.jp/pet-gardeninglife/4974863624214/
希釈液を作る際のポイント
希釈する際は、まず容器に水を半分ほど入れ、その後に計量した薬剤を投入し、最後に残りの水を入れてよく撹拌します。こうすることで泡立ちを抑えられます。また、ペットボトルのキャップ(約7.5ml)を計量カップ代わりに使う裏技もありますが、正確な計量のためには専用の計量カップを使うことを強く推奨します 。
参考)除草剤の希釈計算に! 希釈倍率表と希釈表
展着剤は必要か?
製品の説明書には「展着剤不要」と記載されています 。これは、製品自体に界面活性剤が含まれているため、そのままでも葉に付着するように設計されているからです。しかし、現場の経験則として、以下のケースでは市販の展着剤を少量添加することをお勧めします 。
参考)グリホサート系除草剤の欠点について
展着剤(例:ダインやグラミンSなど)を加えることで、薬液が葉の表面にべったりと広がり、吸収効率が飛躍的に向上します。特に、安価なトムソン製除草剤に展着剤を組み合わせることで、高価なブランド除草剤に近い効果を低コストで実現できる点は、コスト意識の高い農業従事者や管理者にとって重要なテクニックです。
除草剤界の絶対王者である「ラウンドアップマックスロード」と、ジェネリック的な立ち位置である「トムソン根まで枯らす除草剤」。どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、成分、価格、機能性の面から徹底比較します 。
成分の違い
両者ともグリホサート系ですが、塩(えん)の種類が異なります。ラウンドアップの「カリウム塩」は、植物への吸収速度が圧倒的に速く、根までの移行量も多い高機能版です 。一方、トムソンの「イソプロピルアミン塩」は、初期のラウンドアップと同じ成分構成で、特許切れ後に多くのメーカーが採用している標準的な成分です。
価格の比較(500mlボトル換算の目安)
参考)https://jason.co.jp/product/302975/%E3%83%88%E3%83%A0%E3%82%BD%E3%83%B3%E6%A0%B9%E3%81%BE%E3%81%A7%E6%9E%AF%E3%82%89%E3%81%99%E9%99%A4%E8%8D%89%E5%89%A4500ml548%E5%86%86%E7%A8%8E%E8%BE%BC/
価格差は歴然としており、トムソンはラウンドアップの約4分の1から5分の1程度の価格で購入できます。広大な面積(駐車場や空き地など)を管理する場合、このコスト差は年間で数万円単位の節約につながります。
雨への強さ(耐雨性)
ここが決定的かつ最大の差です。
参考)除草剤
トムソンのような一般的なグリホサート剤は、葉から吸収されるまでに時間がかかります。散布直後に雨が降ると、薬剤が流れ落ちてしまい、効果がゼロになってしまいます。「休日にしか作業できないが、午後は雨予報」といった状況では、高くてもラウンドアップを選ぶ価値があります。逆に、翌日まで晴天が続くことが確実であれば、トムソンで十分な効果が得られ、コストも大幅に抑えられます。
結論:使い分けの推奨
すべてのシーンでラウンドアップを使う必要はありません。
賢い管理者は、天候と雑草の状況に応じてこの2つを使い分けています。
ここが最も重要、かつ多くの人が誤解しているポイントです。トムソン根まで枯らす除草剤は、「農薬」として登録されていません。いわゆる「非農耕地用除草剤」に分類されます 。
「非農耕地用」の本当の意味
「効き目が弱いから農耕地用ではない」のではありません。成分自体は過去に農薬として登録されていたものと同じでも、メーカーがその製品について農薬登録(多額の費用と試験データが必要)を行っていないため、法律上「農薬」と名乗れないのです。
農薬取締法により、農作物(野菜、果樹、米など)の栽培・管理目的で、無登録の除草剤を使用することは明確に禁止されています 。
参考)非農耕地専用と称する除草剤の販売等について
参考)除草剤 - Wikipedia
たとえ自分が食べるための家庭菜園であっても、野菜が植わっている土壌にこれを撒くことは法律違反となります。農家の方が「成分は一緒だから安い方でいいだろう」と考えて、あぜ道や畑の中に撒くことは、コンプライアンス上非常に危険であり、絶対に行ってはいけません 。
参考)https://www.jacom.or.jp/archive01/document/news03/03030606.html
トムソン除草剤が使用できる場所は、あくまで「駐車場、道路、宅地、グラウンド、お墓」など、植物を栽培していない場所に限られます 。
参考)https://item.rakuten.co.jp/pet-gardeninglife/4974863623705/
安全性について
法的な区分とは別に、物質としての安全性はどうでしょうか。
参考)グリホサート
参考)https://www.monotaro.com/k/store/%E9%99%A4%E8%8D%89%E5%89%A4%20%E6%A0%B9/
安全に使用するためのルールは、「散布当日は関係者以外立ち入り禁止にする」「マスク・手袋・長ズボンを着用する」「風下に向かって撒かない」という基本的な農薬散布の作法を守ることです。特に隣接地への飛散(ドリフト)はトラブルの元になるため、風の強い日の使用は避けましょう。
「トムソンを撒いたけど、スギナだけピンピンしている」という声はよく聞かれます。スギナは地中深く張り巡らされた根茎と、葉の表面積が少ない(針のような形状)ため、除草剤が効きにくい難防除雑草の筆頭です 。しかし、諦める必要はありません。トムソンでも工夫次第でスギナを攻略可能です。
攻略法1:濃度は限界まで濃くする(25倍)
スギナに対しては、ケチってはいけません。100倍希釈ではまず枯れません。メーカー推奨の25倍(水1リットルに薬剤40ml)という高濃度で散布してください 。この際、ただ漫然と撒くのではなく、スギナの緑色の部分全体が濡れるように丁寧に散布します。
参考)トムソン 根まで枯らす除草剤 (20L) アミノ酸系除草剤-…
攻略法2:散布時期を見極める
スギナには「効きやすい時期」があります。それは、春~初夏にかけて、スギナが最も盛んに成長している時期です。逆に、老化して硬くなったスギナには吸収が悪くなります。また、一度草刈りをして、新芽が出揃ってきたタイミング(丈が15~20cm程度)で散布するのが最も効率的です。傷ついた組織や柔らかい新芽からは薬剤が吸収されやすいためです。
攻略法3:尿素を混ぜる(裏ワザ)
これはメーカー公式の方法ではありませんが、一部の農家や造園業者の間で行われているテクニックとして、希釈液に少量の「尿素(窒素肥料)」を混ぜる方法があります 。
これにより、吸収効率が上がり、スギナのような頑固な雑草への効果を高めることができると言われています。ただし、あくまで自己責任の範囲での運用となりますので、まずは小規模なエリアで試すことをお勧めします。
攻略法4:反復処理
スギナの生命力は凄まじく、一度の散布で地下茎のすべてを死滅させるのは困難です。一度枯れたように見えても、生き残った地下茎からまた生えてきます。ここで諦めず、「生えてきたらまた撒く」をワンシーズンに3回程度繰り返してください 。これにより地下茎の養分を枯渇させ、翌年以降の発生量を劇的に減らすことができます。根気こそが最大の武器です。
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