里芋の追肥時期と土寄せと肥料

里芋の追肥時期を中心に、土寄せと肥料の考え方を整理し、1回目・2回目の判断基準や失敗しやすいポイントまで現場目線でまとめます。あなたの圃場では「いつ」「どこに」「どれくらい」をどう決めますか?

里芋の追肥時期

里芋の追肥時期:迷わない判断軸
📅
基本は2回+土寄せ

目安の「暦」だけでなく、草丈・葉の展開・圃場の水分で追肥の適期を決めるのが失敗しにくいです。

🌱
追肥は位置が9割

株元ベタ撒きは避け、根の伸びる場所へ帯状に。1回目と2回目は「反対側」にずらして効かせます。

💧
乾燥と過肥が最大の敵

里芋は乾燥に弱く、窒素過多は「草ボケ」や肥大不良を招きます。追肥と同時に水分管理も設計します。

里芋の追肥時期の目安:1回目と2回目


里芋の追肥時期は「2回」が基本設計で、追肥と土寄せをセットで管理すると収量が安定しやすいです。
1回目は、株が伸び始める生育初期(例:本葉が開いて勢いが出る頃)を狙い、時期の目安として「5月下旬〜6月中旬」と説明されることが多いです。
2回目は、1回目から一定期間を空けて行い、目安は「6月下旬〜7月下旬」など雨〜盛夏の入口に設定されます。
ただし同じ「6月下旬」でも、植え付けが遅い圃場・地温が低い圃場・初期生育が鈍い圃場は、暦より株の状態を優先したほうが外しにくいです。


参考)里芋(サトイモ)の栽培 肥料のやり方の基本とおすすめ肥料


現場で迷ったら、追肥時期を「葉が展開して茎葉が伸びる=養分需要が上がる局面」と捉え、草丈や葉色の変化で最終決定するのが実務的です。


参考)里芋を植える時期や追肥時期は?水やりはいつまで必要?|🍀Gr…


2回目は「追肥の締め」にし、以降は土寄せのみ(3回目の土寄せ)とする説明もあり、追肥のやり過ぎを防ぐ発想として有効です。


参考)サトイモ(里芋)の育て方と栽培のコツ


里芋の追肥時期と土寄せ:回数と高さ

里芋は追肥と土寄せを組み合わせて、芋が日光に当たる(緑化)・肥大スペースが足りない、といったトラブルを減らします。
土寄せの回数感は「追肥2回+土寄せ3回」という整理がわかりやすく、2回目追肥の2〜3週間後に3回目の土寄せを行う考え方が紹介されています。
土寄せの高さの目安は、段階的に上げる設計で、2回目は1回目より高め(例:10cm程度)とされます。
土寄せの意味は、単なる倒伏防止ではなく「子芋・孫芋の肥大スペース(覆土量)を確保する」ことにあります。


参考)https://www.mdpi.com/2223-7747/14/6/891

また、マルチ栽培では土寄せを省略する体系もある一方で、土寄せ栽培は覆土量確保やうね内への水の浸み込みやすさなどの利点が整理されています。

マルチで追肥・土寄せをやる場合は、根域に水が入っているか(マルチ下が乾いていないか)を確認して、追肥が“溶けて動く”条件を作ることが重要です。

里芋の追肥時期に使う肥料:窒素・カリと施肥量の考え方

追肥に使う肥料は、家庭菜園〜小規模では化成肥料(例:N-P-Kが同量の8-8-8など)を推奨する解説があり、扱いやすさの面で現場向きです。
追肥の成分バランスとして、チッソ・リン酸・カリの比率例(チッソ7、リン酸8、カリ6等)を挙げる解説もあり、専用肥料を選ぶ時の目安になります。
追肥量は「株当たり」や「面積当たり」で表現がぶれやすいので、まず自分の圃場の栽植密度(株数)を前提に置いて量を決めると事故が減ります。
意外に見落とされがちなのが、「里芋は吸肥力が強いが、肥効が後まで残りすぎると地上部が勝って芋の肥大が抑制される」という整理です。

同じ資料内で「収穫前には茎葉が黄化して肥切れする状態が望ましい」「窒素過多や後効きは転流・肥大を抑制」と明記されており、追肥は“効かせ切って終える”設計が重要だと分かります。

つまり、里芋の追肥時期は「足りないから足す」だけでなく、「効き終わりの時点を作る」ための時期設定でもあります。

里芋の追肥時期の失敗例:草ボケ・腐敗・肥大不良

里芋の追肥時期で典型的な失敗は、遅い追肥や多すぎる追肥で窒素が後まで効き、茎葉だけ元気で芋が太らない状態(草ボケ)になることです。
施肥例の注意書きでも「窒素過多は草できになり、腐敗も多くなる」とされ、収穫前にやや黄化して肥切れする程度が理想とされています。
このため2回目追肥の後は、追肥を追加するより土寄せ・水分・排水の「物理条件」を整えて肥大を後押しする方が、結果的に歩留まりが出やすいです。
また、追肥を入れても乾燥して肥料が効かない(塩類濃度だけ上がる)パターンも現場では多いので、里芋の追肥時期は必ず水分管理とセットで考えます。

里芋は乾燥に弱く、少雨期や高温乾燥期には定期的なうね間かん水が推奨され、3日おきのかん水など具体的な管理目安も示されています。

「追肥したのに効かない」を肥料のせいにしがちですが、実際は“水がないから動かない”だけ、というケースが混ざる点が盲点です。

里芋の追肥時期の独自視点:水分と肥効の「3か月」設計

独自視点として、里芋の追肥時期を「植付け後3か月間に肥効を持続させる設計」として捉えると、判断が一気に楽になります。
公的な栽培資料では、栽培期間は長い一方で「肥効の持続が必要となる期間は植付け後3か月間」と整理され、品種によって肥効低下のタイミングも触れられています。
つまり追肥の役割は、1回目・2回目で“必要な期間の肥効カーブを作る”ことで、後半に肥料を残しすぎないことが品質と肥大に直結します。
この考え方を圃場に落とすと、追肥時期は「暦」よりも、植付日からの経過日数と初期の立ち上がりで微調整するのが合理的です。


そして同じ追肥量でも、乾燥で止まった圃場は“効きが遅れて後半にズレ込む”ため、草ボケの原因は量ではなく水分条件の遅れで起こることがあります。

追肥の可否に迷ったら、葉色だけでなく、うね間かん水が効いているか・排水が詰まっていないかを先に点検し、肥料投入を「最後の手段」にすると安全側に倒せます。

【里芋の追肥時期・施肥設計の根拠(肥効3か月、窒素過多の弊害、かん水管理など)】
富山県「さといも安定生産マニュアル」(PDF)




ヤマサン食品工業 もちもち里芋 150g×5袋