多価不飽和脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸であり、オメガ3とオメガ6に分類されます。アマニ油とえごま油は100gあたり約57gもの多価不飽和脂肪酸を含み、同率で第1位となっています。種実類ではアマニ(いり)とえごまが23.5~24gの多価不飽和脂肪酸を含有し、続いてチアシード(乾)が約19gと豊富です。
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くるみ(いり)は9gのα-リノレン酸を含み、ナッツ類の中でもオメガ3脂肪酸が特に多い食品として知られています。青魚では、さんまの皮つき生が100gあたりEPA1500mg、DHA2200mgを含み、さばやいわしもそれぞれ930mg/1400mg、780mg/870mgと豊富な含有量を誇ります。これらの魚介類は、農作業で体を動かす方にとって効率的なエネルギー源となります。
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植物油では、ぶどう油が第3位、綿実油が第5位にランクインしており、料理の用途に応じて使い分けることができます。油揚げやゆば(生)といった大豆製品にも多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、日常的に取り入れやすい食材です。
参考)https://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/fatty_acid_po.html
一価不飽和脂肪酸は主にオレイン酸として知られ、体内で飽和脂肪酸から合成できるため必須脂肪酸ではありませんが、健康効果が注目されています。ひまわり油ハイオレイックが79.90gで第1位、オリーブ油が74.04gで第2位、サフラワー油ハイオレイックが73.24gで第3位となっています。
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ナッツ類では、ヘーゼルナッツのフライ味付けが54.74gと最も多く、次いでアーモンドのいり無塩が35.09g、ピスタチオのいり味付けが30.92gと続きます。これらのナッツは間食やおやつとして手軽に摂取でき、農作業の合間のエネルギー補給にも最適です。米ぬか油は39.8g、ごま油は37.59gの一価不飽和脂肪酸を含み、和食の調理に適しています。
オリーブオイルやアボカドに含まれる一価不飽和脂肪酸は、血中コレステロールを下げる効果があり、成人病などの予防に役立つとされています。動物性食品では、牛肉の尾が27.24g、生クリームやあんこうの肝にも豊富に含まれていますが、飽和脂肪酸も多いため摂取量には注意が必要です。
参考)https://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/fatty_acid_mo.html
オメガ3脂肪酸は抗炎症作用や心臓保護作用があり、中性脂肪値を下げ、血圧を正常に保つ働きがあります。EPAは血液をサラサラにし、中性脂肪やコレステロール値を下げる効果があり、脳血管障害や虚血性心疾患などの予防に役立ちます。DHAは血液脳関門を突破できる数少ない成分の一つで、脳細胞の活性化作用から認知症予防や、成長期の脳の発達に重要とされています。
参考)https://www.naturecan-fitness.jp/blogs/education/dha-epa
オメガ6脂肪酸もまた必須脂肪酸ですが、現代の食生活では過剰摂取になりがちです。オメガ6とオメガ3のバランスが重要で、理想的な比率を保つことで健康効果が最大化されます。特に農業従事者のように体を動かす仕事をしている方は、炎症を抑える作用のあるオメガ3を意識的に増やすと良いでしょう。
参考)【オメガ3とオメガ6の違いと適切なバランス】健康的な食生活の…
不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸と置き換えることで、総死亡リスクを11%から19%低下させるという研究結果も報告されています。植物性食品を基本とする食事スタイルにより、食物繊維や抗酸化物質、不飽和脂肪酸といった体に良い栄養素を多く摂取できます。
参考)長生きの秘訣は「不飽和脂肪酸」 植物油をいかせば寿命を延ばせ…
農林水産省の公式サイトでは、脂質による健康影響について詳しい情報が掲載されています
青魚のEPAやDHAを効率よく摂取するには、調理方法に工夫が必要です。刺身やたたきなど生の状態で食べることで、酸化を最小限に抑えながら不飽和脂肪酸を効率よく摂取できます。グリル調理では約20%、フライ調理では約50%も減少するため、加熱する場合はホイル焼きがおすすめです。アルミホイルで魚を包んでオーブントースターやフライパンで蒸すことで、魚油を逃がさず食べることができます。
参考)https://www.mrso.jp/colorda/medical/2591/
高温での加熱により不飽和脂肪酸が酸化しやすくなり、特に揚げ油が繰り返し使われている場合は青魚の脂まで酸化が進んでしまいます。さんまを加熱調理した場合、揚げるよりも焼いた方がEPAやDHAは多く残っていたという研究結果もあります。
参考)青魚を食べるときは避けてほしい!『意外とやりがちな調理方法』…
えごま油やアマニ油を用いる場合は、サラダやマリネなど熱を加えない調理方法が推奨されます。n-3系不飽和脂肪酸は構造上劣化しやすい脂質で、光や時間、加熱などで劣化してしまうため、干物や冷凍されたものよりも新鮮な青魚を選ぶことが大切です。農作業の後の食事では、これらの調理法を意識することで、より多くの健康効果を得ることができます。
参考)n-3系不飽和脂肪酸って知ってる?青魚の栄養パワー
ナッツ類の品質を保つには、直射日光が当たらない20℃以下の場所で保存することがポイントです。冷蔵庫は温度が一定で光も入らないため、ナッツの保存に適しており、特に夏場は冷蔵庫での保存が推奨されます。ナッツは周囲の匂いを取り込みやすいため、密閉容器やチャック付きの袋に入れて保管することが重要です。
参考)https://www.rawfood-lohas.com/tidbit/storage/nuts-storage.shtml
殻付きのナッツは乾燥した涼しい場所で保存し、殻をむいたナッツは密閉容器に入れて冷蔵庫で保存します。長期間保存したい場合は冷凍することで酸化を防ぐことができ、生の商品(松の実、クコの実、生アーモンド等)は開封前・開封後共に野菜室での保存がベストです。
参考)ナッツ・種実について
農作業の合間の間食として、適量のナッツを携帯することで、手軽に不飽和脂肪酸を摂取できます。ただし、ナッツ類や種子類は適量を心がけ、食べ過ぎないようにすることが大切です。加工食品や外食の頻度を減らし、新鮮な食材を使った自炊を心がけることで、バランスの取れた食事が実現できます。植物油の使用量を控えめにし、オリーブオイルやアボカドオイルを選ぶことも効果的です。
参考)不飽和脂肪酸の働きとは?
体を使う農業従事者にとって、不飽和脂肪酸は効率的なエネルギー源となり、抗炎症作用により疲労回復をサポートします。魚類や大豆製品の摂取を増やし、野菜、果物、未精製穀類、海藻の摂取を増やすことで、総合的な健康管理が可能になります。
参考)ω3系多価不飽和脂肪酸(EPA・DHA)を効果的に取り入れ、…
不飽和脂肪酸の基礎知識とn-3系、n-6系のバランスについて、より詳しい解説が掲載されています

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