スプラサイドは、有効成分がDMTP(36.0%)の殺虫剤として整理される製品群で、剤型として水和剤が流通してきました。
農薬インデックスの薬剤詳細では、スプラサイド水和剤は「毒性:劇物」「性状:類白色水和性粉末」と明記されており、取り扱い上の前提として“普通物感覚で扱わない”ことが重要です。
劇物は散布作業者の安全管理(保護具、洗眼・洗浄、保管の鍵管理など)を強く意識する必要があり、結果として作業段取り(希釈→散布→洗浄→廃液処理)も「省略しない運用」が求められます。
現場でよく起きる誤解は、「スプラサイド=1つの商品名」と思い込む点です。実際には同じDMTPでも、銘柄・登録番号・剤型が複数存在し、適用作物や使用回数などが一致しないケースがあり得ます。
参考)https://www.kumiai-chem.co.jp/data/app_265.pdf
そのため、まずは“手元の容器ラベルの登録番号”を起点に、登録情報を確認してから、防除計画に組み込みます。
参考)農薬登録情報ダウンロードの説明 - 独立行政法人農林水産消費…
スプラサイド水和剤は「水に希釈して使用する」タイプで、適用表に従った希釈倍率・使用液量・使用時期・使用回数を守る運用が前提です。
農家webの製品ページでも、スプラサイド(DMTP)はカイガラムシ類への効果が顕著で、加えてシンクイムシ類・鱗翅目害虫・アブラムシ類にも効果がある、と特徴が整理されています。
つまり「単独ターゲット防除」だけでなく、発生が重なる園地で“同時防除の設計”がしやすい一方、効かせ方を誤ると無駄散布にもなりやすい薬剤と言えます。
効かせるコツは、害虫の“当たり前の弱点”を外さないことです。たとえばシンクイムシ類は食入後に効きが落ちやすいので、食入前(産卵盛期のタイミング)に防除の山を作るように散布間隔を設計する、という注意が示されています。
また、カメムシ類のように園外からの飛来が絡む害虫では、園内だけを丁寧に散布しても限界があり、広域一斉防除や周辺草木への対応が勧められています。
こうした“適用表+害虫生態”をセットで読むと、スプラサイドの強み(広い殺虫スペクトラム)を無理なく現場に落とし込めます。
スプラサイド(DMTP)製品の注意事項として、ミツバチに影響があるため「巣箱や周辺にかからない」「放飼中の施設や果樹園では使用を避ける」など、具体的な回避行動が列挙されています。
さらに、周辺で養蜂が行われているかを都道府県や農業団体等へ確認し、必要なら情報提供して危害防止に努める、という“手続きに近い注意”まで書かれている点が実務上は重要です。
この手の注意書きは「努力義務っぽく見える」一方で、事故が起きたときに最初に確認されるのもここなので、散布日誌に「確認した内容」を残す運用がトラブル回避につながります。
水系リスクについても、甲殻類など水産動植物への影響のおそれがあるため、河川・養殖池への飛散流入を避け、洗浄水や残液を河川に流さないこと、空容器も適切処理することが明確に注意されています。
「散布後の洗い水」を軽く見てしまう現場もありますが、注意事項では“調製を工夫して使い切る”ことまで踏み込んでいるため、希釈量の見積もり精度が安全対策の一部になります。
あわせて、アルカリ性薬剤(石灰硫黄合剤、ボルドー液など)との混用回避が注意として挙げられており、ローテーション散布の流れで“うっかり混用”が起きないよう、事前にタンク洗浄を含めて段取り化してください。
スプラサイド関連では「登録失効」の情報に触れることが不可欠で、たとえば農林水産省の農薬登録情報提供システムでは、スプラサイドM(DMTP乳剤)が(失効)として掲載されています。
農家webの「JAスプラサイド水和剤」ページでも「登録失効済みの薬剤」と明記され、失効後は新たな製造・販売はされない一方、使用禁止農薬でなければ“最終有効年月まで使用できる可能性”がある、と注意喚起されています。
この「可能性」という表現がポイントで、実務では“ラベル(最終有効年月)”“保管状態(固化・劣化)”“地域指導(普及・防除所)”の3点確認が現実的な落とし所になります。
意外と知られていないのは、登録・失効の一覧や有効成分の区分情報を扱うFAMICが、免責事項として「使用や防除指導等に際しては、農薬のラベルを必ず確認」と強調している点です。
つまり、Web上の二次情報(まとめサイト・通販説明)よりも、最終的にはラベルと登録情報の突合が“正”であり、ここを外すと適用外使用のリスクが上がります。
参考:登録・失効の扱い(ラベル確認の重要性、毒劇区分の説明)が書かれている
https://www.acis.famic.go.jp/toroku/
参考:個別の登録番号単位で、失効かどうか・種類(DMTP乳剤など)を確認できる
スプラサイドM
検索上位の解説は「成分・適用・注意事項」になりがちですが、現場で差が出るのは“確認を仕組みにする”部分です。
具体的には、散布当日に迷いが出ないよう、作業前チェックをテンプレ化するとミスが減ります(登録番号、対象作物、希釈倍率、残液ゼロ設計、周辺養蜂の有無、天候とドリフト条件)。
この運用は薬剤がスプラサイドである必要はありませんが、ミツバチ影響や水系注意、混用回避など「確認項目が多い」薬剤ほど効果が大きいです。
さらに一歩踏み込むなら、日誌に「ラベルを見た」ではなく、ラベルの“どの条件を満たしたか”を短く記録します。たとえば「放飼なし確認」「巣箱なし」「用水路側は風下回避」「残液なし」「洗浄水は回収」など、後日トラブル時に説明できる形が理想です。
独自視点としては、こうした記録が“作業者の身を守る”だけでなく、JGAP等で求められる管理の考え方とも相性が良く、将来的な監査対応にもつながります。
最後に、スプラサイドは「効く薬」だからこそ、効かせ方が雑だと周辺影響や適用外リスクも比例して大きくなります。
参考)スプラサイドM
散布の上手さは、散布技術だけでなく、登録確認・周辺調整・廃液ゼロ設計まで含めた“総合技能”として積み上がっていきます。

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