キシュウスズメノヒエは、地表を横走する稈(ほふく茎)が節から発根・萌芽しながら広がる多年生雑草で、水田や湿った場所で問題になりやすい草種です。
厄介なのは「切れた稈のかけら」でも増殖源になり得る点で、水田内では耕起や代かきで切断された稈切片が増殖に関与します。だから、機械作業で“細かく切れば終わり”ではなく、増え方のクセを理解して手当てを組み立てる必要があります。
見分けの実務ポイントは、「似た草」と混同しないことです。水田内ではシハロホップブチルが効きやすい一方、よく似たアシカキには効果がないので、誤同定すると“薬が効かない”という評価になりやすいと注意喚起されています。
また、変種のチクゴスズメノヒエも発生し、実務上はほぼ同様に扱って防除します。
現場での観察メモ(スマホで十分です)として、次を残すと判断が速くなります。
水田内に発生したキシュウスズメノヒエ(チクゴスズメノヒエ含む)を枯殺する方法として、シハロホップブチル乳剤、またはシハロホップブチル・ベンタゾン液剤を「草丈25cm程度まで」に「落水茎葉散布」し、薬液が株元の葉に十分付着するよう株全体へ散布する、という具体的な指針が示されています。
ここでの勘所は“成分名”よりも、落水して茎葉に当てること、株元まで濡らすこと、草丈が伸び切る前に叩くことです。つまり、同じ薬でも散布条件がズレると効きの体感が変わります。
水田内で効かせるための段取り例(作業の流れを固定化してミスを減らす)。
意外に見落とされがちなのが、「効かせるべき相手は“葉”だけではない」という点です。ほふく茎の節で更新する草なので、株元を濡らせず上だけ焼くと、残った節からの再生が起こりやすくなります。資料が強調する“株元の葉に十分付着”は、まさにそこを突いています。
水田での除草剤選定は、登録内容(作物・使用時期・回数・雑草名など)を必ずラベルと公的データで確認して下さい。
農薬の登録確認(検索の入口):農薬登録情報提供システム(農林水産省)
多発圃場では、稲刈り後の畦畔を含めた秋季防除として、浸透移行性が高いグリホサート剤等を使うと良い、という整理があります。これは「翌年のスタートを軽くする」発想で、いま見えている株を倒すだけでなく、越冬・再生の母材を減らす狙いです。
さらに、早期水稲刈跡では非選択性除草剤による防除効果が高く、グリホサート液剤、グルホシネート液剤、ビアラホス液剤が有効だとされています。
刈跡の考え方は単純で、「秋に残すほど来年増える」タイプの雑草に対して、圃場外へ逃がさず、その場所で更新能力を削っておくことです。特に畦畔から侵入するケースが多い草なので、畦畔とセットで刈跡を押さえないと、翌春にまた同じ侵入を許してしまいます。
現場での注意点(安全面と効果面を両立するためのメモ)。
キシュウスズメノヒエは日平均気温10℃以上で萌芽を始め、湛水土中に埋没された稈からは萌芽できないため、ていねいな代かきは発生の抑制につながる、とされています。
ここは派手な薬剤情報よりも、実務上の再現性が高いポイントです。薬剤が効きづらい年でも、代かきの丁寧さは“発生母数を減らす”方向に働くため、後工程(茎葉処理)の負担が軽くなります。
ただし、水田内では耕起や代かきで切断された稈切片が増殖源となる、とも整理されています。つまり、雑に作業して切片が残り、しかも埋没が不十分だと、逆に“増える条件”を作ってしまう可能性があります。
この矛盾を解く鍵は「切断の有無」ではなく「埋没の徹底」です。丁寧な代かきで土中にしっかり埋め込めば萌芽しにくい一方、中途半端に切れて地表近くに残ると増殖に寄与し得る、という理解が現場感に合います。
作業改善の小技(コストを増やしにくい順)。
キシュウスズメノヒエは、畦畔から横走する稈で侵入するだけでなく、畦畔除草での稈切片の飛散でも水田内に侵入するとされています。ここは検索上位でも触れられやすい一方で、実際の圃場では“草刈りのやり方”が固定化されていて見直されにくい盲点です。
つまり、畦畔作業が上手くいっているつもりでも、稈切片を田面へ送り込む運用だと、水田内防除の難易度を自分で上げてしまいます。
対策は「畦畔で枯らす」だけではなく、「水田へ持ち込まない」ことをKPIにするのがコツです。畦畔管理が重要である、と明記されている通り、畦畔を外周の別圃場として扱い、侵入を止める工程を設計します。
現場で試しやすい運用改善案(いずれも大きく逸れずテーマ直球です)。
発生・侵入の理屈を短くまとめると、こうです。
参考:キシュウスズメノヒエの発生・侵入と、水田内での薬剤・秋季防除・代かきの要点(特徴/防除の骨格)
キシュウスズメノヒエ(稲の病害虫と雑草)
参考:水田内に発生したキシュウスズメノヒエを、シハロホップブチル等で「草丈25cm程度まで」「落水茎葉散布」「株元の葉に十分付着」で枯殺する具体指針
水田雑草キシュウスズメノヒエをシハロホップブチル乳剤で効果的に枯らす方法(農研機構)
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