チャップス チェーンソー 義務化 保護衣

チェーンソー作業で「チャップス」は本当に義務化?対象業種、罰則、JIS適合、現場での選び方と使い方まで整理し、農業・造園の作業者が迷わない基準をまとめますが、あなたの現場はどこまで対応できていますか?

チャップス チェーンソー 義務化

チャップス着用の義務化で現場が変わったポイント
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義務化の核は「下肢の切創防止用保護衣」

2019(令和元)年8月1日から、チェーンソーによる伐木作業等では脚の保護衣を着用させる・着用することが義務になりました。

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林業だけでなく業種にかかわらず対象

農業の圃場整備、果樹の伐採、農道沿いの支障木処理でも、業務としてチェーンソーを使うなら同じ枠組みで考える必要があります。

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チャップスは「ズボンと同等」扱いに

厚生労働省のガイドライン留意事項では、検証結果を受けてチャップスも防護ズボンと概ね同等の安全性があると整理されています。

チャップス チェーンソー 義務化 対象


チェーンソーの「義務化」は、ざっくり言うと“林業だけの話”ではありません。厚生労働省のリーフレットでは、伐木作業等を行う「すべての業種」が対象と明記されています。つまり、農業法人・個人農家でも、雇用関係のある労働者が業務で伐木作業等を行うなら、同じ土俵で考える必要があります。参考として、造園・土木工事業など林業以外も含めて対象になる旨が示されています。
ここで大事なのは、狙いが「チェーンソーを持つこと」ではなく「チェーンソーによる伐木作業等を行う労働者の下肢(脚)の切創防止」です。リーフレットでは、事業者が労働者に「下肢の切創防止用保護衣を着用させること」、労働者が「着用すること」の双方が義務として書かれています。現場でよくある“会社は買ったけど、暑いから今日は無しで…”が通りにくい構造です。


農業の現場だと、次のような作業が該当しやすいです(呼び方が農業寄りでも、実態が伐木・造材に近いと見なされやすい点に注意)。


  • 防風林果樹の更新で立木を伐倒する。
  • 圃場の支障木を切る、農道脇の倒木を処理する。
  • 玉切りして搬出しやすくする(造材に近い)。

「自分は林業じゃないから関係ない」は危険で、業務としてチェーンソーで伐木作業等を行うなら、保護衣はセットで考えるのが安全側です。


下肢切創防止用保護衣(どれを使うか)の考え方について:リーフレットでは、前面にソーチェーン損傷を防ぐ保護部材が入っており、JIS T8125-2に適合する防護ズボンまたは同等以上の性能を有するものを使用するよう示されています。チャップスも“等級の概念”や“同等以上性能”の枠で選ぶ必要があります。


参考リンク(制度の根拠・施行日・注意点)。
厚生労働省リーフレット:施行日(2019年8月1日)と「下肢の切創防止用保護衣」義務、チャップス着用時の注意(留め具・足首に近い留め具)

チャップス チェーンソー 義務化 罰則

「義務化」と聞いたとき、現場が一番気にするのは“守らないとどうなるか”です。実務的には、労働基準監督署の是正指導→改善が基本線ですが、法令上の義務なので、悪質・反復・重大災害の文脈では重い扱いになります。現場としては「安全対策をやった証拠(教育・点検・支給・着用の運用)」を残しておくことが、結果的に守りになります。
罰則の話が出回る背景には、安衛法体系が「事業者の安全配慮(設備・保護具・教育)」を強く求める構造だからです。さらに今回の改正では、労働者側にも着用が義務と整理されており、会社だけが責任を負う話ではなくなっています(現場の「自己判断で外した」が免罪符になりにくい)。


農業の現場で見落としがちなのは、兼業・短期雇用・応援作業です。繁忙期に手伝いに来る人が、チェーンソーを扱うなら「その日だけ」でも安全衛生の枠組みが乗ります。支給が間に合わないなら、少なくとも現場に共用サイズを備え、着用方法を指導し、危険作業を任せない判断が必要です。


また、義務の中身は「チャップスという製品名」ではなく「下肢の切創防止用保護衣」です。防護ズボンでもよいし、同等以上性能の製品でもよい。ここを誤解すると「チャップスだけ買って安心」になり、サイズ不適合や破損放置など別のリスクが残ります。リーフレットでも“身体に合ったサイズ”“保護性能が低下したものは使用しない”と書かれています。現場でのルール化(交換基準、点検項目、保管方法)が罰則回避というより事故回避に直結します。


チャップス チェーンソー 義務化 JIS

「JISって書いてある製品を買えばOK?」という質問は多いですが、結論は“JISは重要だが、表示の読み方と運用がもっと重要”です。厚生労働省リーフレットは、JIS T8125-2に適合する防護ズボン、または同等以上の性能を有するものの使用を促しています。さらに厚生労働省のガイドライン留意事項では、チャップスも同等の性能が要求されるのが当然、と整理されています。
意外と知られていないポイントは、ガイドライン留意事項で「JIS以外の規格」についても触れられていることです。ISO、EN、ASTM、AS/NZSの防護性能はJISとほぼ同等と考えられるため、これらの規格の防護性能を有する製品を使用する場合はガイドラインに適合するものと認められる、と明記されています。現場で海外メーカー品を使っている、あるいは調達上JIS表示が薄い製品を扱うときに、この一文は判断材料になります。


ただし、注意すべき落とし穴もあります。


  • 「同等以上」と言いながら、実際にどの規格のどのクラスかが曖昧な製品がある。
  • 体格に合っていないと、歩行でめくれたり、隙間ができて本来守りたい部位が露出する。
  • 一度ソーチェーンが当たって繊維が引き出された保護衣は、見た目が軽傷でも性能が落ちている可能性がある。

そして、チャップス特有の“現場あるある”が、留め具の締め忘れ・緩み・片側ずれです。リーフレットでは、留め金具式の場合は全ての留め具を確実に留め、左右にずれないよう適度に締め付ける、最下部の留め具が足首にできるだけ近いものを着用する、と具体的に注意が書かれています。ここはマニュアルにそのまま転記できるレベルで重要です。


参考リンク(チャップスが防護ズボンと同等扱いになった根拠、規格の扱い)。
厚生労働省:ガイドライン留意事項(チャップスは防護ズボンと概ね同等、ISO/EN/ASTM/ASNZSもJISとほぼ同等で適合扱い)

チャップス チェーンソー 義務化 特別教育

義務化の話題はチャップスに集中しがちですが、同じ改正の流れで「特別教育」も強化されています。厚生労働省リーフレットでは、チェーンソーによる伐木等の業務に関する特別教育が、伐木の直径等で区分されていたものを統合し、時間数を増やすことが示されています。つまり、保護具だけ揃えても“教育を受けていない作業者がチェーンソー作業をする”状態は、別の弱点として残ります。
農業現場で現実的に問題になるのは、次のようなケースです。


  • 農閑期に林業現場へ応援に行く、または逆に林業経験者が農作業を手伝う。
  • 台風後の倒木処理を「経験者だから」と任せる。
  • 法人で複数拠点があり、教育履歴が紙のままで追跡できない。

教育は“受けたかどうか”も大事ですが、現場運用では「誰が、いつ、どの内容を修了したか」が即答できる状態が重要です。災害が起きた後に履歴を掘るのは、たいてい間に合いません。現場の管理者は、保護衣の支給台帳と同じノリで、特別教育の修了証(写し)を作業者ごとに管理し、応援者には作業範囲を制限する、といった統制が必要です。


また、リーフレットには立入禁止範囲(樹高の2倍半径)や、かかり木処理の禁止事項など、保護衣以外の安全対策も含まれています。農業の倒木処理は「急いで片付けたい」心理が働きやすいので、保護衣+教育+作業ルール(立入禁止、合図、退避確認)をセットにしないと事故が減りません。


チャップス チェーンソー 義務化 独自視点

検索上位が触れにくい“現場の独自視点”として、農業従事者に刺さるのは「暑熱・泥・薬剤・機械油が、チャップス運用を壊す」という点です。林内作業と違い、農地周辺は泥はね、用水、農薬散布後の付着、トラクターのグリス・燃料などが混ざりやすく、チャップスの繊維層や留め具にダメージが蓄積しやすい環境です。義務化対応として買っても、保管と点検が雑だと“着けているのに守れない”状態が起きます。
ここで役立つのが、リーフレットに書かれている「既にソーチェーンが当たって繊維が引き出されたものなど、保護性能が低下しているものは使用しない」という考え方です。農業現場向けに言い換えるなら、次の3点をルール化すると運用が崩れにくいです。


  • 点検のタイミングを固定:始業前に外観、終業後に汚れと破れ、週1で留め具の摩耗確認。
  • 保管場所を固定:直射日光・高温(倉庫の屋根裏)・薬剤の近くを避ける。
  • 交換基準を見える化:繊維の露出、裂け、留め具の欠損、めくれ癖(サイズ不適合含む)は即交換。

もう一つの意外な論点が「サイズ問題=安全問題」です。ガイドライン留意事項では、防護ズボン・チャップスは身体に合ったものを使用すべきことは当然、と明記されています。農業法人で共用にしがちな現場ほど、S体型の人がLを着けてズレる、逆に大柄な人が小さめを無理に締めて動きが鈍る、といった事故の芽が出ます。共用品にするなら“少なくとも2~3サイズを常備し、足首側の留め具が適正位置に来ること”をチェック項目に入れるのが現実的です。


最後に、現場が回る工夫として「チャップスを“装着が面倒な追加物”にしない」ことが効きます。例えば、チェーンソー本体の始業点検(チェーンブレーキ、目立て、燃料漏れ)と同じチェックシートに、チャップスの留め具・めくれ防止・サイズ確認を1行で入れると、着用が習慣化しやすいです。義務化対応は“買ったか”より“毎回ちゃんと着けられる仕組みがあるか”で差が出ます。




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