メトトレキサートは、関節リウマチなどで「週に1〜2日だけ飲む」という独特の用法をとる薬で、効き目と副作用の両方が“週単位”で波打つことがあります。
そのため、めまいが出たときは「いつ出たか(服用当日〜翌日なのか、数日後なのか)」をメモするだけで、原因の推定がかなり楽になります。
添付文書レベルの副作用分類では、精神神経系の「頭痛、めまい」が挙げられており、起こりうる副作用として扱われています。
参考)https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00068647.pdf
ただし、ここで重要なのは“めまいがある=軽い副作用”とは限らない点で、後述する貧血、脱水、ショックなど別の重大イベントの入り口として現れることがあります。
参考)http://image.packageinsert.jp/pdf.php?mode=1amp;yjcode=3999016F1065
【セルフチェック(受診判断の材料)】
参考)くすりのしおり : 患者向け情報
メトトレキサートが細胞増殖を強く抑えすぎると、白血球・赤血球・血小板が減る「血球減少(骨髄抑制)」が起こり得ます。
このうち赤血球が減って貧血が進むと、動悸・息切れと並んで「めまい、倦怠感」などが出ることがある、と患者向け資料で明記されています。
つまり、めまいの背景が“神経の副作用”ではなく、“酸素運搬力の低下”であるケースがある、ということです。
このパターンは、体を動かしたときに悪化しやすく、「最近やけに息が上がる」「作業の休憩回数が増えた」など、農作業の体感変化として先に気づくこともあります。
【ここが分岐点】
参考:副作用の早期発見には、定期的な診察と検査が重要だとされています。
日本語で「血球減少→貧血→めまい」の流れが患者向けに整理されている資料(本文のこのH3内容の根拠)。
治療の背景や副作用(血球減少、貧血、めまい、感染症など)を患者向けに体系的に説明
https://www.ryumachi-jp.com/pdf/mtx_2020.pdf
メトトレキサートは葉酸の働きを妨げることで効果を発揮しますが、その影響が関節以外の細胞にも及ぶため、口内炎・吐き気・下痢・肝機能異常などが起こり得ると説明されています。
この「葉酸阻害由来の副作用」は、メトトレキサートの投与量が多いほど起こりやすい一方で、葉酸を補給することで“ある程度防げる”とされています。
実務で混乱しやすいのが葉酸製剤の飲み方で、患者向け資料では「メトトレキサート服用最終日の翌日または翌々日(24〜48時間後)」に飲む、と記載されています。
また、葉酸をメトトレキサートと同時に飲んだり、指示量を超えて飲むと治療効果が弱まり、病気が悪くなる場合があるため、自己判断で増量しないよう注意喚起されています。
【意外に盲点になりやすい話(サプリ・食品)】
このセクションは「めまい」そのものを直接消す話ではありませんが、口内炎や消化器症状が続く→食事量が落ちる→脱水や栄養不足が重なる→めまいが増幅、という現場あるあるの連鎖を止める“予防策”として効いてきます。
農業従事者に特有の論点として、「暑熱・発汗・作業負荷」が、メトトレキサート使用時の副作用リスクを押し上げやすい点があります。
患者向け資料には、汗を多くかいたときや、発熱・嘔吐・下痢・食欲不振のときは十分な水分補給を心がけ、「脱水に気をつける」と明記されています。
さらに踏み込んで、脱水症状(尿の出が悪い、口が渇く)が強いときは、メトトレキサートを“一時飲むのをやめて”、早めに医療機関に連絡または受診するよう具体的に書かれています。
これは「脱水のときに無理して飲み続けると副作用が出やすい」という、机上ではなく生活の場に直結する重要な注意点です。
【農作業の“脱水サイン”チェック(めまいと一緒に見える)】
参考:脱水時の一時中止(休薬)に触れた日本語情報(本文のこのH3内容の補強)
脱水(熱中症、嘔吐、下痢等)で脱水症状が強いときは服用を一時中止する注意点
https://www.sekiguchiclinic2012.com/rheumatism/mtx.html
検索上位では「めまい=軽い副作用」として流されがちですが、現実には“めまいは重大な副作用の一部として混ざる”ことがあります。
たとえばショック/アナフィラキシーでは、冷感・呼吸困難・血圧低下が挙げられており、こうした循環の急変は「ふらつき(めまい)」として自覚されることがあります。
また、メトトレキサート使用中は感染症や間質性肺炎に注意が必要で、発熱、咳、息苦しさ、全身の強いだるさなどの症状が重要な警告サインとして整理されています。
めまいが主役に見えても、実は「息切れが増えた」「階段や畑の段差で呼吸が苦しい」「微熱が続く」といった同時進行の兆候が隠れていることがあり、そこに気づけるかが分かれ目です。
【“めまい単体”で見ないための質問(上司チェック向けの具体性)】
参考:ショック/アナフィラキシーなど「重大な副作用」の記載が確認できる日本語の添付文書PDF(本文のこのH3内容の根拠)
ショック、アナフィラキシー(冷感、呼吸困難、血圧低下等)など重大な副作用の記載
http://image.packageinsert.jp/pdf.php?mode=1&yjcode=3999016F1065