いも掘り機(掘取機)の現場価値は、「掘る」よりも「土を落とし、芋を傷つけず、畝上に整列させる」工程で差が出ます。メーカーの掘取機では、土振るい下部に鎮圧ローラーを付けて整地し、芋が整地済みの面に落ちることで飛散を減らす考え方が示されています。
また鎮圧ローラーは、圃場が湿っているときは外して通常の掘取機として運用できる設計例があり、「土が重い日は外す」という逃げ道が品質維持に効きます。
コンベア周りは、土落とし能力とキズ低減がトレードオフになりやすいので、仕様の読み方を決めておくと迷いません。例えば、ゴム特殊コーティング(ゴム被覆)で芋に傷を付けにくくする設計や、桟を一本ずつ交換できる方式が紹介されており、ここは中古導入でも劣化確認ポイントになります。
参考)https://www.dcnet.gr.jp/pdf/download/support/research/center3/319/s_h29gyakutaitaisei_doc.pdf
さらに、土落とし能力の高い「標準コンベア」と、小さいいもまで拾い上げる「早掘コンベア」を選べる例があり、規格外の拾い残しや早掘り時期の戦略と直結します。
掘り取り深さは深すぎると土量が増え、浅すぎると切断や取り残しが増えやすく、結局は“土量と衝撃”のバランスで詰めます。収穫機のチェックシートでは、作業に先立って試運転を行い、PTO回転300rpm、速度0.8m/s程度を目安に作業しながらチェック項目で判断して調節する、という具体的な手順が提示されています。
この「先に試運転→チェックシートで判定→調節」という順番が重要で、感覚でいきなり深さや速度を振ると、芋の転がり(ロールバック)や落下衝撃が一気に増えて原因が分からなくなります。
意外に見落としやすいのが、圃場条件が“深さ設定の許容範囲”を狭める点です。チェックシートでは、乾性の土壌水分は傷・打撲率が高くなる、極端な下り傾斜では塊茎・土塊の上がりが多くなる、第一コンベア上の土量が少ないとロールバックで傷・打撲の原因になる、など条件起点の注意がまとまっています。
つまり深さを一定にしても、乾き・傾斜・土量で結果が変わるため、深さ調整は「圃場ごとに最初の5分で決め直す」運用が現実的です。
品質クレームや選果落ちの多くは、刃よりも“搬送と落差”で発生します。チェックシートには、第一コンベア上で芋が転がっていないか(ロールバック)、コンベアから次工程へ直接落ちていないか、芋がスピンしていないか、落下高さを考慮せず使い方で損傷を与えていないか、など「動き」の確認が並びます。
また、第一選別ローラーから抜けた石が第一コンベア上の芋に当たる、ローラー先端が尖っていると傷・打撲になる、といった“石と金属角”の組み合わせが明示されており、ローラー摩耗の点検が効率の割に効果が大きいポイントです。
そして少し意外なのが、「土は邪魔」という固定観念が常に正しくない点です。チェックシートでは、第一コンベア上の土量が少ないとロールバックで傷・打撲の原因になる、とされており、土を落とし過ぎると逆にクッションが消えて打撲が増える場面があります。
このため、土落としを強めたい日にこそ、コンベア速度だけを上げるのではなく、落差・角度・ガイド位置もセットで“衝撃を逃がす”調整に寄せるのが安全です。
参考:キズ・打撲を減らす具体的チェック項目(コンベア、ローラー、落差、土量、試運転の目安)がまとまっています
https://www.toyonoki.co.jp/tnocms/wp-content/uploads/2023/12/tph_7.pdf
いも掘り機は、PTOや回転部に近い位置で調整・詰まり除去・歩行操作が発生しやすく、ここを軽く見ると事故が起きます。掘取機の取扱説明書では、掘取機の取付けはPTOクラッチを切りエンジンを停止して行う、ジョイント取付けもPTOクラッチを切りエンジン停止で行う、といった基本動作が強い注意として書かれています。
また、作業機の下へもぐったり足を入れたりしない、トラクタのまわりや掘取機との間に人が入らないようにする、という注意も明記されており、現場では「声かけ」より先に“立ち入りできない配置”を作る方が確実です。
事故のリアルな形として、トラクターけん引式のじゃがいも掘り取り機を走らせつつ歩いて操作中、つまづいた拍子に手をついてロールに触れて巻き込まれる、という事故事例が安全資料に記載されています。
参考)https://www.jadea.org/files/R4_nouanzen_shiryo.pdf
このタイプはベテランほど起こしやすいので、対策は精神論ではなく、例えば「歩行操作を減らす段取り」「足元の障害物除去」「停止→確認→再始動のルール固定」のように、転倒を前提に手順を設計するのが効果的です。
参考:掘取機の取付・点検でのエンジン停止や立ち入り禁止など、安全注意がまとまっています
https://www.niplo.co.jp/file2021/manual/man14542028910.pdf
検索上位の多くは「選び方」「価格」「能率」に寄りがちですが、現場の損益に直結するのは“消耗の見える化”です。チェックシートでは、Vベルトやローラーチェーンは一週間に一回たわみ確認、グリスアップは一日一回、ミッションオイルは初期50時間・以降250時間を目途に交換、など具体的な保守目安が並び、整備が作業品質の一部として扱われています。
ここを独自視点として一歩進めるなら、整備を「故障予防」ではなく「キズ・打撲の予防」に紐づけて記録することです。
例えば、同じ圃場でも「今年は打撲が多い」と感じる年は、実は圃場条件ではなく、コンベアの被覆ワイヤーの緩みやクッションベルトの伸び、案内板や保護ゴムの摩耗で“金属接触が増えている”ケースがあり得ます(チェック項目として列挙されています)。
そこで、日報に「第一コンベア上の土量」「ロールバック有無」「落下高さ」「保護ゴムの欠け」など、品質に直結する項目だけを3分で記録すると、来年のセッティングが再現しやすくなります。
最後に、整備は“やり過ぎない”のもコツです。チェックシートでも「圃場条件に合わせて選定」「適切に調整」とある通り、全項目を完璧にするより、事故に直結するPTO周りと、キズに直結する落差・ローラー摩耗・土量の3点を優先して潰す方が結果が出やすいです。

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