ゲザノンゴールドは、登録上「とうもろこし」「飼料用とうもろこし」「ヤングコーン」「ソルガム」「うど」などで使える除草剤です。
有効成分はアトラジン27.8%とS-メトラクロール26.4%の混合で、剤型は水和剤(懸濁液)です。
1作あたりの使用回数は1回なので、「土壌処理で1回」か「生育期で1回」か、最初に方針を決めてから組み立てるのが安全です。
適用表にある「使用方法」は全面土壌散布で、これは畝間だけでなく圃場全面に均一に散布する設計です。
土壌処理(雑草発生前)としては、とうもろこしで「マルチ前・は種前」または「は種後発芽前」に、140〜260mL/10aを70〜150L/10aで全面土壌散布します。
ここで重要なのは、薬量(mL/10a)と散布水量(L/10a)は別物で、「薬量は守りつつ、圃場条件に合わせて散布水量で均一性を作る」発想にすることです。
土壌処理は“土の表面に効く層(処理層)を作る”イメージなので、散布ムラがあるとムラのまま雑草ムラになります。
意外と見落とされがちですが、メーカー資料でも「土壌処理でも生育期処理でも使用可能」とされており、土壌処理を基本に据えて初期雑草を抑える運用が定番です。
とうもろこしの生育期処理は「とうもろこし2〜4葉期」に、140〜260mL/10aを70〜100L/10aで全面土壌散布します。
この“生育期”は、作物が生育している時期に処理するという意味で、雑草が大きくなってから何でも枯らす茎葉処理とはニュアンスが違う点に注意が必要です。
生育期に入ると、作物体に薬液がかかるリスクや、圃場の凹凸で散布ムラが出るリスクが上がるため、ブーム高さ・走行速度・ノズル状態の点検が効き目に直結します(結果として「規定の薬量を全面に届ける」ためです)。
栃木県の資料でも、アトラジンを含む薬剤(ゲザノンゴールド等)を土壌処理に用いて初期発生を抑える流れが示されており、初期勝負の位置づけが分かります。
農薬登録情報(農林水産省)にある適用表どおり、作物・使用時期・薬量・散布水量・回数を外さないことが最重要です。
製品紹介では「使用前によく振ってから使用」とされており、懸濁剤は攪拌不足がそのまま濃度ムラ(=薬害や効かない場所)になり得ます。
また、販売店の注意書きとして「展着剤の加用は不要」「加用する場合は本剤への添加が可能な展着剤を」といった記載があり、自己判断の添加はトラブル源になりやすいです。
混用については、栽培資料の中で「混用使用に注意」「薬害を起こすことがある」と明記された例があるため、タンクミックスは“ラベルで可否が取れる組み合わせだけ”に絞るのが現実的です。
参考:農薬登録の適用表(作物・使用時期・薬量・希釈水量・回数の根拠)
農林水産省 農薬登録情報提供システム「ゲザノンゴールド」
参考:メーカーの製品概要(有効成分、特徴、適用変更の記録、散布水量の変更点)
シンジェンタ「ゲザノンゴールド」製品ページ
検索上位の解説は「適用表」「薬量」「時期」に寄りがちですが、現場で“効かない”の多くは、登録値を守っていても起きる「均一な処理層が作れない」ことに集約されます。
具体例として、土壌処理は土が粗い・ワダチが深い・播種後に鎮圧ムラがあると、表層の状態が場所で変わり、同じ散布でも効き目がばらつきます(同じ面積に同じ薬量を届けても“置かれる土”が違うためです)。
さらに、土壌処理で重要な“一年生雑草の初期発生を抑える”位置づけは県の資料でも示されており、裏を返すと「発生が進んでからのリカバリー」は別手段(体系処理)で考えるべき局面が出ます。
最後に、ゲザノンゴールドは「土壌処理でも生育期処理でも使用可能」である一方、使用回数は1回なので、雑草相(イチビ・アレチウリなど問題雑草を含む)と作業可能日を天気予報と照らし、最も“ムラなく散布できる日”に寄せるのが結果的にコストを下げます。