中古のセルトレイ播種機は、性能より先に「仕様が自分の現場に合うか」を確定させないと失敗しやすいです。たとえばスズテックのセルトレイ播種機 STH2007B は、適用セルトレイが全農規格128穴・200穴で、播種・鎮圧ローラー交換式という前提があります。さらに適応種子としてコート種子Lサイズ(φ2.5~3.5mm)を指定しており、ここが外れると欠粒・割れ・詰まりの原因になり得ます。これらは中古個体の状態以前に「そもそも運用できない」リスクなので、購入前に必ず確認します。
また、設置条件も仕様の一部として扱うべきです。STH2007Bの取扱説明書では、設置が悪いとセルトレイが片寄り「欠株」「潅水ムラ」等の原因になるため、平らな場所で脚の高さ調節ボルトで水平を出すよう注意しています。中古導入は「買って置けば動く」ではなく、置き場の床精度・電源・給排水まで含めてセットで設計しないと、能力(箱/時)が出ません。
参考)中古スズテック農機具一覧【中古農機具販売 UMM】
中古選びの現実的な進め方は、(1)穴数(128/200)と資材(アンダートレイ含む)を固定、(2)電源が単相100Vで確保できるか、(3)播種方式(点播/散播の感覚)と作物を照合、(4)最後に中古価格と状態を比較、の順です。順番を逆にすると「安いから買ったがトレイが合わない」「種子が合わず精度が出ない」という撤退戦になりがちです。
相場観を作るには、実際の中古出品価格を複数見るのが手っ取り早いです。中古農機市場UMMでは、播種機の中古が複数掲載されており、例としてスズテックの播種機で約5~7万円台のものから、セルトレイ全自動系の出品で20万円台の表示も確認できます。もちろん状態・付属・機種が違うため単純比較はできませんが、「手動~簡易播種」と「セルトレイ全自動(搬送・播種・灌水など含む)」で価格帯が跳ねやすいことが読み取れます。
ここで重要なのは、「価格」だけで得をした気にならないことです。セルトレイ播種機は、搬送・播種・灌水などの電装が絡み、取説でも電機部品・コードの毎日点検や、濡れた手でプラグを抜き差ししないなど感電・火災の注意が明確に書かれています。中古で電装トラブルを引くと、修理の段取り・部品手配・作業停止の損失が価格差を簡単に上回ります。
価格を「総額」で見るためのチェック項目を、購入前の見積もりとして並べます。
✅ 中古本体価格
✅ 輸送費(長尺レールや分割構造の有無で変動)
✅ 設置工事(床の水平出し、給排水の取り回し)
✅ 消耗・交換が前提の部品(ベルト・チェーン周り、ローラー、ノズル類)
✅ 取説・部品番号の入手性(メーカーPDFの有無など)
「相場より安い」より、「来期の播種ピークに止まらない」ほうが利益に直結します。中古は値切りよりも、止まらない条件を買う発想が安全です。
中古の点検は、経験則だけでなく、取扱説明書の“故障の診断と処置”をそのままチェックリストに落とすと精度が上がります。STH2007Bの例では、「水が出ない」原因としてスイッチON順、蛇口、ホース曲がり、潅水ノズル詰まり、減圧弁ストレーナー目詰まり、ウォーターバルブ(フィルター/ダイヤフラム)目詰まりなどが列挙され、処置も具体的です。中古の現物確認で、ノズル清掃痕・フィルターの固着・ホース接続部の劣化を見れば、隠れ不具合の当たり外れを減らせます。
搬送系も同様で、「セルトレイ間の隙間が無くなる」原因を箱ガイドの狭さ(搬送にブレーキ)としており、ガイド調整に言及しています。現場では、ガイドが狂っている個体は「播種精度が出ない」だけでなく、トレイ破損や詰まり停止の引き金になります。中古確認では、箱ガイドの固定ボルトがなめていないか、左右のガイドが均等に動くか、調整しろが残っているかを必ず見ます。
さらに“意外に見落とされがち”なのが、周波数(50Hz/60Hz)対応です。STH2007Bでは「本製品は50Hz地区に組付けてあり、60Hz地区で使用する場合は従動側スプロケットを交換」と明記され、チェーンのたわみ量(10~15mm程度)まで示されています。中古で前オーナーの地域と使用地域が違うと、能力や搬送タイミングに影響が出る可能性があるため、購入時に周波数改造の履歴(交換済みか、部品が付くか)を確認しておくと事故を減らせます。
中古現物の最低点検(短時間で効く順)をまとめます。
中古農機は「現状渡し」も多い一方、販売店によっては返品・返金の仕組みを用意している例があります。農キングの案内では、使い始めの初日に特定部位の不具合が発生した農機に対応する旨や、修理不能な故障時に同等品交換または購入代金の全額返金を行う場合がある旨が説明されています。また自己都合返品は「未使用で購入から7日以内」など条件がある一方、手数料が発生するとも書かれています。
セルトレイ播種機の中古で保証が効くかは、トラブルの性質によって体感が大きく変わります。たとえば「電源が入らない」「モーターが動かない」などの初期不良は販売店対応に乗せやすい一方、実運用で出る「欠粒」「灌水ムラ」「詰まりやすい」は資材・設定・床の水平など運用要因も絡むため、保証対象外になりやすい領域です。取説にも、指定以外の資材を使うと性能が発揮されない/トラブル原因になる旨があり、ここが責任分界点になりがちです。suzutec+1
だからこそ、購入前に「保証・返品の条件」を“文章で”確認し、できれば初回稼働日を購入後すぐに設定して試運転計画を組むのが実務的です。特に繁忙期は、故障時の対応が遅れるだけで育苗全体が後ろ倒しになり、定植・収穫・出荷まで雪崩れるので、保証がある中古は結果的に安い場合があります。
参考)https://www.suzutec.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/12/STH-2001.pdf
参考:中古購入の安心材料(保証・返品の考え方、条件の例)
https://nouki-ichiba.net/pages/exchange-return
検索上位では「価格」「選び方」「おすすめ」に寄りがちですが、現場で差が出る独自視点として“周波数とタイミング”を強く推します。STH2007Bの取扱説明書には、50Hz地区に組付けてあるため、60Hz地区で使用する場合は従動側スプロケットを12Tから15Tに交換するよう明記されています。さらに、ローラーチェーンの張りを「10~15mmたわむ程度」に調整するなど、具体的な基準があります。ここを外すと、播種・灌水・搬送の同期が崩れて「機械は動くが品質が荒れる」状態になりやすいです。
もう一つの“意外な盲点”は、播種タイミングがセルトレイのふち検知で安定しないケースです。取説では、セルトレイのふちの破損やたわみでタイミングが安定しない場合、付属のアンダートレイ検知センサーアームに交換できるとしています(ただしアンダートレイ長が統一されていないと使用不可)。つまり中古機そのものが正常でも、トレイの歪み・混在があると精度が出ず、「中古のせい」に見えて実は資材運用の問題、ということが起きます。
周波数と資材の話は、単に理屈ではなく、導入後の“再現性”に直結します。中古を買う前に、次の2点をチェックしておくと、かなりの確率で外れを回避できます。
参考:仕様(適用トレイ、能力、周波数対応など)を一次情報で確認できる取扱説明書PDF
https://www.suzutec.co.jp/wp/wp-content/uploads/2017/11/STH2007B_manual.pdf

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