カルチベーターをカタログで比較するとき、最初に見たいのは「条数・条間・耕幅」です。ヤンマーの乗用管理機HVシリーズ向けアタッチメントでは、カルチベータ(施肥付/なし)が3条で条間60~75cm、耕幅が22・29cmと明示されており、作付け体系に合わせた“合う・合わない”が判断しやすい構成です。
井関のカルチベータ(JK-MR-S/N)でも、3条で条間55~75cm、耕幅18~30cmという可変幅が示され、同じ「3条」でも現場の条間設定・中耕深さの作り込みで実運用が変わることが読み取れます。
参考)https://www.nchngp.co.jp/dl/pdf/nichinouki/catalogue.pdf
この段階で「自分の畑の条間(定植機・移植機の設定)」「管理機の走行幅」「畝の形(高畝/平畝)」をメモしておくと、カタログの数値が“意味のある比較”になります。
次に、同じ条数でも「培土器が付く/付かない」「施肥機能が付く/付かない」で目的が分岐します。井関の仕様表では施肥付(JK-MR-S)はホッパ容量50L、散布量15~100kg/10a(粒状肥料)まで記載されており、追肥を同時作業にしたい人にとって判断材料が揃っています。
カタログの見出しが「中耕・培土・施肥」と並んでいても、実際は“同時にできること/できないこと”が機種と装備で大きく変わります。ヤンマーの例では、キャベツ主体の中耕作業向けにロータリーカルチがあり、野菜の葉を傷めにくい後方開放型の固定式ロータリーカバー、スプリング加圧式で追従性が良い、といった作業品質に直結する特徴が説明されています。
一方で、同ページ内のカルチベータ(HV-MR-S/N)は「けん引作業なので、ロータリー式と比べて高速作業が可能」と明確に整理されています。
参考)カルチベーター « 商品カタログ|有限会社リバロ…
ここが重要で、カタログの“高速”は単に速く走れる話ではなく、PTOで土を回す方式か、けん引で抵抗を抑える方式か、という機構の違いを示しています。
施肥(追肥)を同時にやりたい場合は、「施肥付カルチベータ」や共着アタッチメントの記述を探します。井関は施肥カルチベータとしてJK-MR-Sを用意し、散布量レンジまで提示しているため、肥料設計(粒状肥料の種類や投入量)から逆算しやすい構成です。
また、ヤンマーでは中耕ディスクが“PTO不要のけん引作業機”として紹介され、約4~6km/時のスピード作業で時間短縮・燃料低減につながる、と作業設計の方向性がはっきり書かれています。
湿ったほ場で「土を練りにくい(条件による)」という一文もあり、降雨後の作業許容度をカタログから読み取れる点は見落としがちですが実務では効きます。
現場の“詰まり”ポイントは、作業が遅いことよりも「予定日に終わらない」「燃料が想定より増える」「湿りで耕盤が荒れる」など、工程全体の破綻です。ヤンマーの中耕ディスクは、けん引式でPTO駆動が不要、約4~6km/時で作業時間短縮と燃料消費量低減を狙えると説明されており、カタログの一文が工程設計の根拠になります。
ロータリー式は土を砕き込みやすく、培土形状を作りやすい反面、土質・含水で抵抗が増えやすいのが実情です。ヤンマーのロータリーカルチ(高速PTO対応)の項目では、PTOの「低/高」を使い分けて大豆培土と麦の土入れに対応する、と書かれており、同じ機械でも回転数設計で狙いが変わることが分かります。
意外と見落とされるのが「必要な別部品」です。ヤンマーの高速PTO対応ロータリーカルチでは、装着に別途高速カウンターヒッチ(T)とクラッチ爪が必要な場合がある、と注意が入っており、カタログ確認不足が“当日取り付かない事故”に直結します。
参考:ヤンマーの中耕・培土・施肥アタッチメントの仕様(条数・条間・回転数)と、けん引式で高速作業できる説明
https://www.yanmar.com/jp/agri/products/cultivator/riding_control/hv/attachment03.html
施肥付を選ぶ場合、カタログの「ホッパ容量」と「散布量レンジ」は“便利機能”ではなく、肥料設計と補給動線に直結します。井関の施肥カルチベータ(JK-MR-S)はホッパ容量50L、散布量15~100kg/10a(粒状肥料)と明記されており、追肥量の幅が広い作型でも1台で対応しやすい設計だと読み取れます。
ここでのコツは、散布量レンジの下限・上限だけ見ないことです。粒状肥料は銘柄で粒径や流動性が違い、同じ「kg/10a」でも繰出し安定性が変わるため、カタログに「粒状肥料」と書いてあるか、ロール繰出し等の方式説明があるかを確認すると、現場トラブル(詰まり・ムラ散布)を減らせます。nchngp+1
さらに、施肥は“土と同時に動く”ため、条間調整のしやすさが重要です。ヤンマーでは条間調整を乗ったまま行える記述があり、作業中に微調整したい現場(条間の揺れ、畝の蛇行)では、カタログの操作性が収量差につながることがあります。
参考:井関の施肥カルチベータ(JK-MR-S)の条間・耕幅と、ホッパ容量・散布量の仕様表
https://products.iseki.co.jp/jyouyou/imp/jk-mr/
検索上位の解説は「条数・条間・価格」中心になりがちですが、現場で地味に効くのは“隣接耕のやりやすさ”と“土飛び”です。ニプロのスピードカルチでは「土飛び防止板を標準装備」「既耕地と未耕地の境がはっきりして隣接耕がやり易い」と説明されており、ほ場の端から端まで“きれいに詰める”作業性がカタログで言語化されています。
この視点が意外に重要なのは、隣接耕が乱れると、その後工程(播種・移植・除草・中耕)の走行ラインが崩れ、結果的に管理作業全体が難しくなるからです。ニプロはさらに、転圧輪にゴムスクレイパーを装備して土の付着を防ぐ、としており、湿り気のある条件で“止まらずに進む”工夫が読み取れます。
参考)ACV-1500
また、独自反転ボードで残渣を効率よく鋤き込む、石礫地向けにスチールボード仕様を用意する、といった記述は、カタログを「土質で選ぶ」ためのヒントになります。
カルチベーター カタログを読むときは、スペック表だけでなく、こうした“作業を止めないための構造”の説明文も拾うと、購入後の納得感が大きく変わります。
参考:ニプロのスピードカルチの土飛び防止板、スクレイパー、反転ボードなどの現場向け装備説明
https://www.niplo.co.jp/products/products_dt.php?id=179

ナカトミ 電気耕運機 電気カルチベータ (耕幅300mm) (750W) 10m延長コード付き レッド/ブラック ERC-10D