ベンチュリー式は「水量が減ると液肥の濃度が薄まり、作物が栄養不足になる」事実を知らずに使い続けると、収量ロスにつながります。
液肥混入器は、かん水ライン(配管)の途中に設置し、流れる水に対して濃縮液肥を自動的に一定割合で混ぜる装置です。手で液肥を薄めてジョウロで撒く作業を丸ごと省力化できる農業資材として、施設栽培・養液土耕栽培・養液栽培のいずれの現場でも広く使われています。
仕組みの根本は「どのようにして液肥を水に引き込むか」という点にあります。大きく分けると、①水流の負圧を利用して吸引するタイプ、②水圧でピストンを動かして注入するタイプ、③電力でポンプを動かして強制注入するタイプの3系統があります。それぞれ原理が異なるため、精度・設置コスト・メンテナンス性もまったく異なります。
液肥混入器を配管に組み込むと、灌水のたびに設定した倍率で液肥が自動混入されます。つまり基本はシンプルです。しかし「設定した倍率どおりに液肥が混入されるかどうか」は機種によって大きく違い、その差が作物の品質・収量に直結します。
| 方式 | 電源 | 希釈精度 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ベンチュリー式 | 不要 | △(水量依存) | 小〜中規模・家庭園芸 |
| 水圧比例式(ドサトロン等) | 不要 | ◎(水量変化に強い) | 施設栽培・養液土耕 |
| 電動定量ポンプ式 | 必要 | ◎(高精度) | 養液栽培・大規模施設 |
ベンチュリー式は、配管の一部を絞って水の流速を上げることで、その箇所に負圧(吸い込む力)を発生させ、タンクや容器(一升瓶・ペットボトルなど)に入った液肥を吸い上げる仕組みです。電源もポンプも不要で、パーツ点数が少なく、安価に入手できるため、小規模な施設栽培や家庭菜園でも広く使われています。
しかし重要な注意点があります。ベンチュリー式の希釈倍率は、通過する水の流量・水圧に大きく左右されます。たとえば1つのラインで複数のブロックに同時に送水したり、ホースの先端を絞ったりするだけで流量が変わり、液肥の混入濃度がブレます。「目安程度と考えるべき」とメーカー自身が明記しているほどです。
加えて、ベンチュリー式は圧力損失が大きく、水圧に十分な余裕がない施設ではそもそも液肥を吸引できないケースもあります。はす口(ジョウロの口)での手かん水のように流量が少ない場面にも不向きです。シンプルで安価な分、使える条件が限られると覚えておきましょう。
参考:液肥混入方式ごとの長所・短所を詳しく解説したサンホープ・アクアの記事。ベンチュリー式の実用上の制約が明確にまとめられています。
いろいろな液肥混入方式とその長所、短所と使い分けは? – サンホープ・アクア
水圧比例式の代表格が「ドサトロン」です。フランス・ドサトロン社が製造し、日本では株式会社サンホープが1990年から販売している実績ある液肥混入器です。
仕組みはこうです。水が本体内部を通過するとき、その水圧でピストンを往復させます。このピストンの動作量は通過した水量に比例するため、水量が変化しても、吸い込む液肥の量も連動して変わります。結果として「水量が多くても少なくても、設定した希釈倍率が常に一定に保たれる」のが最大の強みです。これはベンチュリー式にはない特徴です。
ドサトロンは電源不要で動作し、最小流量0.17L/分(DR6GLの場合)という少ない流量でも正確に混入できます。手かん水程度の少量流量にも対応できる点が、農場の多様な用途に合います。ただし価格はベンチュリー式より高く、DR6GLで113,300円前後、DR78GL(30mm口径)では215,000円前後となります。流量が機種の最大値を超えると故障の原因になるため、圃場の配管流量に合わせた機種選定が必要です。
つまりコストはかかりますが、精度が重要な場面では比例式が基本です。
参考:ドサトロンの仕組みと機種ラインナップ、選定ポイントの詳細。
電動定量ポンプ式は、モーターを動力源としてシリンダーとピストンを動かし、動作時間に応じて一定量の濃縮液肥を配管へ注入する方式です。外部からの制御信号(ECセンサー連動・タイマー等)でポンプをON/OFFできるため、自動制御システムとの連携が得意です。
代表的な製品として岩城ポンプ(IWAKI)のダイアフラム式定量ポンプがあります。この方式は流量計の信号をカウントし、一定水量ごとにポンプを動かして液肥を注入するため、希釈精度が非常に高くなります。養液栽培でECを精密管理したい場合や、大規模施設で複数の肥料成分を別々に制御したい場合に適した選択肢です。
一方で、電源が必要なため停電時は動作しません。また本管の流量が変化しても注入量は設定どおり一定のため、流量が変わると希釈倍率も変わってしまう点は注意が必要です。この弱点を補うために流量計と組み合わせ、「流量に応じてポンプの動作量を調整する制御」を取り入れるケースも増えています。
比例式との違いが明確になりましたね。精度を優先するなら電動式、シンプルさと無電源を優先するなら水圧比例式という使い分けが現場での原則です。
参考:養液土耕栽培・養液栽培における液肥混入器の種類と制御方法を解説したゼロアグリの記事。
液肥混入器の選び方|種類や特徴、制御の方法を解説 – ゼロアグリ
液肥混入器を選ぶ際、まず確認すべきは「圃場の配管口径と最大流量」「電源の有無」「希釈精度へのニーズ」の3点です。これが条
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