アイスプラントを美味しく食べるための最初のステップは、正しい「洗い方」と「下処理」をマスターすることです。多くの人が疑問に思う「どの程度洗えばいいのか?」という点について、詳しく解説します。
まず、アイスプラントの最大の特徴である表面のキラキラした粒々は「ブラッダー細胞(塩嚢細胞)」と呼ばれるもので、ここに塩分やミネラルが含まれています 。ゴシゴシと強く洗ってしまうと、この細胞が壊れてしまい、アイスプラント特有の塩味やプチプチとした食感が失われてしまいます。そのため、「ボウルに水を張り、その中で優しく泳がせるように洗う」のが基本の洗い方です 。
参考)アイスプラントの食べ方が知りたい!洗う必要があるかどうかと基…
具体的な手順は以下の通りです。
また、下処理として、茎の根元部分が硬い場合は少し切り落とすのがおすすめです。しかし、アイスプラントは全体的に柔らかく食べられる野菜なので、捨てるところはほとんどありません。生食する場合も加熱する場合も、この「優しく洗って水気を切る」という工程さえ守れば、素材の味を最大限に引き出すことができます。
アイスプラントの洗い方と栄養を守るポイント(Bellissima)
洗う際の注意点や、やってはいけない「切ってからの洗浄」について詳しく解説されています。
アイスプラントの魅力をダイレクトに味わうなら、やはり「生」で食べるのが一番です。加熱せずに食べることで、シャキシャキとした食感と、噛んだ瞬間に広がるほのかな塩味を楽しむことができます。
おすすめのサラダレシピ
アイスプラント自体に塩味があるため、ドレッシングは控えめにするか、ノンオイルのものを選ぶとバランスが良くなります 。
鮮度を保つ保存方法
アイスプラントは水分を多く含むため、乾燥に弱い一方で、過剰な水分による蒸れにも弱いデリケートな野菜です。正しく保存すれば、冷蔵庫で1週間程度はシャキシャキ感を保つことができます 。
アイスプラントの人気レシピ8選(macaroni)
サラダのバリエーションや、他の食材との組み合わせアイデアが豊富に紹介されています。
生食のイメージが強いアイスプラントですが、実は「加熱」すると食感が劇的に変化し、驚くほど美味しくなります。特に人気が高いのが「天ぷら」です。
天ぷらが美味しい理由
アイスプラントを油で揚げると、表面のブラッダー細胞が弾けることなくコーティングされ、中は熱でトロッとした「もちもち」の食感に変わります 。外側の衣のサクサク感と、中のジューシーなとろみのコントラストは、他の野菜では味わえない体験です。また、元々塩味が付いているため、天つゆや塩をつけなくてもそのままで美味しく食べられるのもメリットです。
参考)https://allabout.co.jp/gm/gc/380689/
失敗しない天ぷらのコツ
その他の加熱レシピ
天ぷら以外にも、様々な加熱調理が可能です。
アイスプラントと桜エビの中華天ぷら(All About)
揚げても身縮みしにくい特性を活かした、具体的な天ぷらのレシピと手順が分かります。
アイスプラントは単に珍しいだけでなく、その「栄養」価の高さから健康野菜としても注目されています。特に、生活習慣病が気になる方には嬉しい成分が含まれています。
注目の成分「ピニトール」
アイスプラントには「ピニトール」という成分が含まれています。これは植物性のインスリン様物質とも呼ばれ、血糖値を下げる働きが期待されています 。ピニトールは乾燥地帯に生息する植物に多く見られる成分ですが、日常的に食べる野菜で摂取できるのはアイスプラントの大きな特徴です。
参考)アイスプラントとは?含まれる栄養成分とその効果をご紹介!
肝機能をサポートする「ミオイノシトール」
中性脂肪の蓄積を抑え、脂質の代謝を良くするとされる「ミオイノシトール」も豊富です 。これは「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれるビタミン様物質で、脂肪肝の予防や動脈硬化のリスク低減に役立つと言われています。お酒をよく飲む人や、脂っこい食事が好きな人には特におすすめです。
ミネラルを蓄えるブラッダー細胞
アイスプラントの表面にある透明な粒(ブラッダー細胞)は、土壌から吸い上げたミネラルや塩分を隔離・貯蔵するためのタンクのような役割を果たしています 。
参考)https://www.shuminoengei.jp/?m=pcamp;a=page_r_detailamp;target_report_id=35908
これらの栄養素は水溶性のものも多いため、前述の通り「洗いすぎない」「茹でる時間は短く」といった調理の工夫が、栄養を逃さず摂取するための鍵となります。
アイスプラントに含まれる栄養成分とその効果(施設園芸.com)
イノシトールやピニトールなど、具体的な機能性成分の働きについて専門的な解説があります。
スーパーや直売所でアイスプラントを見かけたとき、どれを選べば良いのでしょうか?ここでは、生産に携わる「農家」ならではの視点で、美味しいアイスプラントの「選び方」と、あまり知られていない栽培の裏話をご紹介します。
美味しい個体の見分け方
農家の栽培テクニックと味の関係
実はアイスプラントは、農家が意図的に「塩水」を与えて育てることがあります 。これは、植物にストレスを与えることで、自らを守ろうとしてブラッダー細胞を発達させ、糖度や栄養価を高めるためです。
もし直売所などで「土耕栽培」のアイスプラントを見つけたら、ぜひ試してみてください。いつものサラダ用とは一味違う、濃厚な味わいに出会えるかもしれません。
植物を塩水で育てる?アイスプラント栽培レポート(趣味の園芸)
塩水を与えることでブラッダー細胞がどう変化するかなど、栽培過程の興味深い観察記録です。

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