タイショー製の苗箱並べ機ベルノは、農機具の中では比較的導入しやすい価格設定となっています。各機種の価格帯は以下のとおりです。
参考)米作りをもっと楽にスマートに 苗箱並べの救世主「ベルノ」販売…
BW-2A(2列並べ)の値段は約30万円台後半からとなっており、小規模な育苗作業に適した入門機種です。中古市場では12万円程度から流通しているケースもあり、初期投資を抑えたい農家にとって検討の余地があります。
参考)農業資材ならプラスワイズ本店|苗箱並べ機 ベルノ BW-2A…
BW-3A(3列並べ)の希望小売価格は566,500円で、実売価格は約55万円前後となっています。作業能率は800~1,600箱/時間と高く、中規模農家に最も人気のある機種です。この機種は費用対効果のバランスが優れており、多くの農業現場で選ばれています。
参考)https://aztec.shop31.makeshop.jp/shopdetail/000000014311/
BW-4A(4列並べ)の値段は約70万円台で、最も高い作業能率を誇ります。大規模な育苗施設や法人経営の農場に適しており、900~1,800箱/時間という処理能力は圧倒的です。人手不足が深刻な現場では、高額でも投資回収期間が短くなる可能性があります。
参考)タイショー 苗箱並べ機 ベルノ 4列並べ 作業能率900〜1…
タイショー公式サイト - 苗箱並べ機ベルノの詳細仕様と価格情報
各機種の作業能率の違いは、育苗作業全体の効率に大きく影響します。
参考)苗箱並べや運搬が劇的に楽に!「ベルノ」と「ハコベルコン」 -…
機種別の10分あたり作業能力
この数値から分かるように、列数が増えるごとに作業能率が大幅に向上します。例えば1,000枚の苗箱を並べる場合、BW-2Aでは約50~100分かかりますが、BW-4Aなら約33~67分で完了できる計算です。
実際の導入事例では、従来5~8人で行っていた苗箱並べ作業が3人で済むようになったという報告もあります。腰を曲げずに苗箱をセットするだけで機械が自動でバックして並べてくれるため、作業者の身体的負担が劇的に軽減されます。
参考)製品情報[苗箱並べ機ベルノBWシリーズ]|農業機械・農機具・…
興味深いのは、ベルトコンベア部分が旋回する構造により、作業者の移動距離が最小限で済む設計になっている点です。これにより実質的な作業効率はカタログ値以上に感じられるケースが多いようです。
機種選定では育苗規模だけでなく、複数の要素を総合的に判断する必要があります。
育苗箱数による機種選定の目安
年間の育苗箱数が500枚以下ならBW-2A、500~1,500枚ならBW-3A、1,500枚以上ならBW-4Aが目安となります。ただしこれはあくまで基準であり、作業日数や人員配置によって最適な機種は変わってきます。
ハウス幅との適合性確認
意外と見落とされがちなのがハウス幅との相性です。4列並べのBW-4Aは作業能率が高い反面、ハウス内の通路幅や作業スペースを十分に確保できる環境でないと、かえって作業しづらくなる可能性があります。購入前に実際のハウス内で機械寸法を確認することが重要です。
無段階速度調整機能の活用
全機種に無段階速度調整機能が搭載されており、作業者のペースに合わせて速度を変更できます。初めて使う作業者がいる場合でも、ゆっくりとした速度から慣れていくことが可能です。この柔軟性は、パートや高齢の作業者が多い現場で特に評価されています。
先端ガイド板を調整することで苗箱の隙間をなくし、きれいに並べられる機能も搭載されています。この調整を適切に行うことで、後の管理作業がスムーズになります。
ベルノ導入による効果は単なる作業時間短縮だけにとどまりません。
腰痛リスクの大幅軽減
春先の育苗作業で最も深刻な問題は腰への負担です。従来の手作業では中腰姿勢で重い苗箱を何百枚も運ぶ必要がありましたが、ベルノを使えば腰を曲げずに機械にセットするだけで済みます。この身体的負担の軽減は、作業者の健康維持と長期的な労働力確保につながります。
参考)https://www.taisho1.co.jp/pdf/belno-catalog.pdf
人件費削減と省力化
実際の導入事例では、15名で行っていた箱並べ作業が10名程度で完了できるようになったケースがあります。仮に1日5人分の人件費を削減できれば、日当1万円として年間5万円の削減となり、10年使えば50万円の節約です。機械の導入コストは数年で回収できる計算になります。
参考)ハコベルコン - 株式会社ホクエツ
作業の質的向上
手作業では疲労により作業後半で苗箱の配置が雑になりがちですが、ベルノは一貫して均一な間隔で並べられます。これにより育苗期間中の管理作業がしやすくなり、苗の品質均一化にもつながります。
さらにオプション機能として、ポリマルチを同時に敷ける機能も搭載可能です。これにより雑草抑制と地温管理が同時に行えるため、育苗の成功率向上も期待できます。
新品購入が難しい場合、中古市場の活用も選択肢となります。
中古市場の価格動向
ヤフーオークションなどで確認すると、中古のベルノは平均約18万円程度で取引されています。特にBW-2やBM-2といった旧型モデルは12万円前後で入手可能なケースもあります。ただし中古品の場合、バッテリーやモーター部分の劣化状態を必ず確認する必要があります。
参考)https://noukasan-mikata.com/buy/buy-49646/
保守メンテナンスの重要性
ベルノは電動機械のため、定期的なメンテナンスが長寿命化の鍵です。特にバッテリー端子部分の接触不良やモーター部分の点検は、使用前に必ず行うべきです。また機械の保守・点検時には必ず電源スイッチを切った状態で作業することが安全上重要です。
参考)https://www.taisho1.co.jp/pdf/bw-4a-manual.pdf
使用後は泥や土をしっかり落とし、乾燥した場所で保管することで、次シーズンも快適に使用できます。ベルトコンベア部分やリミットスイッチの作動確認も、シーズン前の点検項目として押さえておくべきです。
購入時の確認事項
新品・中古を問わず、購入時には取扱説明書の有無、バッテリーの状態、モーター部分の動作確認、先端ガイド板の調整機能、速度調整機能の作動を必ずチェックしましょう。特に中古品では前所有者の使用状況によって消耗度が大きく異なるため、実物を見て動作確認することが不可欠です。
アグリジャーナル - ベルノ導入による育苗作業改革の詳細レポート