揉捻機 小型 の製茶 工程 と 中揉機 乾燥機

揉捻機 小型の役割から、製茶工程での使い方、失敗しない選び方、運転の勘所までを農業従事者向けに整理します。小型化で品質はどう変わるのでしょうか?

揉捻機 小型

揉捻機 小型を導入する前に押さえる要点
揉捻の目的を一言で

揉捻は「水分を均一にする」「葉をやわらかくして形状を作りやすくする」ための工程で、ここがブレると機械選定も運転も迷走します。

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小型のメリット/注意点

少量ロットで回せて生葉の痛み(蒸れ・発酵)リスクを抑えやすい一方、練りすぎると品質が落ちるので「荷重と時間」の管理が重要です。

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意外に効く周辺工程

揉捻の出来は単体で決まらず、粗揉の取り出し状態や、その後の中揉み機・乾燥機の当て方で「玉(塊)」や香味が大きく変わります。

揉捻機 小型 の 役割 と 製茶 工程


揉捻機は、粗揉である程度水分を落とした茶葉に「上から重圧をかけて」水分を均一化し、次工程で形を作りやすい状態へ整えるための機械です。特に粗揉後の葉は、葉質(芽・茎・硬葉)によって含水のバラつきが出やすく、揉捻で均す意味が大きいとされています。
寺田製作所の説明でも、粗揉取り出し葉は部分的に水分差があり、茎と葉で差が出ること、揉捻で均一にする必要があることが明示されています。さらに「強い力で揉り込むことで葉を軟らかくし、細く締まりのある形状を作りやすくする」とされ、揉捻が“形づくりの下準備”でもある点は現場で見落としがちです。


一方で、小型ライン(小さな製茶機械)にこだわる生産者の考え方として、工程全体を通して茶葉を痛めない(表面を荒らさず、中の水分だけを揉み出す)ことが品質に直結する、という視点があります。小ロットで回すと、投入待ち時間が短くなりやすく、結果として蒸れ・不要な発酵のリスクを抑えやすいのが利点です。


ここで重要なのは、「揉捻だけ良くてもダメ」だということです。揉捻前の粗揉が浅いと水分が多すぎて“練り”に寄りやすく、逆に粗揉が強すぎると葉が硬くなり、揉捻の圧が入りにくくなります。小型揉捻機を検討する場合ほど、粗揉→揉捻→中揉み機の“つながり”で品質を見てください。


参考:製茶工程(蒸し〜揉捻〜中揉み〜乾燥)の流れと時間感が分かる(揉捻の注意点「練りすぎ」も具体的)
https://kawanecha.net/tea/seichakikai/

揉捻機 小型 の 選び方 と 価格

「小型」と言っても、現場では“家庭用”というより「小型ライン(小型機体系)」と「少量用(kgクラス)」が混在します。まずは自園の1回当たりの処理量(例:生葉何kgを1バッチで回すか)を決め、その前後工程(炒り葉機・粗揉機・中揉み機・乾燥機)の能力と釣り合うレンジを選定するのが基本です。揉捻だけ小さくしても、前工程が大きいと待ちが発生して葉が傷みやすくなります。
価格感については新品・中古、さらに“煎茶用/釜炒り用/紅茶用”で差が出ます。高知県の技術資料では、釜炒り茶の製造体系の試算として、揉捻機(中古の煎茶用35kgタイプ)を60万円と見積もり、ライン合計で710万円という具体例が示されています。小型を狙って中古を組む場合、この種の公的資料の試算は相場観の基準になります。


ただし、ここで注意したいのは「35kgタイプ=小型」の感覚が地域や工場規模で変わることです。山間地の小規模生産では35Kでも十分“大きい”扱いになることがありますし、逆に共同工場では最小クラスの扱いになることもあります。選定時は、機械名のK表記だけでなく、投入量の適正範囲と、荷重のかけ方(どれくらいの圧をどれくらいの時間でかけられるか)を確認してください。


参考:釜炒り茶の製造体系の中で、揉捻機(中古35kgタイプ)価格など“設備費の試算”が見られる(導入計画の根拠に使える)
https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/download/?t=LD&id=10135&fid=87337

揉捻機 小型 の 回転数 と 荷重 と 時間

小型揉捻機で失敗が出やすいのが、「短時間で仕上げたい」と圧や時間を攻めてしまい、結果として“練りすぎ”になるパターンです。小型は投入量が少ないぶん、同じ設定でも葉が機内で受けるストレスが相対的に強くなりやすく、想定より早く状態が変わります。特に芽重の軽い柔らかい原葉は、圧が入りすぎると腰が抜けたようになり、次の精揉で形が作りにくくなることがあります。
現場目線でのチェックポイントは次の通りです。数値管理が難しい場合でも、見た目と手触りで“止め時”を作ると事故が減ります。


  • 茶葉が機内で「団子状に固まり始めた」→水分が均一化してきたサインだが、ここから先は練りに入りやすい
  • 香りが「青臭さ→甘い青香」へ移る→揉みが進んでいる合図(ただし熱をかけない工程なので、過信は禁物)
  • 手で握ったときに「まとまるが、指でほぐれる」→中揉み機に渡しやすい状態
  • 指で強く擦ると「粉が増える」→やり過ぎの兆候

公的資料でも、釜炒り茶の体系例として「2kg揉捻機、35rpm、15分、荷重100%」という、かなり具体的な運転例が示されています。これはそのまま正解というより、少量機では“回転数・時間・荷重”がレシピ化できること、そして試験条件として提示されるほど重要な管理変数である、というメッセージとして読むと有用です。


ここに意外な落とし穴があります。揉捻後に“再乾(再乾機)”や“中揉み機”へ渡すとき、茶葉が塊のままだと風が通らず、乾きムラと香味ムラが出やすくなります。揉捻で水分を均したつもりでも、後工程が崩せないと均一乾燥が成立しません。小型運用ほど、人手での「ほぐし」動作(投入前の軽い解砕)を工程に組み込むと歩留まりが安定します。


揉捻機 小型 と 中揉み機 乾燥機 の つなぎ

小型揉捻機の導入で品質を上げたいなら、揉捻単体よりも「中揉み機と乾燥機の当て方」を同時に見直すのが近道です。揉捻後の茶葉は固まりやすく、中揉み機では“ほぐしながら揉み、弱い熱と風で水分を取り除く”と説明されるように、塊を解いて通気性を回復させる意味があります。つまり揉捻で均した水分を、乾燥で均一に抜くための“橋渡し”が中揉みです。
小型機の運用でありがちな問題は、工程間の搬送が遅れて茶温が落ちたり、逆に袋や容器の中で蒸れてしまったりすることです。大量ラインでは搬送が自動化されていて目立ちにくいのですが、小型は人手搬送が多く、ここが品質差になりやすいです。対策はシンプルで、「揉捻終了→中揉み投入」までの時間を短くし、容器にためない、ためるなら浅く広げる、の徹底が効きます。


また、釜炒り系の運用では「締め炒り」や「火入れ」の強さで香りが決まる一方、含水率の推移が煎茶と少し違う(揉捻後がやや高め)という留意点も示されています。揉捻機を小型化して“均し”が上手くいっても、乾燥側の設計(送風・温度・時間)が従来のままだと、狙った香りに乗りにくいことがあるため、工程全体の水分設計で考えるのが安全です。


揉捻機 小型 の 独自視点:二番茶 と 釜炒り茶

検索上位の記事では「煎茶工程の説明」や「機械の紹介」に寄りがちですが、現場で差がつくのは“原料の幅”に揉捻機が追随できるかです。とくに二番茶・秋冬番茶は、硬葉寄りで繊維が強く、同じ運転でも揉み込みが入りにくかったり、逆に粉が出たりします。ここで小型揉捻機が強いのは、「少量で条件を振って最適点を探しやすい」ことです。
高知県の資料は、二番茶を利用した釜炒り茶の品質安定を課題として、製造体系(炒り葉→揉捻→再乾→締め炒り→乾燥)や、仕上げ加工(篩分け・切断・火入れ)まで含めて整理しています。つまり“揉捻機を入れれば何とかなる”ではなく、揉捻後に玉(塊)や特大葉を篩分けで除去し、切断・火入れまで設計して品質を整える、という考え方です。小型揉捻機は導入しやすい反面、仕上げ側の道具立てが弱いと外観が不利になり、販売面で損をしやすいので、最初から「篩(ふるい)」「切断」「火入れ」をセットで考えると投資の無駄が減ります。


意外に効く小技として、揉捻条件の調整だけでなく「揉捻前の粗揉取り出しの粒度(葉のほぐれ具合)」を揃えると、二番茶のような硬葉でも揉捻の入りが安定します。粗揉の取り出しで“塊が多い状態”のまま揉捻に入ると、塊の中心が均されず、後工程で乾きムラになって渋味が立つことがあります。小型運用では、粗揉取り出し時点で軽く解砕してから揉捻へ渡す、という一手間が、設備投資以上の効果になることがあります。






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