粗揉機とは茶葉熱風工程回転数風量

粗揉機とは何かを、製茶工程の中での役割・仕組み・温度や風量設定の考え方まで、現場目線で整理します。粗揉の出来が香りや色沢にどう影響するのか、明日からの調整に活かせる視点を得ませんか?

粗揉機とは

粗揉機の全体像(先に要点)
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粗揉工程の目的

熱風+撹拌+揉み込みで、茶温の上昇を抑えながら水分を効率よく抜き、香り・色・乾きムラを整える工程です。

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最重要の管理点

茶温(概ね34〜36℃付近)を見ながら、熱風温度・風量・回転数をセットで動かします。

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失敗の出やすい罠

「熱風で乾かす」発想だけだと上乾きやムレを招きます。茶葉は“落下して風に当たる瞬間”に乾きやすい点が盲点です。

粗揉機とは粗揉工程の役割


粗揉機(そじゅうき)は、蒸した茶葉に熱風を送りながら揉み、茶葉中の水分を「揉みながら熱風で取る」ための機械です。粗揉工程は、製茶工程の中でも水分の大部分を動かす“勝負どころ”で、後工程(揉捻・中揉・精揉)の作業性や最終品質の振れ幅を小さくします。
工程としての定義を押さえるなら、粗揉工程は「熱風中で茶葉を撹拌し、揉圧して恒率乾燥を持続させ、茶温上昇を防ぎながら、煎茶の色調・風味を発揚しつつ水分を均一化する」ための操作です。これは単なる乾燥ではなく、“乾き方(速度・ムラ)を設計する工程”だと理解すると判断が速くなります。
特に重要なのは、粗揉が終わった時点の状態がその後の工程の難易度を決めることです。粗揉で上乾き(外だけ乾いて中が重い)になると、揉捻で水分が均一化しにくくなり、結果として中揉以降の火の入り方や香味にブレが出ます。逆に、ムレ気味(乾き不足+茶温の暴れ)だと青臭やくすみ、重い香りが残りやすくなります。


参考:粗揉工程が「熱風を送りながら揉む工程」であること(工程の位置づけ)
伊勢茶.net:お茶の加工を知る(粗揉工程・揉捻工程の説明)

粗揉機とは仕組みと熱風

粗揉機のイメージを一言で言うと、「回転・撹拌される茶葉の層に熱風を通し、揉み手(揉圧)で“水分を表面に引き出しながら”蒸散させる装置」です。粗揉工程の現場感覚では、茶葉が“熱風で焼かれて乾く”というより、撹拌で落ちるときに風に当たって乾く(蒸散)という捉え方が、調整のズレを減らします。
この視点が効くのは、熱風温度だけ上げてしまう典型的な失敗(上乾き・粉増え・香味の荒れ)を防げるからです。熱風は強ければ良いのではなく、「茶葉が落ちて風に当たる回数」「茶層の厚さ」「揉み込みの度合い」とセットで効き方が変わります。
粗揉工程は大きく段階を踏む考え方があり、最初は表面水分を取る“葉ぶるい”から入り、次に揉み込みを開始し、最後は揉み込みを増やして内部水分を揉み出す方向に寄せます。つまり、同じ粗揉機でも工程内で“目的”が変わるので、回転数・風量・揉み込み(揉手の効き)を同じままにしないのが基本です。


また、原料の違い(みる芽・普通芽・硬葉、茎量、摘採時期、前日葉の萎凋気味など)で水分の持ち方が異なるため、設定を「品種や茶期で固定」すると外れやすくなります。粗揉は“原料診断→設定→茶温と手触りで微調整”が王道です。


参考:粗揉工程の段階(葉ぶるい→揉み込み開始→揉み込み)と「蒸散」の考え方
お茶街道 シバタ塾:粗揉工程の流れ(段階分けと蒸散の説明)

粗揉機とは温度と茶温の目安

粗揉機の温度管理で、現場が最も見るべき数値は「熱風温度」そのものより、機内の茶温です。資料ベースでは、粗揉中の茶温は最適温度として36±2℃の範囲が重要な制約条件とされ、通常は一番茶期34〜35℃、二番茶期35〜36℃が適温の目安とされています。
ここで押さえたいのは、茶温が上がる局面は工程末期に出やすいことです。茶葉表面が乾いてくると、流入した熱が水分蒸発だけで使われず、茶葉自体の加熱に回り、茶温上昇(上乾き)を起こしやすいと説明されています。だから末期ほど「熱風温度を下げる」「風量を絞る」だけでなく、「回転数や揉み込みで茶葉の動き(落下・当たり方)を整える」発想が必要になります。
具体例として、公的資料の使用基準では粗揉工程を第1〜第3工程に分け、熱風温度を第1工程115〜110℃、第2工程90〜80℃、第3工程70〜60℃のように段階的に落としていく考え方が示されています。回転数も同様に、例えば36→35→34rpmのように工程進行に合わせて変化させる枠組みが提示されています。


ただし、これは“標準使用基準”であり、そのまま当てはめるものではありません。湿度が高い日、蒸しが深い原料、茎が多い原料などは、茶温の上がり方と乾きムラが変わるため、茶温を軸に微調整するのが安全です。


参考:茶温36±2℃、一番茶期34〜35℃・二番茶期35〜36℃、工程別の温度・回転数の目安
奈良県:普通煎茶・かぶせ茶の製造と製茶機の使用基準(粗揉の茶温・温度・回転数)

粗揉機とは回転数と風量の考え方

粗揉機の回転数は、単に“攪拌の強さ”ではなく、「茶葉の落下位置」と「揉み手に揉み込まれる度合い」を決めるレバーです。現場の観察ポイントとしては、茶葉が胴の頂点から中心に落ちるくらいの回転にすると揉み込みの入り方が変わり、もみ手の直前に落ちて揉み込まれる状態が理想とされます。
回転が速すぎると、茶葉が“舞って”熱風にさらされる時間が増え、外側だけ乾きやすくなります。遅すぎると、茶葉が動かず滞留し、ムレや不均一乾燥(芯残り)になりやすいので、茶葉の動きの観察は数字以上に価値があります。
風量については、「乾燥させるための量」ではあるものの、強すぎると表面だけ乾かして揉み出しが追いつかず、弱すぎると蒸散が起きずムレる、という両側のリスクがあります。公的資料では、風量は“基準風量計算”で求めた熱風量Cを起点に工程段階で配分を変える考え方が示され、粗揉機では第1〜2工程でC×1.00〜0.90、第3〜5工程でC×0.75〜0.45など段階で落とす枠組みが載っています。


ここに“意外な盲点”があり、風量を上げる前に、投入量(茶層の厚み)を適正に戻すだけで蒸散が一気に改善するケースがあります。投入過多は葉切れ・むら乾き・能率低下、投入過少は上乾き・粉増え・香味の荒れにつながるとされており、風量以前に投入の見直しが効くことが多いです。


参考:粗揉工程の回転・揉み込みの理想状態(落下位置、蒸散の考え方)
お茶街道 シバタ塾:粗揉工程の流れ(回転・揉み込みと蒸散)
参考:風量配分・投入量過多/過少の品質影響、基準風量の枠組み
奈良県:普通煎茶・かぶせ茶の製造と製茶機の使用基準(風量・投入量・品質影響)

粗揉機とは独自視点:ムレの前兆と現場チェック

検索上位の解説は「粗揉=熱風で揉みながら水分を取る」までで止まりがちですが、実際に困るのは“ムレの前兆”を早く掴めないことです。ムレは結果として香り・水色・色沢に出ますが、工程中に拾えるサインもあります。例えば、機内の排気の匂いが急に重くなる、茶葉の手触りが一度ベタついてから急に乾く、取り出し時に部分的に熱い塊が混じる、といった現象は「茶葉が動けていない」「風が抜けていない」「揉み出しと蒸散の釣り合いが崩れた」可能性を示します。
対策は、熱風温度を下げる“だけ”に寄せないことです。粗揉工程の考え方では、茶温上昇を防ぎながら恒率乾燥を持続させることが重要で、工程進捗に伴い回転数・熱風温度・風量を適切に調整する必要がある、とされています。つまり、ムレの兆候が出たら「茶温」「茶葉の動き」「茶層」「揉み込み」を同時に見て、どこが詰まっているかを切り分けるのが最短です。


現場で実装しやすいチェックリストを置いておきます(入れ子にしない形で記載)。


  • 茶温がいつ上がり始めたか(前半か、末期か)。
  • 茶葉の落下位置が“もみ手に入っているか”(舞っていないか、滞留していないか)。
  • 茶層が厚くなっていないか(投入量のズレ、蒸葉の状態変化)。
  • 風が抜ける感じがあるか(排気の勢い、匂いの変化)。
  • 取り出し程度が「指頭で圧縮して汁液がわずかに浮かぶ」側に寄っているか(乾き過ぎ・乾き不足の確認)。

この“前兆管理”が効く理由は、粗揉の役割が「水分を抜くこと」だけでなく「品質劣化(茶温上昇やムレ)を防ぎつつ均一乾燥させること」に置かれているからです。設定値の暗記より、工程中のサインを拾って調整するほうが、原料差・天候差に強い運転になります。


参考:粗揉の工程目的(茶温上昇防止、恒率乾燥、均一乾燥)と取り出し程度の目安
奈良県:普通煎茶・かぶせ茶の製造と製茶機の使用基準(粗揉の目的・取り出し目安)




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